賃金を、自分から減らして欲しいと言ってきたときの対応
いつも参考にさせて頂いております。
疑問① このような相談はよくあることなのか?
疑問② 希望を聞き入れても法令上問題はなくて、会社ごとに対応できる事案なのか?
疑問③ 対応するとしたら、月例賃金、または賞与のどちらが望ましいか?
をお聞き致したく、質問申し上げます。
本件はレアケースでありますが、相談本人に確認したところ、賃金減額希望の理由は、
「公営住宅に住み続けるため、規定の所得制限内に抑えたい」とのことでした。
当初は、行政制度を個人の都合の良いように操作し、適用を勝ち取ろうとする姿勢に
違和感を覚えましたが、よくよく考えますと、例えば103万円の壁に代表される就
業制限も同じであり、会社として聞き入れても良いのだろう、と考えております。
その際浮かんだのが、上記疑問3点です。
なお、対応するとした場合、例えば月例賃金で操作したときの影響(社保料、失業手
当単価の減額)は事前説明するなど、本人への事前説明、了承は得ます。
行政の所得制限は、1月~12月の年収(給与収入)総計で判断されます。
相談者は50代女性で、夫を扶養(収入ゼロ)しています。子はおりません。
少々抽象的で申し訳ございませんが、ご回答・ご教示頂ければ大変幸いです。
よろしくお願い申し上げます。
投稿日:2014/07/10 12:10 ID:QA-0059549
- *****さん
- 大阪府/化粧品(企業規模 501~1000人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
人事制度への異物混入の感ありですが、断り辛い案件ですね
最賃法等に違反しなければ、 賃金は、 当事者間の自由意思に基づく合意で決めることができます。103万円の壁と同一視するのことの是非は別にして、 UR賃貸住宅 ( 旧公団住宅 ) の現在の供給体制では、 収入減の事由まで立ち入ってこないと思います。 第三者としては、 甚だ、 好ましくない相談だとは思いますが、 会社として拒否するのも難しいでしょう。 この種の事例は数多くあると思われますが、 元々、 公にしたくない事案なので、 実態は把握し難いものです。 年収での所得制限なら、 月例、 賞与、 いずれで対応しても構いません。 それにしても、 御社の人事制度維持の観点からは、 異物混入の感ありといったところですね。
投稿日:2014/07/10 13:06 ID:QA-0059550
相談者より
ご回答、ありがとうございました。
確かに、103万の壁もやや、こじつけ感はあります。
社内検討し、適切に対応致します。
投稿日:2014/07/10 14:23 ID:QA-0059553大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、パート従業員の所得制限等で希望する場合があるでしょうが、労働時間を減らすのが通常の方法で賃金だけを減らすというのは通常ないでしょう。
このようなイレギュラーな対応は原則避けるべきでしょうが、どうしてもという事ですと、本人の同意があれば問題ないものといえます。勿論トラブルを避ける上でも、同意書はしっかり取っておかれるべきです。給与・賞与どちらを引かれるかについても当人の希望通りにしてあげればよいでしょう。但し、あれこれ細かい要望が多く面倒であれば、業務にも影響が生じますので断られるのが望ましいものといえます。
投稿日:2014/07/10 13:21 ID:QA-0059551
相談者より
ご回答、ありがとうございました。
イレギュラーを避けたい考えはあります。
社内検討し、適切に対応致します。
投稿日:2014/07/10 14:24 ID:QA-0059554大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
例外
申し出る社員の気持ちはわからなくはありませんが、パートの103万の壁と同様にとらえるべきです。つまりパートであれば103万以上の仕事はしないと宣言しているのと同様です。その社員には今以上の責任ある仕事を与える可能性が無いなどであれば、問題は少ないかも知れませんが、他の社員に知られればやはり社員服務規律やモラール(士気高揚)の点で、マイナスがあると考えられます。受ける受けないは御社が決めることで、しっかり本人からの誓約書を取れば、法的には可能でしょう。しかしきわめて例外的で、普通は無い措置と考えます。
投稿日:2014/07/10 21:42 ID:QA-0059560
相談者より
ご回答、ありがとうございました。
確かに、他社員への影響も考慮しなければなりません。
社内検討し、適切に対応致します。
投稿日:2014/07/11 09:15 ID:QA-0059562大変参考になった
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