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となりの人事部
日本の人事部「HRアワード2015」受賞者インタビュー
第67回SCSK株式会社

やるだけでなく、やりきる仕組み
“働き方改革”でIT業界の常識を覆す
SCSKの「スマートワーク・チャレンジ」とは(後編)
[ 3/3ページ ]

執行役員 人事グループ副グループ長 河辺 恵理さん
2016/01/14

残業は減り、有休取得は増えた。会社の業績はどうなった!?

―― 働き方を変えることで、個人と組織、そして御社のビジネスそのものに、どのような変化やメリットが現れましたか。

現場の部長や課長が信念に支えられてリーダーシップを発揮するようになったこと。そして上司・部下・メンバー間でのコミュニケーションが活性化されたこと。さらには、業務の効率化や改善を「独りで抱え込む」のではなく、チームや組織で考えて取り組めるようになった、すなわち「組織開発」が図れたことなどが特筆すべき成果だと、私は見ています。いろいろな制度や工夫を重ねてきましたが、組織開発という点では、やはり残業削減と有休取得100%を、セットにして取り組んだことが大きかったように思います。一人ひとりが個人単位で頑張っても、残業時間なら20%ぐらい減らせるかもしれません。でも、有給休暇を20日間、100%取ろうと思ったら、一人でいくら頑張っても取れません。難しい仕事を一人で完成させることよりも、互いが互いをカバーしあい、チームで何かを成し遂げることに、より大きなやりがいを感じるようにならなければ。弊社の現場には、そうした“新しい働き方の概念”が着実に芽生えつつあるように感じます。残業が減り、有休が増える一方で、業績は伸びている。それが何よりの証ではないでしょうか

―― 今後、SCSKの「働き方改革」はどのように進んでいくのでしょう。

「働き方改革」そのものはさらなる浸透・定着に向けて継続していきますが、今後は単体の施策ではなく、健康経営やダイバーシティなどを含めた、より全体的な取り組みにつなげていきたいと考えています。「働きやすさ」には一定の前進が見られる中、さらに「やりがい」を高めるためにも、社員全員のキャリア意識の向上を図っていきます。

―― ありがとうございました。最後に「働き方改革」に取り組む他社の人事担当の方々に向けて、メッセージをお願いいたします。

やはり改革のカギを握るのは、個々の社員です。社員一人ひとりの心に何を、どう訴えていくのか、どうすればもっと伝わるのか、といった取り組みを、さまざまな施策や現場とのコミュニケーションを通じて模索し、地道に展開していくこと。そして中井戸が私たちに言ったように、「やるだけでなく、やり切ること」が大切だと思います。働き方改革は成果が見えにくく、時間もかかりますが、石の上にも3年、ご一緒に頑張りましょう。

河辺恵理さん Photo

(取材は2015年12月8日、東京・江東区のSCSK豊洲本社にて)


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1件中 11件を表示

1. 梅の花さん 情報処理・ソフトウェア 東京都
残業減に取り組む時、お客様の先で仕事をしている社員たちの残業が常に問題になります。SCSKさんの取組は会社としての本気度がつたわりました

※コメントのほか、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)がサイト上に公開されます。

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