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5年を超える有期雇用社員の契約終了について

お世話になっております。
すでに5年を超えて契約を更新している契約社員がおり、特に本人から希望がないため現在も半年単位で有期雇用契約をしております。
この度、所属部門より費用削減目的で次回で契約終了したいと相談を受けました。
この場合、以下のようなプロセスを考えておりますが、5年超の場合でより気を付けるべき点などあれば教えていただきたいです。

①所属部門および社内での異動可能性の検討(必須)
部内だけでなく、全社的に他部署で受け入れ可能なポジション(パート・契約含む)がないかを打診・検討。
記録を残す: 「〇〇部、〇〇部に打診したが、スキル不一致(または受入枠なし)のため不可」といった検討プロセスを社内記録として残す。

②(異動先がない場合)合意退職の交渉
一方的な雇止めではなく、場合によっては条件面(例えば、有給休暇の完全消化・上乗せ、など)を提示し、合意のもとでの退職を打診・協言する。

③異動先がなく契約終了になることが分かったタイミングでご本人から無期転換の申出があった場合は受け入れざるをえないため、整理解雇となり、よりハードルが上がるので、なるべく①か②となるように対応を行う。

投稿日:2026/08/18 18:15 ID:QA-0171363

つぶあん派さん
東京都/情報処理・ソフトウェア(企業規模 301~500人)

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本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。

プロフェッショナル・人事会員からの回答

プロフェッショナルからの回答

井上 久
井上 久
井上久社会保険労務士・行政書士事務所 代表

ご回答申し上げます。

ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
ご質問のケースでは、ご提示の(1)(2)を慎重に進める方向性は適切ですが、(3)について重要な修正が必要です。
まず、同一使用者との有期契約が通算5年を超えて更新されている場合、本人には既に「無期転換申込権」が発生している可能性が高いです。本人から申込みがない限り自動的に無期契約になるわけではありませんが、現在の有期契約期間中に本人が申し込めば、会社は拒否できず、現在の契約満了日の翌日から無期契約となります。
したがって、「本人が契約終了を知ってから無期転換を申し込む」ということも可能です。無期転換申込権は契約満了日まで行使できます。
一方、本人が無期転換を申し込まないまま契約満了を迎えれば、形式上は「解雇」ではなく「雇止め」です。しかし、5年以上にわたり半年契約を反復更新してきた場合には、労働契約法19条の問題が非常に重要になります。
反復更新の実態等から無期契約と実質的に同視できる場合や、本人に契約更新への合理的期待が認められる場合には、会社の雇止めに客観的・合理的な理由がなく、社会通念上相当でないときは、従前と同一条件で契約が更新されたものとして扱われる可能性があります。
その意味では、単に「費用削減のため」という理由だけで特定の契約社員1名を雇止めすることには相応のリスクがあります。
ご提示の(1)の配置転換・他部署への異動可能性の検討と記録化は、法律上すべての雇止めについて一律に必須とまではいえませんが、今回のような長期反復更新者について、経営上の理由で雇止めする場合には非常に重要な対応です。対象者の選定理由、業務削減の必要性、他部署への配置可能性等も併せて記録しておくことをお勧めします。
(2)の合意退職についても可能ですが、無期転換申込権があることを隠したり、申込みをさせない目的で退職を迫ったりするような対応は避けるべきです。 十分な説明期間を設け、本人の自由意思による合意であることを明確にしてください。
また、今回の方は3回以上更新かつ1年超勤務ですので、原則として契約満了日の30日前までに雇止めの予告が必要です。本人から雇止め理由の証明書を求められた場合には交付する必要もあります。
なお(3)について、無期転換申込み後は「整理解雇に自動的になる」というより、無期契約成立後に会社都合で雇用を終了させるのであれば解雇となり、経営上の人員削減を理由とする場合には整理解雇の厳格な判断が問題になる、と整理するのが正確です。
したがって今回は、(1)雇止めの必要性・人選の合理性を確認→(2)配置転換等の回避策を検討・記録→(3)本人への十分な説明→(4)可能なら合意による解決→(5)合意できない場合は労働契約法19条を踏まえて雇止めの有効性を慎重に判断、という順序をお勧めします。
以上です。よろしくお願いいたします。

