2015年度決定初任給の最終結果
42.9%が初任給を引き上げ。
大学卒の水準は20万5914円で前年度比0.8%の上昇
3 分布状況[図表6~7]
大学卒では20万円台に半数超が集中
[図表6]に、主な学歴における初任給額の分布状況を示した。大学卒(一律設定)の場合、「20.5万〜21.0万円未満」27.6%、「20.0万〜20.5万円未満」24.3%で、20万円台が半数超を占める。次に多いのは21万円台で、20.8%と約2割である。
一方、高校卒(一律設定)では「16.0万〜16.5万円未満」36.0%、「16.5万〜17.0万円未満」19.3%で、16万円台に過半数が集中している。
初任給決定の際には世間相場を意識する企業が多く、また、電機のように横並びで水準決定する企業の多い業種もあるため、上記のような集中化が生じるといえる。
次に、上昇額の分布を示した[図表7]を見ると、いずれも「据え置き」が半数前後を占めている。ちなみに、[図表7]で は「据え置き」と「引き下げ」の企業を除いた上昇額の平均も示している。この数値が、初任給を引き上げた企業における純粋な平均上昇額という見方もできる が、高校卒2482円、短大卒2915円、大学卒3291円、大学院卒修士3500円と、2000〜3000円台となった。
なお、初任給を1万円以上と大きく引き上げた企業にその理由を尋ねたところ、“在籍社員のベースアップに連動して” “優秀な人材を獲得するための採用戦略として” “世間相場、同業他社の水準に合わせて” などが多く挙げられた。
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