問題行動のある従業員への対応についてのご相談
従業員対応についてご相談させてください。
上司への反抗的な態度や備品の乱暴な扱い、他の従業員への迷惑行為が見られる従業員がおり、業務上の必要性から部署異動を検討しました。
しかし本人より、鬱を患っており異動は精神的に負担が大きいとして強く拒否があり、現在は改善計画を出したうえで、1か月様子を見る対応を取っています。
一方で、この対応に対し他の従業員から不満が出ており、実際に2名が退職を申し出る状況となっています。
以下について、ご意見をいただけますでしょうか。
・現在の対応は法的に問題ないか
・精神疾患を理由に異動を拒否された場合でも、配置転換は可能か
・今後、会社として取るべき適切な対応(異動・指導・懲戒等)
ご助言いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
投稿日:2026/02/01 12:09 ID:QA-0163842
- 人事初心者11さん
- 栃木県/食品(企業規模 101~300人)
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
1.現在の対応は法的に問題ないか
結論から言うと、現時点の対応自体は直ちに違法とはいえません。
問題行動が確認される中で、いきなり異動や懲戒とせず、
・事実確認
・本人への説明
・改善計画の提示
・一定期間の経過観察
という段階的対応を取っている点は、企業として相当性が認められやすい対応です。
ただし注意点として、
・改善計画の内容が曖昧
・他の従業員への影響が放置されている
・期間が徒に長期化している
場合には、「会社が職場環境配慮義務を果たしていない」と評価されるリスクが高まります。実際に退職者が出ている点は、会社側の別のリスク要因として無視できません。
2.精神疾患を理由に異動を拒否された場合でも配置転換は可能か
精神疾患があること自体で、配置転換が一切できなくなるわけではありません。
配置転換の有効性は、以下を総合考慮して判断されます。
(1) 業務上の必要性があるか
(2) 人事権の濫用に当たらないか
(3) 労働者に過度な不利益を与えないか
(4) 健康配慮義務を尽くしているか
今回のように、
・反抗的態度や迷惑行為が継続
・職場秩序や他従業員に重大な影響
・部署内での是正が困難
という事情があれば、業務上の必要性は比較的認められやすいといえます。
一方で、「鬱だから異動できない」という本人の主張をそのまま受け入れる必要はなく、
・主治医の意見書の提出
・異動先の業務内容・負荷の整理
・段階的な異動や試行配置
など、医学的・客観的根拠を踏まえた判断が重要です。
3.今後、会社として取るべき適切な対応
今後の対応は、次の順序で整理することをおすすめします。
(1)事実の明確化と記録
反抗的態度、備品破損、迷惑行為について、
・日時
・内容
・周囲への影響
を客観的に記録してください。後の異動・懲戒判断の基礎になります。
(2) 医学的意見の取得
「異動が困難」という主張については、主治医の意見書を求め、
・どの業務が
・どの程度
・どの期間
困難なのかを具体化します。
(3) 配置転換の再検討
意見書を踏まえ、
・業務負荷が軽い部署
・対人接触が少ない業務
・期限付きの試行配置
など、合理的配慮を尽くした異動を検討します。
(4) 改善が見られない場合の懲戒・処分
改善計画を尽くしても行動が是正されない場合、
精神疾患があっても、職場秩序を乱す行為そのものは指導・懲戒の対象になり得ます。
ただし、
・いきなり重い懲戒
・病気を理由とする処分
は避け、注意・戒告等の軽い処分から段階的に行うことが重要です。
4.まとめ
・現時点の対応は直ちに違法ではない
・精神疾患があっても配置転換は可能
・重要なのは業務上の必要性と合理的配慮
・他従業員への影響も含め、全体最適で判断すべき
「本人の保護」と「職場全体の秩序・安全」のバランスを、記録と客観的根拠に基づいて取っていくことが、最も重要なポイントです。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2026/02/02 09:14 ID:QA-0163849
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2026/02/02 22:13 ID:QA-0163920大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
現在の対応は、改善機会を与えつつ経過観察を行っており、直ちに違法となる
ものではありません。
また、精神疾患の申告があっても、業務上の必要性と合理性があり、健康状態
に配慮した配置であれば配置転換は可能となります。
今後は産業医や主治医の意見を踏まえ就業可否を客観的に判断し、行動改善が
見られない場合は記録を基に指導、配置転換、懲戒等を段階的に検討すること
が重要かと存じます。
投稿日:2026/02/02 09:27 ID:QA-0163853
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2026/02/02 22:13 ID:QA-0163921大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
日本の人事部をご利用くださりありがとうございます。なかなか悩ましいご相談ですが、まずはご質問の順にアドバイスなどさせて頂きます。
■現在の対応に問題はないか?