投稿日:2026/08/18 18:36 ID:QA-0171368

相談者より

ありがとうございます。まだ半年以上時間があるので、それまでに異動先を見つけられないか確認を進めて慎重に対応していこうと思います。

投稿日:2026/08/18 19:44 ID:QA-0171370大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

5年を超えているという事実だけで雇止めが禁止されるわけではありません。ただし、a.すでに無期転換申込権が発生していること、b.長期間・多数回の更新により労働契約法19条の「更新への合理的期待」が認められる可能性が高いことから、単に「費用削減のため次回更新しない」という処理は法的リスクがあると思われます。

1.5年超・無期転換申込権と雇止め
労働契約法18条により同一使用者との有期契約が通算5年を超えた場合、労働者には無期転換申込権が発生します。申込みをしないまま更新した場合も更新後の契約期間中に改めて申込みができます。
もっとも、申込権が発生しただけで自動的に無期契約になるわけではないため、申込み前の雇止めが当然に禁止されるわけではありません。雇止めの有効性は別途、労働契約法19条により判断されます。
本件では5年以上にわたり6か月契約を反復更新しているため、更新手続が形式的であった、業務が恒常的であった、過去に通常更新されていた等の事情があれば、更新への合理的期待が認められる可能性があります。その場合は雇止めには客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要となります。

2.「所属部門および社内での異動可能性の検討」
費用削減だけで雇止めが当然に有効になるわけではありません。人員整理目的で労契法19条が適用される事案では、雇止め回避努力、人選の合理性、手続の妥当性等が重視された裁判例があります。同事件では、これらを何ら検討していなかったこと等から雇止めが認められませんでした。
したがって、全社的な異動先検討は法律上当然に義務付けられているわけではありませんが必要と思います。また、検討部署、求人状況、本人の職務能力、配置不能理由等を記録することも必要です。

3.「合意退職の交渉」
合意退職を打診すること自体は可能です。ただし、繰り返し退職を迫る、拒否後も執拗に面談する、不利益を示唆する等は避け、自由意思による合意であることを確保する必要があります。
退職条件として別途金銭等を提示することも考えられますが、具体的な合意内容は個別検討が必要と思います。

4.「無期転換申込み後」
契約期間中に適法な無期転換申込みがされれば会社は拒否できず、申込み時点で現在の契約満了日の翌日から開始する無期労働契約が成立します。
したがって現在の有期契約を「満了だから終了」として処理することはできません。会社が申込みを拒絶しても無期契約の成立を妨げず、その拒絶が実質的に解雇に当たれば労契法16条の解雇権濫用の問題となります。
費用削減・人員整理を理由とするなら、いわゆる整理解雇として、人員削減の必要性、解雇回避努力、人選の合理性、手続の相当性等が重要になります。

5.2024年4月改正・雇止め手続
無期転換申込権が発生する更新時には、無期転換申込機会と無期転換後の労働条件の明示が必要です。また、無期転換後の条件決定に際して正社員等との均衡を考慮した事項を説明する努力義務があります。2024年4月以降の更新時に適切な明示をしていたか確認する必要があります。
既に3回以上更新・1年超継続雇用に該当するため、契約満了日の30日前までの雇止め予告が必要です。また本人から請求された場合、契約期間満了とは別の具体的な雇止め理由を記載した証明書を遅滞なく交付する必要があります。

投稿日:2026/08/18 20:48 ID:QA-0171371

相談者より

ありがとうございます。なるべく雇止めとならないよう、異動先を探すようにしたいと思います。

投稿日:2026/08/19 12:20 ID:QA-0171392大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

