「2013年度労働時間総合調査」
所定労働時間、休日・休暇、時間外労働などの最新実態
時間外労働の実態
時間外労働の実態
1人1ヵ月当たり平均17.3時間
12年度の時間外労働時間は、全社または本社の男女計・1人1ヵ月当たりで平均17.3時間となりました(時間表示は十進法、以下同じ)。
規模別では、1000人以上20.5時間、300~999人16.1時間、300人未満13.2時間で大手ほど長くなっています。
また、男女別データにも回答があった企業を見ると、男性18.5時間、女性11.1時間で男性のほうが7.4時間長い結果が出ています。これを年間に換算すると、男性のほうが約89時間長いことになります。
法内残業分を含むか否かで見た実態
「法内残業分を含む」のほうが「含まない」よりも3.2時間長い
1日の所定労働時間を法定労働時間(8時間)より短く設定している場合、終業時刻を超えて実際に働いた時間が8時間に達するまでの、いわゆる「法内残業分」が生じることになります。
労働基準法(以下、労基法)が定める割増賃金の支払い義務が生じない「法内残業分」については、割増賃金を一切支払わないケースや、通常の時間外と同様に支払うケース、また通常とは異なる割増率で支払うケースなど、企業によって取り扱いが異なります。ここでは、こうした割増賃金支払いの取り扱いに関係なく、時間外労働のカウントに当たって「法内残業分」を含むか否かに分けて時間外労働時間を集計し、比較しました。
[図表6]によると、法内残業の取り扱いについて回答があった218社では、「法内残業分を含む」が104社で最も多く、1ヵ月当たりの時間外労働は平均17.5時間となりました。一方、「法内残業分を含まない」は19社にとどまり、時間外労働は平均14.3時間で、「含む」のほうが「含まない」よりも3.2時間長い結果となっています。残りの95社は「所定労働時間は8時間」で、そもそも法内残業が発生しないケース。時間外労働は平均17.6時間でした。
休日労働分を含むか否かで見た実態
「休日労働分を含む」ほうが「含まない」よりも4.1時間長い
休日労働分を含むか否かで時間外労働時間を見ると、男女計では「休日労働分を含む」が平均18.5時間と、「休日労働分を含まない」の平均14.4時間より4.1時間長くなっています。
男女別に見ると、男性は「休日労働分を含む」が20.3時間なのに対し、同「含まない」が14.2時間で、前者が6.1時間長い結果となりました。女性の場合も同様に、「休日労働分を含む」が11.7時間、同「含まない」が9.8時間で前者が1.9時間長いものの、男性に比べるとその差は小さくなっています。
業種別の実態
最長は建設の月平均25.6時間
[図表8]に、業種別に見た時間外労働の実態を示した。業種によって集計(回答)社数にバラつきがあり、社数の少ないところでは必ずしもその業種の実態を反映していない場合もあるので、利用の際には留意いただきたい。
2社以上のデータが得られた業種では、建設の25.6時間が最も長く、次いでサービス25.1時間、陸運22.2時間、輸送用機器と情報・通信がそれぞれ21.0時間の順となっている。
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