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貸与機器を紛失、破損させた場合、損害賠償する誓約書について

いつも拝見させていただき、非常に参考になっています。
ありがとうございます。

今回相談したい内容は、会社から機器を貸与する際に、社員にサインしていただく誓約書についてです。

最近、会社から貸与した携帯電話を破損させたり、紛失させたりする社員が散見されるようになってきました。
そこで、携帯電話を貸与する際に、誓約書にサインをしていただこうと思っています。
その誓約書の内容に、「紛失または過失による破損については、5,000円を弁償すること」と記載しようと思っています。(給与天引きではなく、現金で支払ってもらうことが前提)

労働基準法第16条に賠償予定の禁止が定められていますが、誓約書でも一定の金額の賠償を予め定めておくことは問題があるでしょうか?

投稿日:2022/02/22 17:08 ID:QA-0112630

ふくやまさん
広島県/石油・ゴム・ガラス・セメント・セラミック(企業規模 301~500人)

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答4

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご相談の件ですが、労働基準法第16条におきましては「損害賠償額を予定する契約」が禁止されています。

従いまして、実際に損害を受けた金額を賠償するのであれば問題ございませんが、誓約書等で具体的な賠償金額を記載する措置については認められません。

ちなみに敢えて誓約書等を取り交わさなくとも、当人の故意または過失によって生じた実損を賠償してもらう事は可能になりますが、使用者側にも管理責任がございますので通常であれば一部請求とされるのが妥当といえます。

投稿日:2022/02/22 19:52 ID:QA-0112636

相談者より

ご回答ありがとうございます。
大変参考になりました。
具体的な賠償金額の記載は行わず、
損害額の一部を弁償していただくことにします。

投稿日:2022/02/24 11:04 ID:QA-0112664大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

増沢 隆太
増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ 人事・経営コンサルタント

合理性

5000円という金額の根拠が必要です。破損紛失が完全に個人の責任であれば、一定の懲戒に合理性があります。ただしなぜ5000円なのか、同等品を自ら調達ではダメなのか、そもそも業務外で携帯は不要なので、会社を退勤時には職場に置いていくのはだめなのか、といったあらゆる可能性について検証しておく必要があります。

不適切行動として懲戒する、弁償は「実費」とするなどであれば一定の合理性はあるでしょう。しかしいずれにしてもその原因が完全に個人由来かどうかなど、しっかり検証し、証明する義務は会社側にあります。

投稿日:2022/02/22 20:46 ID:QA-0112641

相談者より

ご回答ありがとうございました。
大変参考になりました。
同等品を自ら調達するといったこと等も含めてもう一度社内で検討してみます。

投稿日:2022/02/24 11:09 ID:QA-0112665大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

貸与機器の紛失・破損に対する措置

▼どれほど教育、指導し、社員(従業員)に注意をうながしたとしても、人的ミスを完全に避けることは困難です。そこで、不幸にも社員が、会社の貸与した携帯、スマフォやUSBを無くしてしまった場合、会社側(使用者側)としてどのように対応したらよいかを決めておくことが重要です。
▼報告内容は次の3点かと思います。
①保存されている情報の内容(種類や量)
②紛失したUSBや携帯の特徴(機種や容量、パスワード設定の有無
③紛失までの具体的な経緯
▼但し、罰金を「予め定めておく」ことは禁止されていますので、事案発生の都度、携帯・USBの紛失がもたらす不利益(情報の機密性・情報量)に基づき決定する必要があります。

投稿日:2022/02/23 10:48 ID:QA-0112648

相談者より

ご回答ありがとうございました。
大変参考になりました。

紛失等が発生した都度、不利益に基づき弁償金額を決定することも選択肢として、再検討してみます。

投稿日:2022/02/24 11:12 ID:QA-0112667大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

小高 東
小高 東
東 社会保険労務士事務所 代表(特定社会保険労務士) 

ご質問の件

誓約書でも、あらかじめ賠償予定額を示すことは禁止されています。

上限金額を5,000円と明記することは可能です。

投稿日:2022/02/23 12:26 ID:QA-0112649

相談者より

ご回答ありがとうございました。
参考になりました。

投稿日:2022/02/24 11:15 ID:QA-0112668大変参考になった

回答が参考になった 0

回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。



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