休職者の給与振り込みについて
就業中に倒れ、病院に搬送、手術後も意識の戻らない社員がおります。
独身のため、ご兄弟しか親族がおらず、その親族も預貯金の状態が全く
把握できていない状況です。
親族の方からは、病院への支払いのため、給与を会社から直接病院に振り込むか、親族の口座に振り込むことは出来ないかと相談されていますが、労基法§24給与支払いの原則に則ると、本人に直接払わなければならないとされており、どうすれば良いかと思案しているところです。
親族は遠方に住んでおり、「成年後見」の手続きにも時間がかかりそうです。
「成年後見」以外に、親族に給与をお渡しする方法はあるのでしょうか?
ご教示のほど宜しくお願い致します。
投稿日:2022/11/17 17:27 ID:QA-0121126
- みんこさん
- 東京都/公共団体・政府機関(企業規模 101~300人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
対応
法律の禁じる「本人以外への給与を渡す」行為はきわめて慎重に行う必要があります。本来であればその手続きは会社ではなく親族が行うものとなるでしょう。勝手に本人意思を確認せず進めるのは訴訟リスクなど、きわめて危険な行為ですので、まずは親族が弁護士や行政などに相談するようお伝え下さい。
会社としてどう対応できるかはきわめて高度な法律判断が必要と思われますので、貴社の弁護士と相談の上、お進め下さい。
投稿日:2022/11/17 20:56 ID:QA-0121128
相談者より
ありがとうございます。
慎重な検討が必要な旨、承知いたしました。
投稿日:2022/11/18 12:04 ID:QA-0121143大変参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
直接払の原則により、労働者本人以外の者に賃金を支払うことは禁止されてはいますが、ただし、使者に対して賃金を支払うことは差し支えないものとされています(昭和63年3月14日付け基発第150号)。
使者であるか否かは、社会通念上、本人に支払うのと同一の効果を生ずるような者であるか否かによって判断する、というのが労働基準局監督課の見解です。
手術後も意識が戻らず、親族はご兄弟のみでその親族も本人の預貯金の状態が全く把握できていない状況で、病院への支払いのための費用を確保しなければならない、といった状況を総合的に考慮すれば、親族であっても、社会通念上、本人に支払うのと同一の効果を生ずるような者と判断しても差しつかえはないと考えます。
投稿日:2022/11/18 08:16 ID:QA-0121135
相談者より
回答ありがとうございます。
「使者」について、検討したいと存じます。
投稿日:2022/11/18 12:05 ID:QA-0121144大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
就業中ということですが、労災であれば、治療費はかかりません。
また、労災でないということであれば、
高額療養費制度などを活用していただければと思います。
給与については、
本人の意識が戻らない限り、本人の意思確認ができないため、
使者として親族に渡すことも不可能です。
会社としては、法律上、難しい旨伝え、意識が戻るまでは、
本人口座に振り込むしかないと思われます。
投稿日:2022/11/18 10:15 ID:QA-0121140
相談者より
回答ありがとうございます。
対応、難しい旨承知しました。
投稿日:2022/11/18 12:05 ID:QA-0121145大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
急患・意識混濁の独身社員への対応
▼就業中に重篤な状態に陥った、身寄りがない人の入院及び医療に係る意思決定が困難な人(社員)に関する取扱いに就いては、厚労省が、ガイドラインが提供しています。
▼少々、長文(PDF P41)ですが、数少ない種類のガイドラインなので、先ず、参考に一読して下さい。
☛ https://www.mhlw.go.jp/content/000516181.pdf
投稿日:2022/11/18 11:46 ID:QA-0121142
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、親族からの依頼であっても本人が存命されている以上給与を支払う義務はございません。
仮にそのような事をされて本人が回復されますと、会社が勝手にに給与を渡された事の責任追及を受ける等重大なトラブルになる可能性が生じますので注意が必要です。
投稿日:2022/11/18 20:38 ID:QA-0121162
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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