社員の配置転換と、減給を考えています。
社員の配置転換と、減給を考えています。
年末に退職予定の従業員がおり、夏から別の従業員Aに引継ぎをさせておりましたが、なかなか覚えが悪いのか残業時間ばかりが多くなったため、引継ぎをあきらめAについては現場へ異動させることにしました。Aは今まで他部署での事務をしており、今回の現場職へ異動ののちも、従来Aが持っていた事務の一部については引き続きその業務を行うように指示しています。
当社は現場職と事務職では単価設定を変えているため、現場に異動させるにあたって、現場の単価にあわせると基本給について二割程度の減額となります。
基本給以外の手当てについては、住宅手当と食事手当てのみです。
本人に対しては 新しい仕事に対して覚えが悪く不向きと判断したので異動、現場職に変更となるのでその職務内容に合わせての基本給の変更であって、降格でも懲罰でもない、と説明しましたが、
就業規則には事務職が高く現場職が安いという明記はない、
基本給は、各人別に決定する、とあるだけで職場で決定するとの表現はない、
減給については一切明示されていない
降格でも懲罰でもないというのに減給されるのは理解できない、
異動先の業務は残業等があるわけでもないのでその部署が人手不足とは考えられないので異動の理由も不明で納得できない
等と主張しています。
このような場合本人の同意を得れないと人事異動を発令することは出来ないのでしょうか。
投稿日:2014/11/09 16:20 ID:QA-0060788
- hirotaka36さん
- 広島県/その他メーカー(企業規模 51~100人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
減給について
減給は本人の同意か特段の事情がないかぎり一方的にはできません。
特段の事情というのは、職務により基本給が異なる旨、明確に就業規則に
記載されていることです。
ご相談の内容であれば、配置転換は可能ですが、減給はできませんので、
争いになった場合には、負けるリスクが大きいと思われます。
投稿日:2014/11/10 14:54 ID:QA-0060792
相談者より
早速に回答いただきありがとうございました。
投稿日:2014/11/13 11:45 ID:QA-0060811大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、異動に関しましては職種や勤務地を限定した労働契約を締結していない限り、会社側の人事裁量権の行使としまして通常認められるものといえます。業務適性等を考慮しての異動は実際よくある事ですので、当該従業員についても特に差し支えはございません。
しかしながら、減給に関しまして一切明示が無いという事ですと、異動命令は認められても、減給措置に関しましては労働条件の不利益変更としまして当人の同意がなければ困難といえます。
仮に減給規定が一切無いという事でしたら、当該従業員に限らずパフォーマンスの低い従業員に対し高い給与を払い続けなければなりませんので、ある意味規定の不備といえるでしょう。
当該従業員に関しましては、当面減給はせずに業務に関わる指導をしっかり行うべきといえます。それでも改善の見込みがないようであれば異動→懲戒措置→退職勧奨→解雇といった流れで手順を踏んで対応される事が妥当といえます。
投稿日:2014/11/10 22:35 ID:QA-0060796
相談者より
回答いただきありがとうございました。参考にさせていただきます。規定についても見直しを行いたいと思います。
投稿日:2014/11/13 11:48 ID:QA-0060812大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 大隅 隆行
- 株式会社ビジネスブレイン太田昭和 人事コンサルタント/社会保険労務士
回答いたします。
配置転換(異動)については、就業規則や労働契約上において、当該事象がある旨
周知できていれば、会社として人事異動を発令すること自体は問題ありません。
ただ、これに伴う減給(給与減額)については、社内の賃金制度や就業規則等において、
規定されていることは勿論のこと、当該内容を社員に周知していなければなりません。
つまり、本件でいえば、
基本給の事務職と現場職の職務内容に応じた単価設定の適用や設定ルールが
規定や制度として周知されているか否かということになります。
されていないということで拝読しましたので、早急な改善事項として実施することを
お勧めします。
また、今回はAさんの「人事異動に伴う給与改定」は難しいとしても、
毎年定期で実施する給与改定において、「評価に基づく降給査定」として対応する方法が
考えられます。社員の育成という視点においても、「新しい仕事に対して覚えが悪く不向き」と
会社より判断された事実を伝え、今後の発奮につなげさせるような対応は必要です。
ただ、降給査定における留意点としては、こちらについても、降給規定等において、
周知されている必要はあります。
投稿日:2014/11/12 12:48 ID:QA-0060802
相談者より
回答いただきありがとうございました。
今回の配置転換は当社社内で前例が全くないため、本人はその点についても追求してきており、どの程度説明をするのが適当なのか判りかねているところです。
やはり減給については見送ったほうがよい、ということになるのでしょうか。
投稿日:2014/11/13 12:00 ID:QA-0060813大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 大隅 隆行
- 株式会社ビジネスブレイン太田昭和 人事コンサルタント/社会保険労務士
再度お答えします
ご質問ありがとうございます。
回答するにあたって、貴社の詳細の状況が分かりかねますので、
一般論的な内容含みであることをご了承ください。
貴社におけるこの度の処遇は、
・配置転換に伴う職務変更(現場職への変更)
・職務に応じた基本給(職務給要素)の適用なので給与額変更(結果として減額)
になるかと思いますが、当該制度内容自体は問題ありません。
ただ、ここで問題なのは、当該内容が社員に対し当該制度が規定等で周知されている
制度・ルールなのか否かです。
貴社において本件の周知状況が不徹底であると仮定すると、先にもお伝えしているように、
リスクがあります。
したがって、今回の配置転換に伴う減給については、周知されている状況にないのであれば、
「配置転換に伴う減給」としては、しない方が得策です。
投稿日:2014/11/14 13:06 ID:QA-0060829
相談者より
回答ありがとうございました。減給については行わない方向で行きたいと思います。
投稿日:2014/11/24 22:00 ID:QA-0060896大変参考になった
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