部署異動を検討していること、本人の精神疾患に配慮して1ヶ月間様子見としていること、改善計画書を提出させたこと等については、貴社の就業規則に人事異動を行うこと、服務規律違反となる行為、懲戒及び指導に関する条項がきちんと設けられていれば、法的に問題ありません。
一方で、正当な理由の無い上司への反抗、会社の備品に対する粗雑な取り扱い、同僚に対するハラスメント等の非行を放置することは職場のモラルを低下させ、自社のガバナンスや組織のコントロールが利かなくなり、いずれ不祥事のトリガーとなる可能性が高いこと、また他の従業員に対する安全配慮義務違反やハラスメント防止措置義務違反に問われるリスクも想定されます。
■精神疾患を理由に異動を拒否された場合に配置転換できるか?
法令および判例では次の要件をクリアすれば、本人の同意がなくとも配置転換は可能であるとしています。
(1).業務上の必要性があること※今回のケース(問題行動)も含まれます。
(2).不当な動機が無いこと※嫌がらせや退職勧奨を目的とした配置転換
(3).配置転換による不利益が通常甘受すべき程度を超えないこと
注意すべきは、私傷病による鬱病が配置転換によって増悪し、業務災害に転嫁されてしまうリスクです。したがって配置転換に際しては、貴社の産業医から意見聴取した上で、社内の安全衛生委員会等で、件の従業員に対する配置転換(ストレス許容度)の妥当性について充分に検討する必要があります。
この場合、件の従業員が配置転換に耐えうるか否かという論点のみならず、配転先あるいは現在の職場で働く従業員の職場環境(安全で衛生的な職場環境)が阻害されないか?といった議論も忘れないようにしましょう。
■今後、会社としてとるべき適切な対応(異動・指導・懲戒等)は?
理想的な解決ストーリーは非行に対して厳正に懲戒を行いつつ、教育や指導によって本人の改悛を促し、名誉挽回のチャンスを与えることです。厚生労働省の「事業場における治療と仕事のガイドライン」等を参考にしつつ、精神疾患の療養をサポートする体制を整備することも一考の価値アリでしょう。
なお精神疾患の場合、外形的に症状の良し悪しを判断するのが難しく、本人の主訴(自覚症状)に依る部分が大きいため、懲戒処分にせよ、配置転換にせよ、指導教育にせよ、産業医や所轄の監督署と連携しつつ、慎重に進めなければなりません。特に本件のようなケースでは選択肢それぞれにメリットとデメリットがある中で、自社にとってもっともリスクが低いものを採用する…という決着になることが一般的です。
そこでまず対応を検討する前段階として、貴社の就業規則に、服務規律(上司の命令に服従する義務、会社の備品を丁寧に扱う義務、ハラスメント禁止条項等)、異動に関する事項、懲戒条項と処分の内容等が、きちんと網羅されているか確認してください。
また件の社員の問題行動、それに対する教育指導、懲戒処分の決定プロセスと実際に執行した懲戒処分などの履歴を、社内の公文書として記録してください。これらの作業は面倒ですが、配置転換や懲戒処分を巡ってトラブルになった場合に、貴社を守るエビデンスとなります。
■最後に…
本件は進めるにも保留するにもリスクが伴う非常に悩ましいケースであり、かといって時が解決してくれる…といった生易しい問題でもありません。したがって所轄の監督署以外にも、顧問社労士や顧問弁護士などを交えて、できるだけ早期に会社としての対応を検討する必要があるのではないかと思料します。
以上長文となりましたが、ご質問者様のご参考になれば幸いです。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
投稿日:2026/02/02 12:41 ID:QA-0163877
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2026/02/02 22:15 ID:QA-0163923大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
他の従業員から不満が出ており、実際に2名が退職を申し出る状況は、会社の損失もおおきく、深刻です。
会社としての対応が甘いと言わざるをえません。
まずは実態調査を徹底して行ってください。
パワハラ等の可能性もあります。
そのうえで、会社としての判断、結論を出してください。
鬱が原因なのか、あるいは別ものなのかですが、
本人には医師の診断書の提出を求めてください。
診断の内容によっては、休職等の検討も必要です。
パワハラ等、鬱と2つの問題がありますので、
それぞれ別に検討し、あわせて関連性も確認が必要です。
パワハラ等については、文面からすれば、懲戒処分が妥当ですし、
どの懲戒処分にするかは、調査の上、決定してください。
投稿日:2026/02/02 15:23 ID:QA-0163891
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2026/02/02 22:16 ID:QA-0163924大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、まず鬱病を患わっているという事でしたら、それが原因で問題行為が発生している可能性もございますので、まずは診断書を提出して頂き、就労可否及び可能の場合何らかの配慮が必要であるか等をきちんと判断されるべきです。無理に配置転換等を強行されるのは、当人の健康悪化を招くなどの重大なリスクに繋がりますので当然に避ける必要がございます。
