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出勤停止になっている社員の給与計算について

1月に採用した人材Aさんについて相談です。
1月に入社し、1週間は研修のような形で先輩に教えてもらっていました。
しかし、現場からは指摘が相次いでいます。
・態度が悪い
・出勤日に来ない(シフトの勘違いと判明)
・許可を得ずに早退(実際は、事後の報告で無断で帰るという事態になっています)

Aさんと面談し、改善するように指導しました。
Aさんは、「直した」と言うのですが、現場からは「もう対応できない」と
出勤停止の措置が取られています。

Aさんと面談を重ねる中で、記憶障害のようなことが判明したので、
病院の受診を促しました。

その結果、「うつ病」と診断をされたそうです。
また面談をしたところ、Aさんは「働けるので休職したくない」ということで、新しい部署に、2月24日から配属が決まっています。

本来、それまでの期間は、仕事をしてほしいのですが、
もともといた部署からは、「出勤されると教えるのに時間を取られてしまう」という理由で、出勤停止、つまり来ないでほしいとお願いされています。(うつ病の人に仕事を教える苦労を考えると、出勤停止も仕方ないと思っています)

現在、Aさんには、始末書の提出準備と自宅待機ということで、本人は、自宅にいます。

この際、給与の支払いについては、どのように対応することが望ましいですか?

ちなみに、2月6日までは、通常出勤していましたが、早退も3日ほどしております。2月7日~2月23日は、出勤停止のため、ずっと自宅で仕事もなく待機している状態になります。

もちろん給与は支払いたいのですが、仕事をしていない日が多いので、さすがに満額というわけにはいかないと考えております。

投稿日:2026/02/12 12:24 ID:QA-0164374

たみさん
千葉県/放送・出版・映像・音響(企業規模 11~30人)

本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。

プロフェッショナル・人事会員からの回答

プロフェッショナルからの回答

井上 久
井上 久
井上久社会保険労務士・行政書士事務所 代表

ご回答申し上げます。

ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
ご相談の件、最大の論点は「自宅待機が会社都合か本人都合か」です。

1.2/7~2/23の自宅待機の法的性質
現在の状況は、
・本人は「働ける」と意思表示
・会社(現場側)が「来ないでほしい」と判断
・業務命令として自宅待機
という構造です。
この場合、原則として
会社都合の休業
に該当する可能性が高いです。

根拠は 労働基準法26条。
使用者の責に帰すべき事由による休業の場合、平均賃金の60%以上の休業手当の支払い義務があります。

今回、
懲戒処分としての出勤停止ではない
・医師から就労不可の診断が出ていない
ため、「労働不能」とも言い切れません。
したがって、無給はリスクが高いです。

2.満額支払う必要があるか
自宅待機命令の場合、判例上は「通常賃金全額支払うべき」とされる例もありますが、最低ラインは休業手当60%です。
御社としては、
(1) 就業規則に懲戒の出勤停止規定があり、手続を踏む → 無給可
(2) それ以外の待機 → 原則60%以上支払う
という整理になります。
今回は「教育負担が大きい」という理由なので、懲戒ではなく業務都合と評価されやすく、60%以上の支払いが安全圏です。

3.うつ病との関係
医師が「就労可能」と判断している以上、会社が一方的に労務受領拒否している形になります。
ここで無給とすると、
・不利益取扱い
安全配慮義務違反
の主張リスクがあります。

4.早退分の扱い
2/6までの早退分は、実労働時間に応じて控除可能です(ノーワーク・ノーペイ原則)。

5.実務上の対応案
最も安定的なのは:
・2/7~2/23は「会社都合休業」
・平均賃金60%以上支給
・2/24から配置転換
さらに、
・主治医の就労意見書取得
試用期間中であれば適格性評価の整理
を並行して行うべきです。

6.まとめ
・今回の待機は会社都合と評価されやすい
・最低60%の休業手当支払いが必要
・無給は高リスク
・満額か60%かは方針次第だが、ゼロは避けるべき
今後の継続雇用可否の整理と並行して、賃金対応は法定下限を確保することが重要です。
以上です。よろしくお願いいたします。

