育児介護休業法の解釈について
いつもお世話になっております。
従業員の異動(転宅を伴う)についてご質問させてください。
この度、社内のジョブローテーションの一環としてある従業員を関東から関西に異動させることにしました。
小さなお子さんがいる家庭なので家族帯同での転勤を許可したのですが、当該従業員より
要介護の父がいるが会社としてどの様な配慮を頂けるのかと質問を受けました。
本人の話では、社内規定に「要介護者を抱えた従業員の異動については配慮する。」と書いてある事と
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の26条にある配慮の部分について詳しく知りたいとの事なのですが、本件 会社はどの様な配慮をしなければならないのでしょうか?
また何もしないとした場合にどの様な罰則がありますでしょうか
会社として前例がない為、現時点では特段アイデアがなく、何もしない(出来ない)状態です。
ご助言頂ければ幸いです。
(労働者の配置に関する配慮)
第二十六条 事業主は、その雇用する労働者の配置の変更で就業の場所の変更を伴うものをしようとする場合において、その就業の場所の変更により就業しつつその子の養育又は家族の介護を行うことが困難となることとなる労働者がいるときは、当該労働者の子の養育又は家族の介護の状況に配慮しなければならない。
投稿日:2020/09/25 13:33 ID:QA-0097032
- 某社人事担当さん
- 神奈川県/販売・小売(企業規模 6~10人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
無理せず「赴任を見送る」のも選択肢
▼ご家族に「幼令子女」と「要介護の親」が居られる場合は、選択肢が限られます。
・単身赴任とし、本人の一時帰宅に便宜を図る
・単身赴任自体を見送る
・赴任先での要介護に関する便宜を図る
▼「業務ニーズの高さ」、「赴任先の要介護環境の支援充実度」の綱引きになると思います。法も、「配慮しなければならない」と述べるに留まっています。よいアイデアがなければ、「赴任を見送る」のが選択肢となるでしょう。
投稿日:2020/09/26 14:50 ID:QA-0097051
相談者より
ご回答ありがとうございます。
すでに見送れる環境にない事から、改めて本人と面談の上、本人の希望も聞き取りながら対応したいと思います
投稿日:2020/09/28 13:01 ID:QA-0097089大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、育児介護休業法第26条の配慮措置の具体例としましては、
・労働者の子の養育又は家族の介護の状況を把握すること。
・労働者本人の意向を斟酌すること。
・就業場所の変更を行う場合は、子の養育又は家族の介護の代替手段の有無の確認を行うこと。
等が挙げられています。
従いまして、「前例がない」「アイデアがなく、何もしない(出来ない)状態」では通りませんので、もっと前向きに転勤回避の方策を検討される事が必要といえます。
ちなみに違反行為に対しましては、行政から勧告がなされそれに従わない場合には企業名が公表される場合がございます。
いずれにしましても法令遵守の観点から、仮にどうしても転勤せざるを得なくなった場合でも、上記に挙げた点を検討された事が分かるよう示される事が必要です。
投稿日:2020/09/26 23:06 ID:QA-0097062
相談者より
ご回答ありがとうございます。
追加の質問失礼いたします。
内示を伝えた際には「管理職なので断れないのですよね?」と聞かれた為、そうだと回答しました。
また介護対象者に関して、一人暮らしをされていると聞いており一定の生活は出来ているものと考え転勤しても問題ないと判断しました。
そののちに、配慮に関して問い合わせを受けた為、当方としては配慮をしているものと認識しているのですが、この対応での問題点があるのかと思慮しております。
もし問題点があればご教示頂きたいです。
投稿日:2020/09/28 13:07 ID:QA-0097090大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
ご返事下さいまして感謝しております。
「「管理職なので断れないのですよね?」と聞かれた為、そうだと回答しました。
「また介護対象者に関して、一人暮らしをされていると聞いており一定の生活は出来ているものと考え転勤しても問題ないと判断しました。」」
―これだけですと、どうしても受け身の消極的対応といったように感じられます。従いまして、 前回も回答差し上げた通り、会社としましてもう少し転勤回避について前向きに検討されそうした内容を示されるべきといえるでしょう。
投稿日:2020/09/28 17:54 ID:QA-0097097
相談者より
ご回答ありがとうございます。
再度本人と面談を行い、異動させるかどうかも含め社内で検討したいと思います。
投稿日:2020/09/29 09:47 ID:QA-0097111大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
問題が解決していない方はこちら
お気軽にご利用ください。
社労士などの専門家がお答えします。