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諸手当の事後確認について

平素は大変参考にさせて頂いております。

さて、当社本人から申請がないと実態が分からないことから、本人申請を前提としている諸手当として
扶養手当、住宅手当、通勤手当の3つがあります。

これらの手当については、身上異動等の事由があった際は速やかに手続きを行うこと、また申請を偽り、又は怠ったことにより不当に受給した場合は全額返済する旨を就業規則に定めています。

ただ、実務上、上記のような原因で過払いが発生した場合、法的には民法703条の不正利得返還請求権が会社側にあると思いますが(会社の管理に落ち度があったにせよ)、規則の明記のみで会社側の管理がある程度及んでいない実態では過失相殺される危険性もあるのではないかと考えております。

そこで事後確認として、毎年度決まった時期に各手当受給者に事後確認を行う運用として大きく以下の2つの案を考えています。

【第1案】 
前年の年収がほぼ確定する6~7月に行う。それに際しては必要な証明書等(所得証明書、その時点で有効な賃貸契約書の写し、磁気カードの乗車履歴が分かるものなど)の添付を求める。
→新規申請と同様の書類を求める。

【第2案】
身上異動の多い時期(4月、10月など)に年2回実施。個々人の手当受給現況が記載された書類を配布し、
「内容に相違なし」「変更あり→要変更申請」の旨の自著・押印を求める。
→申請ではなく、性善説に基づき、社員が自主的に確認に応じたものとみなす。

目的としてはいずれにしても適正な手当支給、及び前述した過払いが万一生じた際の会社としての管理義務
の担保というところです。

①そもそもですが、このような定期的な事後確認を実施することで法的有効性があるのか?
②1,2案で有効性に差が生じるのか?
③1案の場合は、社員の証明書の費用負担を求めることもあり得ますが、過重負担として考えるべきか、通念上甘受すべきものとして捉えてよいのか。
④その他、一般的に考えられる対処法
についてご見解賜ることができればと思います。よろしくお願いいたします。

投稿日:2017/12/20 16:52 ID:QA-0074074

着眼大局さん
静岡県/医療・福祉関連(企業規模 10001人以上)

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答1

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご質問に各々回答させて頂きますと‥

①:こうした定期的な支給要件の確認についてはコスト管理の観点から当然に行われるべきものといえるでしょう。勿論相違があった場合の不当利得返還請求等の際に有効な証拠となりえます。

②:提出された場合の有効性に相違はないものといえますが、第2案の場合ですと自主的な確認となっていますので、確認漏れのリスクが発生することになります。①でも触れました通り、手当を支給される以上、該当要件の定期的な確認については当然の措置といえますので、第1案の方が妥当といえるでしょう。

③:内容を拝見する限りですと確認には必要性がありますし、決して過重な費用負担とまではいえませんので、会社負担の義務まではないでしょう。勿論、任意で負担される分は差し支えございません。

④:調査時期等で様々なやり方が考えられますが、単に支給要件の確認が目的といえますので、複雑化する必要性はないですし特別にお勧めするような方法まではございません。第1案でお考えでしたら、当該案を中心に検討・調整される事で問題ないものといえます。

投稿日:2017/12/21 18:42 ID:QA-0074098

相談者より

ご回答ありがとうございました

投稿日:2017/12/22 09:42 ID:QA-0074109参考になった

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回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。



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