人事白書調査レポート2020 働き方
副業・兼業を「認めていない」企業が6割近く
副業・兼業を「認めていない」企業が6割近く
従業員の「副業」「兼業」を認めているかどうかを聞いたところ、最も多かったのは「認めていない」(59.0%)で、6割近くを占めました。これに対して、「制度を設けて認めている」(22.7%)、「制度は設けていないが黙認している」(8.1%)、「今後制度を設けて認める予定である」(6.2%)を合わせた肯定・黙認の割合は37.0%でした。2018年度と比較すると「認めていない」が微減、「制度を設けて認めている」が微増の結果となりました。
副業・兼業社員におけるギグワーカーの割合は「把握していない」企業が最も多い
副業・兼業をしている従業員のうち、プラットフォームワーカー・ギグワーカー(インターネットを通じた単発の仕事でお金を稼ぐ労働者)の割合を把握しているかどうかを聞きました。「把握していない」が47.7%で、半数近くを占めています。以下、「把握している」(23.4%)、「わからない」(15.9%)、「プラットフォームワーカー・ギグワーカーは副業として認めていない」(13.1%)の順でした。
過半数が、副業・兼業先での労働時間を「把握していない」
従業員の副業・兼業先での労働時間を把握しているかどうかを聞きました。「把握していない」(51.4%)が過半数を占めたのに対して、「制度を設けて把握している」(38.3%)は4割弱。「現在把握していないが今後把握できるよう制度を整える」(10.3%)は1割に留まりました。
副業・兼業先での労働時間把握は「申請書の提出」と「勤務実態の報告」がメイン
従業員の副業・兼業先での労働時間を把握している企業は、どのような方法を取っているのかを自由記述形式で聞きました。「事前の申請段階」で書類などを通じて把握する、あるいは「副業・兼業の開始後」に報告書を提出させて把握する、という企業が多いようです。
- メールベースでの申請と承認
- 事前に文書での報告を義務付けている
- 副業申請書の提出を義務付けている
- どのような業務で、何時間、いつ働くのかを社長決裁によって承認している
- 面談
- 副業先での勤務表の提出
- 副業・兼業者からの月次での労働時間報告
- 証憑書類の提出
- 口頭での申告
- 兼業・副業を許可する範囲として、フルタイム勤務者の場合、週休日1日以内と定めている
実施時期 | 2020年3月16日~4月10日 |
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調査対象 | 『日本の人事部』正会員 |
調査方法 | Webサイト『日本の人事部』にて回答受付 |
回答数 | 4,620社、4,783人(のべ) |
質問数 | 168問 |
質問項目 | 1.戦略人事/2.採用/3.育成/4.評価・賃金/5.ダイバーシティ/6.働き方/7.HRテクノロジー/8.新しい人事課題 |
出典:『日本の人事部 人事白書2020』
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