職能給の定義付けと金額
弊社では職能給制度を給与に適用していますが、職能は基本的に下げづらいと聞いています。(基本的には
能力は経験に応じてあがるものと推定されるため)
しかしながら、一定までは経験で能力はあがるのは理解できますが、一定以上にならない、また年齢や個人により
能力を以前のようには発揮できなくなったりしていると思います。
その場合でも下げるのは難しいのでしょうか。
職能給を下記のように定義することを明示しています。この場合も下げることは難しいのでしょうか?
職能給は職能区分及び職能資格により決定されます。職能資格とは、一人ひとりの仕事をする能力(職務遂行能力)がどのレベルで発揮されているかによって与えられる「資格」です。その資格にふさわしい立場(役職)や仕事を通じて、能力を遺憾なく発揮しているかが基本となります。
投稿日:2014/02/17 00:37 ID:QA-0057764
- ハイドさん
- 京都府/その他業種(企業規模 101~300人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
職能給の件ですが、一般的にはご認識の通り性質上減給にはならない制度として運用されているものです。
しかしながら、これは特に法律上定義されたものではございませんので、職能給であっても何らかの事情で能力低下が認められる場合には減給する事も不可能とまではいえません。
その際は、就業規則(賃金規程)上に判断基準や減給の定め等を置く事が必要です。従いまして、文面のような定義に加えまして、具体的な職務遂行能力のランク付けやそれに応じた減給措置についての内容を記載しておく事が求められます。
投稿日:2014/02/17 11:21 ID:QA-0057770
相談者より
ありがとうございました。基本オペレーション(日報の日々提出、会社から全社員に指示されている提出書類等)ができていない場合に職能を見直しを行うことを年度の方針会で告知はしていますが、文面では規程には掲載していないです。細かいものは規定ではなく、基準書のような形で残しておくことでよいでしょうか?
投稿日:2014/03/11 09:01 ID:QA-0058065大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
確固とした査定方式が重要なポイント
「 職能 」 というのは、 「 職務を遂行する能力 」 ということなので、 「 職務要件が明らかにされ、 遂行する能力を査定する方式が確立 」 されていないと、 実際には、 機能しない制度です。 賃金の基本は、 労働の再生産費用だといった古典学問的議論はさておき、 その本質は、 「 労務の対価 」 なので、 どのような制度でも、 最低限、 「 職務要件と査定方式 」 の2つが備わっていることが必要です。 職能給制度は、 戦後の生活給理論と職務給理論のいずれもとり得なかった日本企業で、 この2色のカメレオン的制度をして生まれ定着したものです。 それだけに、 「 仕事ぶりは変わっても、 能力は減るものではないから、 賃金は下げならない 」 といった議論は、 未だ、 健在です。 つまり、 能力・仕事・賃金の間にギャップの生じやすい制度なのです。 この下方硬直性を柔軟にするため、 後付けで、 色々な仕組みが追加されてきて、 現在の職能給制度が存在しているのです。 以上の背景を念頭に入れ、 質問に戻ります。 「 ・・能力を遺憾なく発揮しているかが基本・・ 」 とされていますが、 矢張り、 能力だけが評価要素ではなく、 その発揮度が決め手のようなので、 確固とした査定方式が重要なポイントになると思います。 賃金への反映 ( 引上げ、引下げ双方向 ) も、 査定方式がシッカリしておればこそ可能な措置です。
投稿日:2014/02/17 11:31 ID:QA-0057771
相談者より
ありがとうございます。
査定の細かい基準が年度、事業計画毎に替わる可能性があるのでそれに即して変更するのが大変そうですね。
投稿日:2014/03/11 09:02 ID:QA-0058066大変参考になった
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