投稿日:2026/02/12 14:54 ID:QA-0164383

相談者より

ご回答ありがとうございます。賃金の60%支払うのが妥当であること、とても勉強になりました。
Aさんを指導しながら、働きやすい職場にできるよう頑張ります。
ありがとうございました。

投稿日:2026/02/13 12:59 ID:QA-0164411大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

山口 光博
山口 光博
RWC合同会社/人事コンサルタント/社会保険労務士

日本の人事部Q&Aをご利用くださりありがとうございます。ご相談の件について、いくつかの論点ごとに対応をご検討なさると宜しいかと存じます。なおAさん=月給制と仮定して回答およびアドバイスをさせて頂きます。

■Aさんへ支給する給与
Aさんの勤務態度や勤務成績はどうであれ、出勤したら賃金規程や雇用契約に定める通常の賃金を支払わねばなりません。ただし早退や欠勤した時間については「ノーワーク・ノーペイの原則」にしたがい、その分の賃金を控除して構いません。

自宅待機中(2月7日~2月23日)の賃金については、ご相談の文面からあくまでも貴社の都合によってAさんが就労機会を逸していると思われますので、自宅待機の期間はAさんに対して平均賃金の6割以上の休業手当を支払う義務があります。

■出勤停止と自宅待機
注意すべきは、現場がAさんを持て余したために出勤停止とするのは実質的な懲戒処分であるとみなされ、貴社の就業規則(懲戒条項)にもとづいて行った合理的な処分でない限り、「懲戒権の濫用」として無効となる可能性がある点です。

したがって「出勤停止」ではなく、Aさんがうつ病なので、Aさんに対する安全配慮義務の一環として「自宅待機」を命じて様子をみる…とした方が無難です。転勤先への着任時期も、Aさんの病状をみながら慎重に判断すべきでしょう。

産業医に相談する
入社間もないAさんのうつ病が、貴社の業務に起因して発症したと認定される可能性は低く、現時点では私傷病だろうと予想されます。しかし転勤先の職場環境や業務内容によりうつ病が増悪し、私傷病が労災に移行するリスクがあります。

恐らくうつ病の診断はAさんの主治医のものと思われますので、転勤先での就労の可否についていったん貴社の産業医にも相談することをお勧めします。Aさんのメンタルが転勤先で耐えうるものなのか、医学的見地からの検証も必要です。

■もし労災に移行すると
Aさんの能力や態度は色々と問題がありそうです。状況によってはいずれ社内で懲戒解雇を検討すべき時期が来るかもしれません。しかしうつ病が労災に移行すると、療養のための休業期間およびその後30日間は解雇することができません。

もし休業が長期化すると最低3年間は解雇できません。一方で休業中の社会保険料は本人負担分を含めて貴社が納付義務を負いますが、もし本人が自己負担分を払えないなら、貴社が立て替えねばなりません(回収不能も懸念されます)。

■最後に…
ご相談の事例は、時間の経過とともに解決が厄介になる危険性を多分にはらんでいるように感じます。もし可能なら所轄の労働基準監督署や最寄りの社労士に相談し、できるだけ早期に具体的な対策を講じることをお勧めします。

回答とアドバイスは以上となりますが、ご質問者様のご参考になれば幸いです。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。

投稿日:2026/02/12 16:25 ID:QA-0164388

相談者より

ご回答ありがとうございます。

■Aさんへ支給する給与
これまでの早退・遅刻・欠勤については、給与から差し引き、出勤分については、通常通り支給する対応にいたします。

自宅待機中(2月7日~2月23日)の賃金については、6割を保証する形で、社内で話し合いました。

■産業医に相談する
これは新しい視点でした。現在、Aさんの主治医は「勤務可能」という診断をしています。
新しい部署での業務状況を確認しながら、産業医への相談も検討いたします。

また、労災に移行した場合のリスクについても詳しく教えていただき、ありがとうございます。
Aさんは、契約社員ということなので、まずは次の職場での様子を確認しながら、対応を検討して参ります。

