上司とのいい関係が部下のやる気アップに!
アイデム人と仕事研究所
鈴木優子(すずき ゆうこ)
上司は部下に信頼されていると思っている!一方部下は…?
2018年4月の全国の有効求人倍率(季節調整値)は、1.59倍でした。月間有効求職者数193万9,779人に対して、月間有効求人数267万6,726件あり、労働者が大幅に足りない状況です。
このような人不足の状況では、採用は難しいため、今働いている人に定着してもらうことで、職場の人員を保つ必要があります。
定着のために必要な要素はいろいろありますが、今回は、「やる気を持って仕事をする」ことに着目し、部下やスタッフのやる気を引き出すにはどうしたらいいか、『平成29年版 パートタイマー白書 定着のための上司のチカラ~信頼感とコミュニケーション~』で実施したアンケート調査の結果を基に、上司と部下の関係性から紐解きます。
まず、上司と部下の信頼感の差を見てみましょう。
パート・アルバイトに、職場の上司に信頼感を持っているかを聞いたところ、「持っている・どちらかと言えば持っている」と回答したパート・アルバイトは、65.7%でした。(図1)
一方、上司に、直接指揮命令するパート・アルバイトに信頼されていると思うかを聞いたところ、「信頼されている・どちらかと言えば信頼されている」と感じている上司は、89.7%いました。(図2)
単純に、部下と上司の結果を比較すると、上司の方が24ポイントも高い自己評価となっていました。
このように、上司が思うほど部下には信頼されていません。部下が上司に求めることは、上司が思っている以上にあるということがわかります。
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