子どもの夢は親次第?
アイデム人と仕事研究所
岸川 宏(きしかわ ひろし)
働く親は楽しそうか?
同じように、親の働く姿を見たことがある子どもに、「働く親は楽しそうか?」という質問をしてみました。
父親に対しては「楽しそう」9.6%、「どちらかと言えば楽しそう」34.3%で、あわせて43.9%と半分以下。母親に対しては「楽しそう」10.4%、「どちらかと言えば楽しそう」38.5%で、あわせて48.9%となり、父親よりは若干よいものの、どちらも半分以下という結果です。
以上の結果をまとめると、「なりたい職業を具体的に思い描いている子どもは半数以下ではあるものの、多くの子どもは将来働くことを楽しみにはしている。しかし、自身の親への憧れは薄く、親のようになりたいとはそこまで強くは思っていない」ということになります。
親としてはややさびしい結果でしょうか。しかし、親が子どもにどう思われるかは別としても、子どもには将来の夢を持っていて欲しいと思うもの。それでは、自分の将来について夢をもつ子どもは、どのような特徴があるのでしょうか?
それでも親の影響が大きい
働くことが「楽しみか」ということと、「将来なりたい職業があるか」との関連を見てみたところ、「将来働くことが楽しみ」と回答した子どもの約6割が、「なりたい職業がある」と回答していました。
該当数 | ある | ない/まだ決めていない | ない/どんな仕事があるのかよく分からない | ない/なんでもいい | ||
---|---|---|---|---|---|---|
全体 | 1308 | 48.6 | 35.5 | 12.1 | 3.8 | |
働くことが楽しみか | 楽しみ | 981 | 58.9 | 31.6 | 7.7 | 1.7 |
楽しみでない | 327 | 17.7 | 47.1 | 25.1 | 10.1 |
「なりたい職業がある」からこそ「働くことが楽しみ」とも言えますし、「働くことが楽しみ」だから「なりたい職業を考える」とも言えるかもしれません。
人事の専門メディアやシンクタンクが発表した調査・研究の中から、いま人事として知っておきたい情報をピックアップしました。