その上で、病気が原因という事でしたら、今後さらなる職場への悪影響も生じかねませんし、改善といっても健康状態が悪い中で上手くいく見込みは乏しいですので、適切な異動先等もないようでしたら一旦休職を命じて療養に専念して頂くのが妥当といえるでしょう。
そうではなく、病気とは関係が無くあくまで当人自身の普段の振舞いにおいて問題が有るという事であれば、現行の対応で差し支えございませんし、改善が見られなければ就業規則に基づき制裁措置を採られる事も可能です。但し、配置転換については健康面を考慮される事が求められますので、専門医や産業医の意見も参考にされた上で慎重に検討される必要があるものといえるでしょう。
投稿日:2026/02/02 20:17 ID:QA-0163912
プロフェッショナルからの回答
対応
対応の問題
法的には問題ありませんが、人事的には問題があり、危険な状態です。問題行動について懲戒や指導無しに、いきなり異動では本人の自覚も無ければ、会社の責任も果たせていません。
本人からの不服申請に対して武器が無い状態です。
配置転換
安全配慮義務に反するかどうか、合理的判断基準が必要であり、考えられるものとしては主治医の診断書がありますが、それさえあればOKではなく、産業医の診断など信頼できる医学的根拠が必要でしょう。本人申請だけであれば、合理性は無いでしょう。
対応
過去の問題行動にどこまで対応していたのか、すべて記録次第です。記録が無ければ何も証拠がありませんので、この先問題行動があるたびに、直ちに取り調べ、懲戒と本人の改悛誓約など証拠を残して下さい。
繰り返すことで懲戒も重くなるはず(貴社規定次第)なので、解雇も出来ます。
尚、問題行動と鬱は関係ありません。うつ病の診断書があったとしても、問題行動を制御できないのであれば、業務を停止し休職なども検討して下さい。
何より罪もなく、被害を受けている社員が気の毒だし、最大の犠牲者です。会社が守るべきはこの人たちだと思います。
投稿日:2026/02/02 09:42 ID:QA-0163857
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2026/02/02 22:15 ID:QA-0163922大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
安全配慮義務
以下、回答いたします。
(1)現在の対応は法的に問題ないか。
「上司への反抗的な態度や備品の乱暴な扱い、他の従業員への迷惑行為が見られる」、「他の従業員から不満が出ており、実際に2名が退職を申し出る状況となっています」とのことです。他の従業員に対する「安全配慮義務」(労働契約法第5条)において難点が見受けられます。
(労働者の安全への配慮)
第五条 使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。
(2)精神疾患を理由に異動を拒否された場合でも、配置転換は可能か
配置転換の適否については、1)業務上の必要性、2)動機・目的、3)労働者の受ける不利益を勘案することとされています。これらを総合的に判断し配置転換を行うことは可能であると考えられます。但し、当該判断に際しては、「労働者に対し通常甘受すべき程度を著しく超える不利益」を負わせるものでないか、主治医・産業医の意見を確認する必要があると考えられます。
(3)今後、会社として取るべき適切な対応(異動・指導・懲戒等)。
業務上の必要性があるにもかかわらず、病状等から配置転換が困難ということであれば、「弁済の提供は、債務の本旨に従って現実にしなければならない」(民法第493条)が困難として、休職命令を発することが考えられます。
投稿日:2026/02/02 21:31 ID:QA-0163917
人事会員からの回答
- みらい・社労士さん
- 大阪府/その他業種
法的には問題はありません。
ですが、改善計画がどのような内容かはわかりませんが、2名が退職を申し出ているという状況は決して見過ごすことはできず、法的には問題はなくても、計画自体に問題があると言わざるを得ません。
配置転換が業務命令としてであれば、従業員にはそれに従う義務があり、基本的には拒否することはできません。
本人が鬱を患っており異動は精神的に負担が大きいというのであれば、まずは診断書の提出を求めることです。
上司への反抗的な態度や備品の乱暴な扱い、他の従業員への迷惑行為が見られる等のいわゆる “問題行動” に対しては、まずは御社としての本人に対する率直な評価を伝え、この言動が改善できなければ雇用の継続は困難であると毅然と伝えたうえで、改善を図るべく、徹底的な指導・教育を繰り返し、すべて記録に残し結果として改善が見込めなければ、退職・転職を勧めるという流れになります。
拒否した場合は、最終的には解雇もやむを得ないでしょうが、御社としましては雇い続けようと努力したがどうしてもダメだった、といえるようにしておくことが重要になります。
投稿日:2026/02/03 07:18 ID:QA-0163927
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
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