パ-ト・アルバイトの正社員登用(転換)で企業を強くする
小野山 哲朗(おのやまてつろう)
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正社員登用(転換)の基準がない企業が6割
パート・アルバイトの正社員登用(転換)の制度、もしくは実績がある企業に、正社員登用(転換)の基準がどのようになっているかを聞いた。結果は、「明確な基準はなく、その時の管理者の判断による」が59.7%で、基準がない企業が6割となっている。
■正社員登用(転換)制度の基準
主婦パ-トの47.5%が短時間正社員を希望
パート・アルバイトに、現在の勤務先に限らず、今後正社員または短時間正社員として働きたいか、意向を聞いた。正社員で働く意向は、「働きたい」40.9%、「働きたくない」33.8%、「わからない」が25.4%となっている。一方、短時間正社員では「働きたい」47.5%、「働きたくない」26.0%、「わからない」が26.4%という結果だった。
■正社員意向と短時間正社員意向
有能なパ-ト・アルバイトの正社員“積極”登用がもたらす効果
パート・アルバイトの正社員登用(転換)制度を実施している企業は7割を超え、登用(転換)実績のある企業ではそのメリットを強く感じている。しかしながら、登用人数は決して多くない。その要因として、明確な登用(転換)基準がないことが見えてきた。
主婦パ-トの約5割弱が短時間正社員を希望しており、平成25年4月施行の改正労働契約法(無期労働契約への転換)、平成28年施行の「社会保険の適用拡大」など、法改正への対応の面からも登用(転換)基準づくりなど社内制度の整備を急ぐ必要がある。
非正規社員が労働者の3割5分を占める時代ゆえ、有能なパ-ト・アルバイトは積極的に正社員に登用すべきではないか。既存の正社員もうかうかできず、社内活性化にもつながる。
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●文/小野山 哲朗(おのやまてつろう)
株式会社アイデム人と仕事研究所でキャリアカウンセラー(CDA)、社会保険労務士資格を持ち、企業・求職者向け研修の講師と企画に携わる。
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