うつ病者の増加とその対策
最近、うつ病による休業者が著しく増えています
人事に情報が入ったときにはすでに遅く、かなり進行しています 本人と面談をして状況も確認しますが、職場復帰は難しいことが多くなっています
メンタルヘルス的な対策は、各部門に相談先や公的なパンフレットの配布などを行っています
しかし抜本的な解決にはなりません
他社事例を含めてどのようにしていくべきかご教授をおねがいいたします
従業員170名 電子部品製造 大手企業の協力会社です
投稿日:2005/07/14 17:28 ID:QA-0001260
- *****さん
- 愛知県/半導体・電子・電気部品(企業規模 101~300人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 西場 智
- 株式会社メディカルトラスト 取締役事業部長
うつ病対策にきめ手はありません。総合的な取り組みが必要です。
貴社に限らず、最近はどの企業様にお邪魔してもメンタルヘルスの対策について相談を受けます。過労による脳・心臓疾患の労災認定件数が2004年度は対前年6.4%減少したのに、精神障害による労災認定は逆に20.4%増えました。年代でみると同じく30代が32.5%、40代が47.6%増え、部門で見るとシステムエンジニアなどの専門的技術者が労災認定者の約1/3を占め前年より約48.3%増えました。そのような状況の中で各社いろいろな切り口でメンタルヘルス対策を模索されていますが、企業の規模や事業・業務の内容、取り巻く市場の環境、会社の経営状態などによりさまざまで、企業間格差も大きいのが現状です。
他社の状況を勉強したい方は、中央労働災害防止協会のホームページで探して「実践 心の健康づくり 職場のメンタルヘルス対策事例集」1,800円+税をお読みになると良いと思います。また、復職関係でお悩みなら同じく中災防の「心の健康 職場復帰支援手引き」1,400円+税が資料も実践的で役に立つと思います。さらにうつ病に興味のある方や人事・労務でうつ病の社員と付き合う人には、うつ・気分障害協会編の「”うつ”からの社会復帰ガイド」岩波アクティブ新書740円+税をお勧めします。しかし、これらの本を読んだから問題解決の方法が実践できるわけではありません。
たくさんの会社を見てきましたが、一番肝心なことは、マネジメントがメンタルヘルスに理解を示すように誘導していけるかどうか、また、その為にも人事・労務の部門にメンタルヘルスに強い関心と実力をもった社員が存在することと、産業保健職、それがいない場合は外部コンサルタント会社をうまく使って無駄なく進めていくことが、その企業のメンタルヘルス対策の明暗を分けているように思います。メンタルに強い産業医、主治医、外部コンサルタントなどプロの協力を得た総合的な取り組みが必要だと思います。
投稿日:2005/07/18 15:59 ID:QA-0001284
相談者より
実務お詳しいようでとてもよく理解できます
中規模企業の悩みは常駐する産業医をおいたり、専任の担当者をおけないところに難しさがあります
今後どうしていくのかは先生ご推薦の書籍を参考にしたいと思います
ありがとうございました
投稿日:2005/07/18 16:25 ID:QA-0030512参考になった
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