米倉 徹雄
米倉 徹雄
KIZASHIリスキリング社会保険労務士法人 代表社員

回答いたします

ご質問について、回答いたします。

ご検討中のプロセスは適切ですが、通算5年超では無期転換申込権がすでに発生
しているため、一般的な雇止め以上に慎重な対応が求められます。

まず、無期転換権は労働者の一方的な意思表示で成立するため、退職打診や交渉
のプロセス自体が申出のきっかけとなり得ます。打診時に圧力を感じさせず、
お互いに納得感のある合意退職を成立させることが最重要課題となります。

また、長期にわたり更新を繰り返している場合、労働契約法第19条の雇止め法理
が厳格に適用されます。単なる部署の費用削減という理由だけでは客観的合理性
や社会的相当性を欠くと判断されるリスクが高いため、経営状況の厳しさや他施
策を含めた人件費削減の必要性など、具体的な根拠と検討プロセスを詳細に記録
に残しておくことが重要です。

投稿日:2026/08/19 07:57 ID:QA-0171373

相談者より

ご回答ありがとうございました。契約社員だからという理由だけで終了させることができない旨、担当部署にも申し伝えて対応していこうと思います。

投稿日:2026/08/19 10:34 ID:QA-0171383大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

増沢 隆太
増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ 人事・経営コンサルタント

対応

基本的にご認識通りに慎重に進めるべき「解雇」だと思います。
また経費を理由として解雇するというのは正直非常に安易かつ定見に欠ける判断であり、「5年」という雇用期間への認識があまりに乏しいと言わざるを得ません。経営上の大きなリスクを背負う重大な判断なので、経営責任が発生することも人事としては意見表明するべきでしょう。

ご認識通り、今置かれている環境は「正社員をリストラする」ものと心得ることは間違いありません。慎重の上にも慎重に、本人との話し合いも含めて、特に人事的知識が乏しい現場管理職などが関与する際には十分ご注意下さい。

経費削減=経費に対しての能力不足という意味になりますので、具体的にどんな能力が欠けているのか、どんな成果がどれだけの投資(指導)へのリターンがないのかなど、会社側を守るための実態把握も欠かせないでしょう。
こうしたしっかりしたリストラ根拠がない場合、単に会社が多額のコストや訴訟リスクを背負うだけになりますので、可能な限り詳しい情報を現場から得て下さい。

投稿日:2026/08/19 09:39 ID:QA-0171379

相談者より

ありがとうございます。おっしゃる通り認識が甘い部分があると思いますので、詳細の状況把握して対応したいと思います。

投稿日:2026/08/19 12:21 ID:QA-0171393参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

山口 光博
山口 光博
RWC合同会社/人事コンサルタント/社会保険労務士

日本の人事部Q&Aをご利用下さりありがとうございます。

注意すべき点は、貴社がご本人に雇い止めの予告(30日前)をした後、契約満了日までの間にご本人が無期転換を申し出た場合、その時点で契約満了日の翌日から無期労働契約が成立してしまうことです。会社はこれを拒否できず、これを終了させるには普通解雇の手続きが必要です。しかしご質問者様がご認識しているとおり、無期雇用転換権が生じた後の解雇は極めてハードルが高いです。

無期雇用転換への申し出を理由に普通解雇を行うことは、無期雇用転換ルールに反し不当解雇とみなされ、当局から解雇無効と判定されます。無期雇用転換権の有無に関わらず、契約更新を繰り返し、更新について合理的な期待権が生じていると認められる場合は、人件費カットを理由に一方的に雇い止めすることは、やはり無効であり、従前と同一条件で労働契約を更新したとみなされます。

したがって、ご質問の文章にあるように、(1)他部署への異動の調整(雇い止め回避の努力)、(2)合意退職へ向けた退職パッケージの提示などが極めて重要となりますが、そもそもご本人が無期雇用転換権を行使しない理由は何でしょうか?法令では無期雇用転換権が発生するタイミングで、事業主は本人に対して無期雇用転換権および転換後の労働条件を書面で通知することが義務付けられています。