投稿日:2026/02/20 15:36 ID:QA-0164708大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

増沢 隆太
増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ 人事・経営コンサルタント

対応

通常勤務中については、一般社員と同じく、働いた時間分のみ、給与支給となります。
出勤停止は会社の命令ですので、会社が給与補償をする必要があります。理由はともあれ、懲戒ではなく出勤を不要としたのですから、給与の6割支給をして下さい。

尚、その先の雇用については本人の言い分や診断ではなく、そもそも業務に(能力的、健康上いずれからも)耐えられるのか、本人ができるのであれば、勤務再開。
しかしまた現場でトラブルを起こせば、懲戒処分となります。

「自分ができると言ったかどうか」ではなく、実際に業務が普通に進められるかどうかです。もちろん過大な要求などは論外ですので、同じキャリアの社員と比べて同等の負荷であることが選定です。
そこでも業務ができなければ、契約の見直しなど本人と話し合いになるでしょう。
尚、能力とは関係なく、勤怠不良は懲戒対象のはずですので、貴社規定に合わせて粛々と処置して下さい。これを放置すれば会社がすべて認めたことになり、解雇もできません。

同時に採用を決定したプロセスも、どこをみて判断したのかなど、この先見直しが必要となるでしょう。

投稿日:2026/02/12 21:45 ID:QA-0164401

相談者より

ご回答ありがとうございます。
出勤停止は、会社の命令なので、休業補償を支払う対応で考えています。

「うつ病」との診断もありますので、次の職場では、職務に耐えうるのか、しっかりと確認して参ります。次のトラブルに関しては、懲戒処分も検討いたします。

「実際に業務が普通に進められるかどうか」
これが大事なのですね。

本人は、やる気はあると言っているので、新しい職場での状況をしっかりと確認して対応して参ります。

弊社の就業規則で、勤怠不良は懲戒対象になっています。放置せずに、しっかりと対応します。

ご指摘の通り、採用プロセスにも当然見直しが必要だと感じています。新卒・第2新卒など勤務実績のない人材の雇用について、難しさを感じているところです。

ご意見をお聞かせいただきありがとうございました。

投稿日:2026/02/20 15:56 ID:QA-0164712大変参考になった

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プロフェッショナルからの回答

米倉 徹雄
米倉 徹雄
KIZASHIリスキリング社会保険労務士法人 代表社員

回答いたします

ご質問について、回答いたします。

今回のケースでは、実労働分と休業手当を分けて支給する対応となります。

まず、2月6日までは実労働時間に応じた賃金を支払います。
早退した時間はノーワーク・ノーペイの原則に従い、カットしてOKです。

一方、2月7日から23日までの自宅待機は、本人が就労を希望しているにもかかわ
らず、会社側の事情で出勤を拒否しているため、会社都合の休業とみなされます。

従って、労働基準法第26条に基づき、平均賃金の6割以上の休業手当は支払う義務
が会社側に生じていると言えるでしょう。

また、うつ病の診断がある以上、懲戒による無給処分は法的リスクが高いため、
今回は会社都合の休業として処理し、24日からの円滑な配置転換を目指すのが
最善ではないでしょうか。

投稿日:2026/02/12 15:22 ID:QA-0164385

相談者より

ご回答ありがとうございます。
実際には、実は本人も1月末あたりから「出社したくない」という思いでいるようです。しかし、会社側が先に出勤停止をお願いした形になっている状況です。

人事としては、状況からみて、この期間は最低6割を支払うという結論にいたりました。

本人も、これについては納得してくれました。
24日から、新しい現場でスムーズに慣れるように環境を整えることを推進して参ります。

投稿日:2026/02/20 15:22 ID:QA-0164706参考になった

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プロフェッショナルからの回答

小高 東
小高 東
東 社会保険労務士事務所 代表(特定社会保険労務士) 

