人事担当者の現状と方向性
――調査結果から探る、これからの人事部と人事担当者の要件
人事業務に携わっている中で得ている実感
【図表5】から、“当てはまる”(「よく当てはまる」「やや当てはまる」計)の割合につき高い順に示すと、次のようになります。
※[ ]内は“当てはまらない”(「どちらかというと当てはまらない」「まったく当てはまらない」計)割合
※[ ]内は“当てはまらない”(「どちらかというと当てはまらない」「まったく当てはまらない」計)割合
(1)自分の仕事が社員のために役に立っていると感じる:55.5%[10.0%]
(2)自分の仕事が会社や部門の業績に貢献していると感じる:53.8%[13.8%]
(3)仕事を通じて自分が成長していると感じる:49.3%[14.5%]
(4)仕事を通じて達成感を味わえている:47.1%[17.4%]
(5)自分の能力を十分発揮して働けている:40.0%[15.2%]
仕事上の“他者・組織への貢献度”((1)(2))にはある程度手ごたえを感じている一方、自身の成長実感や達成感、能力発揮度合い((3)~(5))は それほどでもない、という認識がうかがえます。特に(5)「自分の能力を十分発揮して働けている」については、「どちらともいえない」が44.8%と他の 項目(35%前後)を大きく上回るほか、唯一“当てはまる”よりも高い割合となっています。
関心を持っている人事分野に関する話題
人事分野に関し、最近話題となっている15のトピックスを掲げ、その中から関心を持っている項目を三つ選択いただきました。トップは「即戦力を獲得 する中途採用」47.6%で、採用関連では「長期的な育成・活用を前提とした新卒者の同時期一括採用」23.6%(5位)、「秋採用や通年採用など時期を 問わない新卒採用」19.8%(7位)も比較的上位にきています。採用と表裏一体の関係にある「高スキル人材の流出を防ぐためのリテンション(引きと め)」は26.2%で4位となりました。
本年4月の法改正を受けてか、2~3位は高年齢者雇用関連の「『65歳までの希望者全員雇用』の義務化を受けた65歳定年制」が31.7%、「年金 制度や就労環境の変化を踏まえた、65歳以降(例えば70歳まで)の雇用」が27.4%で続きます。なお、「定年制の廃止」は16.0%(11位)です。 また、労働契約法の改正も影響する「非正規社員の雇用条件(賃金や社会保障)の正社員との同一化」は21.7%(6位)となっています。
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人事の専門メディアやシンクタンクが発表した調査・研究の中から、いま人事として知っておきたい情報をピックアップしました。