社宅を貸与しなければならない根拠は何ですか?⇒再考しました。
一昨日、小高様より頂きましたご意見について改めて考えてみましたので、再度ご教授願えればありがたいです。
『貴君は多くの会社が転勤者の住宅に厚待遇をしているとお考えのようですね。
その具体的な根拠はあるのでしょうか。
また、転勤者の方が非転勤者より優遇されているともお考えのようです。
確かに転勤ともなれば、会社としては余分な経費が発生します。しかしながら
転勤者の方が経済的に苦しくなるというケースの方が少なくありません。
できれば、転勤はしたくないという声もよく耳にします。
貴社がどのような規程を作成しているのかわかりませんが、非転勤者が
不利だとは考えにくいところです。 』
上記は、一昨日、小高様より頂いたご意見の一部です。この内容についての
弊社の考えをお伝えします。
まず、弊社は、転勤により発生する経費をどうしても抑えたいと考えているのではありません。
社宅費や住宅費補助が、本当に支給する根拠に基づいた経費であるなら、『余分な経費』ではなく、当然、会社として支給すべきであると思っています。
その根拠を知りたくて投稿をさせて頂いております。
『転勤者の社宅に厚待遇をしていると考える具体的根拠はあるのか』の問いについてですが、もっともわかりやすいのが、「転勤前に借家に住んでいて、転勤後も借家に住む転勤者のケース」です。
転勤前と転勤後で支出する家賃が同額であれば、転勤による余分な出費はないですよね。
であるのに、「転勤」だからといって、転勤前よりも負担の少ない社宅を提供することは、
転勤者が赴任した地で採用されて借家に住んでいる地元社員との間に不公平が生じます。
上記文中にある『転勤者の方が経済的に苦しくなるケースの方が少なくありません』ですが、
転勤前と家賃負担が変わらず、引越し費用(敷金・礼金含む)を会社が負担するとすれば、
他に『経済的に苦しくなるケース』とはどんなケースでしょうか?
「地方から都市部への転勤により、消費財の物価が割高になる」というケースでしょうか?
弊社は、物価の地域格差については、住宅とは切り離して考えるべきで、別に“地域手当”の
ようなものを支給するのが筋だと考えますがいかがでしょうか。
また、「転勤後の通勤時間が長くなる」というケースも考えられますが、当然、通勤手当は
実費で支給することになるので『経済的に苦しくなるケース』には当たりません。
これ以外に転勤者が『経済的に苦しくなるケース』が思いつきませんので、もしあれば教えて下さい。
上記文中にある『転勤はしたくないという声もよく耳にします』についてですが、
地域限定採用ではなく、就業規則に転勤規定があることを承知での入社なら、
転勤命令は、権利濫用に当たらない限り、会社の正当な権利であると思いますがいかがでしょうか?
一昨日の投稿以降考えたのですが、会社が、転勤者の持家を「貸し出せ」とか、
「売却すればいい」とか強要するのは、日本国憲法第29条、及び民法第206条に抵触し、
法律違反だと思いますが、もし転勤者が自らの意思で持家を貸し出したり売却したりする場合は
前回投稿の疑問がぬぐえていません。
これから、社内でもっと議論を重ね、納得感の高い規定を作ろうと考えています。
もし、参考になるご意見がございましたら、アドバイス頂ければ幸いです。
宜しくお願い致します。
投稿日:2015/05/01 15:32 ID:QA-0062370
- jinjisoumuさん
- 大阪府/販売・小売(企業規模 1001~3000人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
まず、全体論としまして、転勤者への補助は、義務ではありません。会社として、
業務上等のバランスを図った上で、ルール化するものですので、会社により、
そのルールは異なるものであり、ルールの根拠は、会社自身が示すものです。
その上で、以下ご参考まで。
1.単身赴任者と独身者、家族帯同者では家賃補助等の扱いは別に考えるべきでしょう。
単純に、独身者が借家から借家のケースでは、敷金礼金は補助するが、家賃補助は、
なしとするなどしています。
2.単身赴任などで、二重生活を強いられるケースでは、生活が苦しくなるケースが
あります。ただし、単身赴任手当や帰省旅費等の額にもよります。
3.転勤したくないということと、転勤命令に従わないことは別です。ご認識のとおり、転勤命令が、合理的かつ恣意的な転勤命令でなければ、原則として、会社の正当な
権利です。
投稿日:2015/05/08 14:33 ID:QA-0062402
相談者より
ご回答ありがとうございました。正直、よくわかりませんでした。ご回答1についてですが、「借家から借家への転勤」の場合、独身者と家族帯同者の間で何か違いがありますでしょうか?住宅に関しては、どちらも同じだと考えます。(もちろん、家族帯同者の子女の入学金補助などは別途考えます。)持家の家族帯同者の場合も、自らの意思で持家を貸し出すことでローンとの相殺(ローン有りの人)や、転勤先での家賃分に割り当てられる(ローン無しの人)わけです。こと住宅に限って言えば、格安の社宅を支給する根拠がわかりません。回答2については、住宅と単身赴任手当・帰省旅費は切り離して考えるべきだと思います。単身赴任手当支給の根拠は、食費・光熱費等の生活全般の費用が二重にかかることへの補助であり、帰省旅費は、離れて暮らすことによる家族の精神的繋がりや親睦を担保するものだと考えます。住宅については、単身赴任では、必ず住宅費が二重にかかります。だから格安の社宅貸与や住宅費補助で会社が本人の負担を軽減する。単身赴任者の場合は、前回も書きましたが納得しています。しかし、最初の投稿で書いた通り、単身赴任以外の場合に、こと住宅に限ってみると格安の社宅や住宅補助を提供することは、地元の非転勤者との間に不公平が生じると考えてしまいます。結局のところ、論理的な根拠はなく「知らん土地で人間関係を築くのは大変やなあ。君だけこんな目に合わせてすまんなあ。その代り、社宅を安く使わしたるわ。」という“温情手当”なんでしょうね。
投稿日:2015/05/08 15:51 ID:QA-0062403あまり参考にならなかった
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