ご質問の件

まずは、出勤停止の措置の位置づけを確認してください。

懲戒処分としての出勤停止であれば、通常は無給です。
就業規則の懲戒処分規定を確認してください。

懲戒処分まではいかないが、会社が出勤停止を命じたということであれば、
休業手当の支払いが必要です。

また、別問題として、うつ病については、医師の診断も重要な根拠となりますので、
労務不能なのか、労務可能なのか診断書を提出してもらってください。

投稿日:2026/02/12 19:02 ID:QA-0164393

相談者より

ご回答ありがとうございます。

今回は、会社都合になると思いますので、休業手当の支払いで対応いたします。

うつ病の診断書を確認したところ、就業可能とのことでした。Aさん自身も働きたいと言っています。

次の職場で馴染めるように、環境を整えて対応してまいります。

投稿日:2026/02/20 15:39 ID:QA-0164710参考になった

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プロフェッショナルからの回答

服部 高明
服部 高明
服部 社会保険労務士事務所 代表

自宅待機命令の「2つのタイプ」

 以下、回答いたします。

(1)一般に、「自宅待機命令」には、1)自宅で待機するという業務を命ずるものと(休業には該当しない)、2)出社しないことを命ずるもの(労務提供の受領拒絶)があると考えられています。
 前者では賃金は全額支給となり、後者では休業手当の支給(使用者側の要因)や、賃金未支給(労働者側の要因)が考えられます。

(2)本件「出勤されると教えるのに時間を取られてしまう」ということであれば、上記(1)1)に該当するのではないかと認識されます。
 2)への該当性も考えられますが、「労務提供の受領拒絶は必須」とまで言い切れるのかなど(教えなくてはいけないのか)、慎重な検討(手続き)が必要であると考えられます。

投稿日:2026/02/12 21:43 ID:QA-0164400

相談者より

ご回答ありがとうございます。
自宅待機にも種類があること、初めて知りました。
今後は、出勤停止となる際に、慎重に対応して参ります。

今回は、現場が先行して判断してしまったために、対応に追われてしまった形になりました。

関係各所にも今後はもっと連携を取っていきたいと思います。

投稿日:2026/02/20 15:48 ID:QA-0164711大変参考になった

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人事会員からの回答

みらい・社労士さん
大阪府/その他業種

基本的には、実際に働いた日数分+休業手当として自宅待機の日数分を支払うということになります。

本人が働きたいと望むにもかかわらず、会社都合によって休業(自宅待機)させているため、労基法第26条が適用されます。

早退した時間分は賃金から控除しても差支えはございません。

給与の支払いとしましては、以上が基本線になりますが、問題は、新しい部署に配属されたからといって、記憶障害から「うつ病」と診断をされた人が、新しい部署で新しい仕事を普通に熟せるか、業務に集中できるかどうかです。

現任部署からすれば “厄介払い” でやれやれでしょうが、迎え入れる部署にしてみれば、“なんで?“ ではないでしょうか。

医師が「うつ病」と診断を下した以上、配置転換ですべてが丸く収まるとまではいかなでしょうから、病気が完全治癒し普通に業務がこなせるようになったら改めて職場復帰への相談に乗る旨はしっかり伝えたうえで、一旦退職して自宅療養に専念するよう勧めるといった方法も考えられますので、よければ参考にしてください。

投稿日:2026/02/13 08:05 ID:QA-0164405

相談者より

ご回答ありがとうございます。
人事としても、新しい職場で馴染めるのか、とても気にしているところです。

本人には、もちろん入社間もなく、このような事態になっていること、「うつ病」との診断も踏まえて、休職・退職についても検討してみてはどうかと話しました。

しかし、まだチャンスがあるならば、頑張りたいと頑なです。

それが、良い方向でいけばいいのですが、悪い方向(悪化)も考えられます。

次の職場の上長とは、連絡を密に取ること、お互いフォローを万全にすることで合意しています。

とても分かりやすく、問題点を指摘していただき、参考になりました。

気を引き締めて、対応してまいります。
ありがとうございました。

投稿日:2026/02/20 16:01 ID:QA-0164714大変参考になった

回答が参考になった 0

本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。



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