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人材採用“ウラ”“オモテ”

求めるのは「打率」か「ホームラン」か 企業によって異なる人材紹介会社への期待
採用担当者は何を重視する? 「信頼関係」を築くために必要なこと

人材紹介会社には独自の製品やサービスがあるわけではない。人材を紹介するためには、募集要項の条件を満たす人材とまず出会うことが必要になる。小規模な紹介会社では、登録している転職希望者の絶対数が多くないのが実情。そのため、ハイスペックな求人に対しては年に一人紹介できるかどうかといったケースも珍しくない。これに対する企業の対応はさまざまだ。とにかくコンスタントに紹介してくれないと困るという企業もあれば、時々でも良いから優秀な人材を紹介して欲しいという企業もある。

増えてきた「打率重視」の紹介会社利用法

『本年度で10名以上の候補者が推薦されなかった場合、または最終面接まで進んだ候補者が一人もいなかった場合は、来期からの人材紹介契約については延長できない場合があります』

送られてきた求人票にこういった趣旨の文章が添えられていることが時折ある。一定のペースで人材を紹介してこない紹介会社とは契約を継続しないという企業からの通告だ。企業としては、人材を紹介して欲しいから毎回求人票を送ったり、説明会を開いたりして、情報を提供しているのである。

「それなのにまったく紹介してこない会社も多いんですよ。要求しているスペックが高いのはわかっていますが、あまりにも紹介されないと、やる気がないんじゃないか、私の会社を無視しているんじゃないかという気にもなってきます」

そう話してくれたのは、懇意にしている企業の人事マネジャーである。

「人材紹介は成功報酬制ですから、採用した人材が実際に入社するまでは紹介料は発生しません。でも、法務部が個別の契約書を管理したり、求人票を送付したり、問い合わせに対応したりといった目に見えないコストが発生するので、こちらとしては少しでも削減したいのです」

大手企業や外資系企業などの場合、主だった人材紹介会社に紹介の窓口を開いていることが多い。数十社どころか百社以上になることもよくあるという。そうなると、会社ごとに作成する契約書や個人情報保護の取り決め、各種覚書などの量も膨大だ。

「ですから、採用担当者が異動になったりすると、新任の担当者はその業務量にたいてい驚くんですよ。調べてみるとほとんど紹介してこない会社があることがわかってきます。そうなると、コンスタントに紹介してくる上位何社かに絞り込んだ方がいいのではないかという意見が出てくるんです」

そんな話を聞くと、私たち中堅規模の人材紹介会社としては苦笑いするしかない。企業側の考え方はよくわかるが、かなり大手でないとそうそうコンスタントに紹介することは難しいからだ。

「そうですね、今後もずっと採用のサポートができるように頑張ります」

ひとまずそう言うしかないのが実情だ。

しかし、人材紹介は決して「数」だけではないという思いが人材紹介会社側としてはある。もともと、数を集めるための代表的な手段はメディアを使った求人広告だ。現在ならネットの転職支援サイトになるだろう。それに対して人材紹介は、求人広告では採用できないような「コア人材」をピンポイントで紹介できるのだ。


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