それにも関わらず半年ごとの契約更新を反復しているということは、ご本人はどこかのタイミングで労働契約の終了を予定しているのか、あるいは無期雇用転換権そのものを知らない可能性があります。前者であれば合意退職での決着が期待できますが、後者であればトラブルに発展する恐れがあります。雇い止めを通知する前に、このあたりの事情も調べておいた方が良いでしょう。

回答は以上となりますがご参考になれば幸いです。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。

投稿日:2026/08/19 08:39 ID:QA-0171376

相談者より

元々買収した会社が雇用していたため、5年過ぎても有期雇用契約を繰り返していた詳細が分からないのが現状です。なるべくその辺りの事情を確認して進めようと思います。

投稿日:2026/08/19 12:23 ID:QA-0171394大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

小高 東
小高 東
東 社会保険労務士事務所 代表(特定社会保険労務士) 

ご質問の件

まずは、
次回契約時に、よく説明し「更新しない」という条件で契約しておくことです。

本人が、納得しない場合には、
雇止め法理の法定化(無期契約と同様とされるかどうか)、
無期転換権などもありますので、

他部署の検討、合意退職の交渉の順でよろしいと思われます。

投稿日:2026/08/19 12:58 ID:QA-0171396

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご相談の件ですが、無期雇用への転換につきましては、あくまで労働者本人が希望され申し入れされた際に法的義務が発生するものになります。

従いまして、本人から全く希望の申し入れが無いという事でしたら、通常の雇止めのプロセスと大きな相違はないですし、文面のような措置でも特に差し支えはございません。

但し、2の条件面で「有給休暇の完全消化」というのは法令上完全消化出来るのが当たり前ですし、労働者によっては平素の年休取得を軽んじての発言と受け取られてしまい逆に気分を害される可能性がございますので、あくまで上乗せ等の法令を超える内容を提示されるべきという点に注意が必要です。

また、5年を超えて契約を更新している契約社員という事であれば、半ば自動更新の近く更新への期待度も高いものといえますので、何よりも更新不可の事情を丁寧に説明される事が不可欠といえるでしょう。

投稿日:2026/08/19 19:28 ID:QA-0171431

相談者より

ありがとうございます。まずは異動できないか確認しまして、どうしても難しい場合は法定を上回る特別休暇付与等で対応できないか検討いたします。

投稿日:2026/08/20 11:21 ID:QA-0171461大変参考になった

回答が参考になった 0

人事会員からの回答

みらい・社労士さん
大阪府/その他業種

特に本人から希望がないため現在も半年単位で有期雇用契約を更新していること自体に問題はありませんが、契約書末尾(備考欄等)に「労働契約法第18条の規定により、有期労働契約(平成25年4月1日以降に開始するもの)の契約期間が通算5年を超える場合には、労働契約の期間の末日までに労働者から申込みをすることにより、当該労働契約の期間の末日の翌日から期間の定めの労働契約に転換されます。」の一文は入れておくべきです。

周知をしておかないと、後日「なぜ知らせてくれなかったのか」といった類のクレームも予想され、労使トラブルに発展する可能性も否定はできません。

本人が無期転換申込の権利をすでに取得しているのであれば、そちらを優先で考える必要があります。

そのうえで、権利は行使されても全社的に受け入れ可能なポジションがないということであれば本人とよく話し合い、条件面での上乗せ・優遇などの付帯条件も視野に入れたうえで、退職・転職を勧めるのがよろしいのではないでしょうか。

投稿日:2026/08/19 09:57 ID:QA-0171381

相談者より

契約書には一文を加えていましたが、ご本人がどれだけ認識して契約更新を繰り返していたのかわかりかねる部分があります。
これを機に、更新時に口頭でも伝えてもらうよう変更したいと思います。

投稿日:2026/08/19 12:24 ID:QA-0171395大変参考になった

回答が参考になった 0

本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。



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