中途入社者の有給休暇の保有上限について
弊社では中途入社者に対し、入社日から3か月後に年次有給休暇を付与しております。(例:3月1日入社であれば6月1日に16日の有給を付与)
有給休暇の保有期間は2年間で、毎年の取得義務5日以外で有給休暇を取得しなかった場合、2020年3月に入社された方は、下記の通り残日数が推移すると思います。
2020年3月入社
2020年6月 有給16日付与
2020年度で有給5日使用、11日を翌年に繰り越し
2021年4月 有給20日付与+前年の繰り越し11日 合計31日
2021年度で有給5日使用、26日を翌年に繰り越し
2022年4月 有給20日付与+前年の繰り越し26日 合計46日
2022年6月 2020年6月に付与した有給の保有期限が切れる為、6日が消滅
残り40日になる。
前置きが長くなりましたが、ここからがご相談内容となります。
弊社の社内規定では「年次有給休暇の保有上限は40日」と定められておりますが、上記例の場合、2022年4月~6月まで一時的に有給の保有日数が40日を超えてしまいます。
年次有給休暇の請求権は2年間で時効となり消滅しますが、時効前に(例だと2022年4月時点で)上限をオーバーしている6日を消滅させることは可能なのでしょうか?
労働基準法以上の年次有給休暇を付与しているので、その分については消滅させることが可能な気もしますが、一度付与している以上請求権が2年間あるため、消滅出来ないのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
投稿日:2022/12/23 17:59 ID:QA-0122150
- 労務初心者cさん
- 兵庫県/商社(専門)(企業規模 101~300人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、ご認識の通り年次有給休暇の消滅時効に関しましては労働基準法上付与日から2年と定められています。
従いまして、これより短い期間で年休を消滅させる事は、就業規則で定めが有っても法令に反する為認められません。
そして、当事案のように法定よりも多い年休付与日数とされている場合でも、同じ年次有給休暇として付与されている以上一部をふるい分けする事は出来ませんので、2年未満で消滅させる事は認められないものといえます。
投稿日:2022/12/23 21:57 ID:QA-0122161
相談者より
ご回答ありがとうございます。
大変参考になりました。
規則の改定が必要かもしれないので、社内で対応を協議したいと思います。
投稿日:2022/12/26 10:15 ID:QA-0122177大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
労基法を超えて付与した有休につきましては、恩恵的なものとなりますので、
会社で明確に規定しておけば、そのルールで運用できます。
時効消滅についても、労基法を超えた有休ということが明確であれば、その分につきましての
時効については、会社のルールとして、2年以下でも問題はありません。
投稿日:2022/12/26 12:23 ID:QA-0122179
相談者より
ご回答ありがとうございます。
労基法を超えて付与した有休だと明確にしておけば、会社のルールで運用可能なのですね。
社内に展開し、対応を協議致します。
投稿日:2022/12/26 14:34 ID:QA-0122181大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
問題が解決していない方はこちら
お気軽にご利用ください。
社労士などの専門家がお答えします。