うつが完治しないまま休職期間満了を迎える社員への対応について
人事経験が浅いため、初歩的な質問かもしれませんが
ご教示いただけると幸いです。
うつで休職中の社員がいます。
休職期間(1年)は終了したものの、
病状を鑑み「そっとしている」状態で約4ヶ月が経ちました。
しかし、最近本人と連絡を取った者から「復職は難しい」との報告があったため、
これから就業規則に法った対応に移ろうとしております。
弊社の就業規則には
「休職期間が満了しても休職事由が消滅しない場合は休職期間の満了を持って退職とする」
と規程されておりますが、下記の点が気になっております。
・会社が「復職は困難」と判断するには具体的な根拠が必要でしょうか?
(例:産業医の診断、上司/人事の面談、など?)
・本人が休職の延長を申し入れた場合、認められるとすれば例えばどのようなケースでしょうか?
(断わると問題になるケースなどあるのでしょうか?)
・退職勧奨が事由で病状が悪化した場合、会社は責任を問われるのでしょうか?
お忙しい中恐縮ですが
よろしくお願いします。
投稿日:2014/09/30 22:37 ID:QA-0060396
- さかもとさん
- 愛知県/その他業種(企業規模 101~300人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件につきまして各々回答させて頂きますと‥
・会社が「復職は困難」と判断するには具体的な根拠が必要でしょうか?
― やはり主治医の診断書に基づいて判断されるのが妥当です。何らかの事情でそれが困難に場合ですと当人に許可を得て会社指定の医師の診断を受けてもらうか、或はそれも無理であれば産業医に相談された上で慎重に判断されるべきです。いずれにしましても最終的に復職可否を判断するのは医師ではなく会社ですので、真に復職困難と思われる当人の状況でしたら当然ながらそうした判断を下しても差し支えございません。
・本人が休職の延長を申し入れた場合、認められるとすれば例えばどのようなケースでしょうか?
― あくまで特例の措置ですので、認めるも認めないも会社側の任意の判断で差し支えございません。その上で申し上げますと、例えば直近で確実に回復が見込まれる等であれば、延長を認めた方が妥当といえるでしょう。単に引き伸ばしといった目的であれば、基本的には認めないのが妥当といえます。
・退職勧奨が事由で病状が悪化した場合、会社は責任を問われるのでしょうか?
― 当事案の場合には休職期間満了での退職になりますので、退職勧奨をする必要性はなく本来であれば自動的に既に退職となっているものです。既に必要以上に退職を先延ばししていますので、特に延長期間等を合意の上で決めていない限り、時期を定めて勧奨ではなく自動的に退職となる事を通告されても差し支えございません。ただ突然言われると当人のメンタルヘルスに影響を与えてしまいかねませんので、例えば1箇月位前には予告されておいた方がよいでしょう。ちなみにこうした曖昧な形での休職期間の引き延ばしは当人に雇用継続の期待を持たせてしまい、返って退職の際不満を残しかねませんので極力避けるべきといえるでしょう。
投稿日:2014/10/01 10:02 ID:QA-0060399
相談者より
ご回答ありがとうございます。
よく理解できました。
これらを踏まえて本人と面談してみたいと思います。
投稿日:2014/10/01 16:18 ID:QA-0060409大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
復職について
1.医学的な見地はしろうとにはわかりませんので、医師の診断を根拠に、会社が判断することになります。今回のケースでは復職は難しいといっているわけですから、まず主治医の診断書を提出してもらえばよろしいでしょう。例えば主治医が復職OKというのがおかしいと感じれば、会社が指定する産業医や医師に診断させます。医師は業務内容までは詳細にわかりませんので、
最終的には会社が判断します。すなわち休職を命じるのも会社ですから、復職の判断も会社ということになります。
2.例えば、あと数ヶ月で完治することが明らかなケースでは、延長の配慮が認められます。
一方、休職は復職が前提ですから、完治困難ということであえば休職期間の途中であっても、
解雇等は有効とされています。
3.詳細によりますが、度をこえた退職強要でそのことが原因であることが、客観的にも
明らかであれば、会社責任とされる可能性もあり得ます。
投稿日:2014/10/01 10:51 ID:QA-0060402
相談者より
ご回答ありがとうございました。
よく理解できました。
「度を超えた退職強要」には気をつけたいと思います。
投稿日:2014/10/01 16:19 ID:QA-0060410大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
2種類の満了時期? 休職期間満了による退職は退職勧奨ではない
御社の 「 休職期間が満了しても、 休職事由が消滅しない場合は、 休職期間の満了を持って退職とする 」 という規則は、 同一の休職事由による休職期間の満了時期が2種類あるということですか? 一寸考えにくい定めですね。 「 うつ病 」 という難しい疾病であっても、 私傷病による休職期間の満了を以って退職とするのが、 通常です。 その点はチェック願うとして、 現時点では、 休職期間の満了時点で、 尚、 復職は困難であるかどうかの判断は、 疾病の性質上、 「 主治医の診断 」 を元に、 「 産業医の意見 」 を求め、 最終的に会社が判断すべきです。 これは、 就業規則 ( 会社と従業員間のルールブック ) の定めに基づく退職措置であり、 退職勧奨ではありません。 因みに、 休職期間の延長は、 本人から申出があっても、 会社は受理する義務はありません。 全体を通して感じられることは、 休職制度の意義、 実際の定めの確認、 できる限り正しい本人の健康状態の把握等の視点から、 処置することが重要だという点だと思います。
投稿日:2014/10/01 12:11 ID:QA-0060407
相談者より
ご回答ありがとうございました。
休職期間が満了すれば、原則退職です。
文章が分かりにくくてすみませんでした。
投稿日:2014/10/01 16:35 ID:QA-0060412大変参考になった
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