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出向者の出向先福利厚生費の給与控除

出向者のチェックオフ協定についてお伺いしたいです。
ある出向者について、出向先の会社では福利厚生関係の互助会、社員旅行等の行事の月例積み立て、会社が斡旋する物(映画の割引チケット等)の購入費用等を従業員の給与から控除しています。
出向者についても参加費や支払い費を給与控除できないか、問い合わせを受けています。
給与支払いは出向元である当社が行っています。
福利厚生に関するチェックオフ協定は出向元、出向先それぞれ取り交わしています。
ただ、出向元である当社の協定は、あくまで当社に限定した記載にしています。
この場合控除は可能なのでしょうか。どのようにすれば控除が可能なのでしょうか。

投稿日:2013/08/08 16:26 ID:QA-0055692

nakkkさん
兵庫県/家電・AV機器・計測機器(企業規模 3001~5000人)

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答4

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

御相談の件ですが、出向に関しまして詳細な法的定めはございませんし、当然ながら出向先と出向者との間にも雇用関係は成立しています。

従いまして、御社(出向元)で給与支払をしながら、互助会等その他の行事等にかかる費用負担については出向先ルールに従うことが出向契約上に明示されており、かつ出向者の同意も得ているという事であれば、出向先でも協定締結をしている事からも取り扱い上現実に問題は生じないのではというのが私共の見解になります。但し、このような取り扱いが度々行われるのであれば、混乱を避ける上で御社の協定上にも出向先の給与控除費目を入れておかれるのが妥当といえます。

投稿日:2013/08/08 21:53 ID:QA-0055697

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プロフェッショナルからの回答

小高 東
小高 東
東 社会保険労務士事務所 代表(特定社会保険労務士) 

賃金控除について

ご質問のケースでは、結論からいえば、違法性の可能性が残りますので辞めておいた方がよろしいでしょう。
形式上、賃金控除協定があれば、何でも控除できるというわけではありません。

賃金からは事理明白なものしか控除できません。債権者と債務者が違ってきますので、全額払いにも違反し、曖昧さも残りますので、辞めた方がよろしいということです。

本人が出向先の社員旅行に行くのであれば、本人がその費用を収めるという方法をお勧めします。

投稿日:2013/08/09 10:06 ID:QA-0055701

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プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

避けるのが賢明

出向元、出向先双方のチェックオフ協定内容は、 恐らく似通っていると思いますが、 出向とはいえ、 所詮、 出向先は他企業、 協定もそれぞれ独立したものなので、 適用は、 賃金支払義務者としての出向元の協定項目に限られます。 更に、 同協定には、 「当社に限定 」 と記載されていることも勘案すれば、 少なくとも、 御社協定の枠外措置 ( 違反 ) になると思われます。 仮に、 敢えて控除することにすれば、 毎月控除後に金額を出向先に支払うことになり、 その実務コストも馬鹿にならず、 避けるのが賢明です。 出向者本人が、 毎月、 或いは、 その都度出向先に支払えば済む簡単な話だと考えます。

投稿日:2013/08/10 11:49 ID:QA-0055708

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プロフェッショナルからの回答

藤田 敏克
藤田 敏克
社会保険労務士法人SRグループ 代表

賃金控除に関する労使協定について

結論から申しますと、現在の御社(出向元)の賃金控除に関する協定が「あくまで当社に限定した記載」である以上、記載のない項目については現状では出向先に合わせて控除することは労基法24条全額払いの原則に抵触すると言えます。控除を行うためのポイントとしては以下3点になります。 ①出向者が出向先の福利厚生を享受している。 ②給与の支払いは出向元。 ③出向元の賃金控除に関する労使協定内容。 ①、②が上記の通りである場合、③について労使協定の控除項目を出向先の項目に合わせて締結しなおし、本人の賃金控除の同意があれば、給与より控除を行うことは法の基準はクリアしていると言えます。ただ、労使協定の締結し直しにあたって、出向していないほとんどの社員にとっては違和感のある労使協定になりますので、組合がある場合などには特に理解をえるための話し合いなどは必要になるかと考えます。  ※※参考※※
判例としては以下参考。労使協定の締結のない賃金控除(債務の相殺)が24条違反に該当しないという判決となったケースとして日新製鋼事件など。このケースは使用者の債権に対して従業員の債務を自由な意思によって相殺する合理的な理由が存在しているということで24条違反にあたらないとしています。御社のケースですと債権者は出向先となるかと思いますので、御社(出向元)と出向者との間で債権と債務の相殺と言えないと考えられますので、労使協定の締結が必要と考えます。

投稿日:2013/08/12 08:43 ID:QA-0055709

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