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労災 医師から就労可能が出ているが本人が出勤を渋っている

作業中、業務員が車から降りる際左足の小指を骨折しました。
重作業が多い環境の中、クラッチが踏めないなどを理由に半年以上労災で休んでいます。
主治医に確認したところ、オートマ車なら運転可能、軽作業での就労可能という診断書が出ました。
しかし、社員本人は歩くと痛いという理由で出勤を渋っており、弊社としても本人の為にデスクワークを準備することは可能ではあるのですが、労災でこのまま長期休ませていていいものなのでしょうか。それとも社員の人権を考えると休ませるのがいいのでしょうか。

投稿日:2026/01/05 11:28 ID:QA-0162652

バタフライピーさん
東京都/その他業種(企業規模 301~500人)

本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答2

プロフェッショナルからの回答

井上 久
井上 久
井上久社会保険労務士・行政書士事務所 代表

ご回答申し上げます。

ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。

1.労災休業を「続けてよいか」の基本的考え方
労災保険の休業補償給付は、「療養のため労務に服することができない」ことが要件です。
本件では、主治医から
オートマ車であれば運転可能
軽作業での就労は可能
との診断が出ている以上、医学的には労務不能とは評価されにくい状態に入っています。
したがって、労災として「何も就労できない状態」として長期休業を継続することは、原則として適切とは言えません。

2.会社の対応義務(配慮義務)の範囲
会社には、労働者の安全配慮義務の一環として、可能な範囲で就労機会を提供する配慮が求められます。
今回のように
デスクワーク等の軽作業を用意できる
主治医も就労可能と判断している
という状況であれば、
軽作業への配置転換や一時的な業務内容変更を検討・提案することが適切です。
これは「人権侵害」ではなく、むしろ就労機会を保障する方向の配慮と評価されます。

3.本人が「痛いから出勤できない」と主張する場合
重要なのは、「本人の自覚症状」だけで判断しないことです。
対応のポイントは以下のとおりです。
主治医の診断内容を基準に判断する
医師意見と乖離がある場合は、
 - 主治医への追加確認
 - 労災指定医・産業医意見の取得
 を行う
就労可能な業務内容・時間・配慮事項を明確にし、文書で提示する
これを行った上でなお正当な理由なく出勤を拒否する場合は、
労災休業ではなく、欠勤(私傷病扱い)や服務規律の問題として整理される余地が出てきます。

4.実務上の結論
労災として「何もさせず長期休業を続ける」ことは適切ではない
医師が就労可能と判断している以上、就労再開に向けた段階的対応が望ましい
会社が合理的配慮を尽くしたにもかかわらず本人が拒否する場合、
 それは「人権尊重のために休ませるべき問題」ではなくなっていく

5.実務的なすすめ
軽作業・時短勤務等の就労提案書を文書で提示
医師意見(可能なら産業医意見)を取得
労災保険・欠勤・服務上の整理を段階的に行う

以上を踏まえ、感情論ではなく医学的・客観的根拠に基づく対応を進めることが、会社・本人双方を守る対応となります。
以上です。よろしくお願いいたします。

投稿日:2026/01/05 11:51 ID:QA-0162654

相談者より

ご回答ありがとうございました。
労基の方からも半年以上の労災に対して監査が入る可能性もあったため、「就労ができるか否か」を診断書に入れてほしいと告げて、やっとこの診断書をもらえたところでした。
会社としての安全義務配慮を行ったうえで、ご本人に労災休病は継続できかねることを説明し、それでも復職が難しいという事であれば欠勤という流れで説明をしていこうと思います。
とても参考になりました。
ありがとうございました。

投稿日:2026/01/05 14:04 ID:QA-0162660大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

米倉 徹雄
米倉 徹雄
KIZASHIリスキリング社会保険労務士法人 代表社員

回答いたします

ご質問について、回答いたします。

主治医が軽作業可能と診断している場合、医学的には労働不能状態とは言えませ
ん。このまま休業を続けることは、労働基準監督署から休業補償の妥当性を疑わ
れるリスクがあります。
会社には安全配慮義務がありますが、同時に社員にも労働の義務があります。

歩行の負担がないデスクワーク等の具体的な就業環境を整えた上で復帰を促すこと
は、人権侵害には当たりません。むしろ適切なリハビリ機会の提供と言えます。

本人の主観的な痛みには配慮しつつ、主治医の判断に基づき段階的な復職プラン
を提示し、誠実に話し合うことが解決への近道となります。

なお、医学的な根拠を従業員が示せないようであれば、勤務放棄ともみなせます
ので、懲戒処分の検討も妥当な問題かと存じます。

投稿日:2026/01/05 13:07 ID:QA-0162657

相談者より

ご回答ありがとうございました。
大型車での重作業が多い部署で、「痛い」と言われる限り「就労許可」が出たとしても無理に出勤させてもいいのかと担当部署から相談をうけたのと、労基からも監査が入ったため、人事の産業医療者としてどうしたらよいものかとても悩んでいました。
比較的若い社員さんであり、高齢者が多い部署の為、懲戒処分するにはすぐに補充の社員さんが用意できかねるため、穏便に戻ってきてくれることが望ましいのですが、作業中のけがでという事もあって、会社としては「就労判定のある診断書をもってきてほしい」というのがやっとでした。
ですが、こちらで相談してみて、安全配慮したうえで段階を踏んで
復職を推し進めていきたいと思います。

本当にありがとうございました。

投稿日:2026/01/05 14:14 ID:QA-0162661大変参考になった

回答が参考になった 0

本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。



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