時間年休の繰越後の端数(余り時間)がシステム上使えない場合
【質問】時間単位年休の繰越後の「端数(余り時間)」がシステム上使えない場合の扱いについて
当社では、来期から時間単位年休(上限:年2日=16時間)を導入予定です。所定労働時間は 7.5 時間ですが、厚労省の運用例に従い、労使協定上の時間単位年休の換算は 1日=8時間 としています。
この前提で、時間単位年休を取得した結果、例えば 8時間の端数(余り時間) が発生した場合について質問です。
年休残日数(例:30日)
時間単位年休の 端数残時間(例:14時間)→「端数(余り時間)」
当年度の時間単位年休の枠(16時間)
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■ 確認したい点
端数(余り時間)は法律上「有給休暇の一部」として翌年度に繰り越す必要がある との労基署の回答を得ていますが、これは「1日=8時間」と定義している労使協定に基づき、8時間 → 1日 として日単位で利用可能という理解でよいでしょうか?
一方、私どもの勤怠給与システムは、端数(余り時間)を保持する項目自体が存在せず、申請も反映もできません。
そのため、制度上は存在するものの、実務上は「使えない有休」となります。こうした “制度上は存在するが、システム上は使用不能” の端数について、他社・実務ではどのように取り扱うのが適切 でしょうか?
現在検討している案としては、端数は別途Excelで内部管理し、制度上は繰越するが、実務上は利用不可(消化できない)とする方法があります。
しかし、この対応は労務リスク(有休取得妨害など)につながらないか懸念があります。
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■ お伺いしたいこと
このように 端数がシステム上使用できないまま残るケース について、
労務上・制度上の適切な扱いはどうすべきでしょうか?電話で問い合わせたところ労基署からは「端数は繰越してください」との指導がありましたが、システムでは使用できず、日数にも戻せず、申請もできないため対応に困っています。
「端数は存在するが利用不可」 と規程・社内説明に明記する対応は妥当でしょうか?
(もしくは、より望ましい代替案があればご教示ください。)
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同様の課題を経験された方や、社労士の方のご意見をぜひ伺いたいです。
よろしくお願いいたします。
投稿日:2026/01/20 14:25 ID:QA-0163359
- きたきつねさん
- 愛知県/情報処理・ソフトウェア(企業規模 101~300人)
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
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具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
以下、時間単位年休の繰越後に生じる「端数(余り時間)」の取扱いについて、法的整理と実務対応の観点からご回答申し上げます。
1 法的整理(前提の確認)
時間単位年休は、労基法39条4項・5項に基づき、
1日=8時間等の換算は労使協定で定める任意事項
取得結果として生じた端数(余り時間)も年休の一部
と整理されます。
したがって、労基署のご回答どおり、端数は消滅させることなく翌年度へ繰り越す必要があります。
この点で、「存在しないものとして扱う」「実質的に失効させる」運用は不可です。
2 「8時間=1日」として日単位で使えるか
ご質問の
8時間 → 1日として日単位で利用可能か
については、必ずしも自動的に日単位へ戻せるとは限らない点に注意が必要です。
時間単位年休は、
「日単位年休」と
「時間単位年休」
という取得単位の異なる同一制度であり、
一度時間単位で切り出された部分は、制度設計上は時間年休として存在し続けると解されます。
そのため、
端数(例:14時間)を
8時間=1日、残6時間
のように当然に日数へ再換算する義務まではありません。
3 「制度上は存在するが使えない」運用のリスク
ご検討中の
Excelで内部管理し、制度上は繰越するが実務上は利用不可
という対応は、労務リスクが高いと言わざるを得ません。
理由は以下のとおりです。
年休は「請求権」であり、
会社側の管理・システム都合で
実質的に取得できない状態に置くことは
→ 年休取得妨害(違法)と評価される可能性があるためです。
たとえ規程や説明で
「端数は存在するが利用不可」
と明示しても、権利制限を就業規則で正当化することはできません。
4 実務上の「望ましい代替案」
現実的かつリスクの低い対応策は、以下のいずれかです。
(1) 端数は「日単位年休として利用可能」とする(最有力)
労使協定・運用ルールで
「時間単位年休の繰越端数が8時間以上ある場合は、日単位年休として取得可」
と整理
システム上は日数年休として処理
→ 労基署指導とも整合的で、最も安全
(2) 端数も含めて「時間単位で取得できる仕組みを別管理で担保」
システム外(申請書+Excel)でも
実際に取得・賃金控除・残数管理ができる体制を構築
「使える」ことが客観的に担保されていることが重要
→ 単なる残高管理だけでは不可
(3) 制度設計段階で「端数が出ない設計」に変更
1日=7.5時間換算に変更
時間年休取得は「端数が出ない単位(例:30分・1時間)」に限定
→ 導入前であれば最もトラブルが少ない方法
5 結論
端数(余り時間)は法的に繰越必須
「存在するが利用不可」は不可・リスク大
最低限、「日単位または時間単位で実際に取得できる道」を残す必要あり
システム都合は、法的には免責されない
実務的には、(1)(日単位への振替容認)または(3)(制度設計の見直し)が最も現実的と考えます。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2026/01/21 11:15 ID:QA-0163377
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
ご質問を拝見する限り、法的な対応がとれないシステム自体に問題があります。
また、規程と実運用との不整合は後々、トラブルの火種となります。
まずは、システムベンダー会社へ問い合わせる、自社開発であればシステムの
改修を先に行うべき内容かと存じます。
それでも解消しないようであれば、アナログ処理で対応するか、システムの
リプレイスの検討対象となるでしょう。
投稿日:2026/01/21 11:49 ID:QA-0163385
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、「制度上は存在するものの、実務上は「使えない有休」」等というものが存在する事は認められません。すなわち、システムの問題で使用出来ない等というのは、単に会社側での不手際に過ぎませんので、仮にそうであれば、手計算等できちんと使えるようにされる法的義務がございます。
勿論、1日=8時間で取得出来る必要がございますし、まして「端数は存在するが利用不可」 等と定める事は違法な措置を勝手に正当化するようなものですので、もっての外です。
こうした法的対応が出来ないシステムに頼っている事自体が大きな問題ですので、直ちにシステムの抜本的な見直しをされるべきです。
投稿日:2026/01/21 12:54 ID:QA-0163398
プロフェッショナルからの回答
対応
人事システムは常時アップデートが必要で、この先も法規制変更などに合わせていく必要があります。つまり法的対応ができない現システムに問題があり、それを使い続けるために別運用をすることは本末転倒なのではないでしょうか。
システムアップデートや改定が優先のように思います。
投稿日:2026/01/21 12:57 ID:QA-0163399
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
時間年休の1日未満の端数は、
そのまま翌年に繰り越すか、日単位に繰り上げて1日として繰り越す方法があります。
端数は存在するが利用不可という説明は、従業員が納得しないでしょう。
ご質問の内容はシステムの問題ですから、システムのヘルプデスクなどで、
手入力やEXCEL管理含めて、どのような操作が可能なのか再確認してください。
投稿日:2026/01/21 13:50 ID:QA-0163425
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
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