定期昇給について
当社は公務員の俸給表を準用しております。ただ、俸給表として定めているのは8級までのもので、それ以上の昇給はできない状態です。
また、当社は毎年定期昇給があり、55歳以下であれば毎年昇給をしていきます。
質問といたしましては、管理職の1名が若くして入社し、成績も優秀で、早くに昇任・昇格をした結果、現在等級が8級になりました。55歳までまだ数年あり、このままいくと昇給がストップになってしまいます。その場合の対策は以下の案に法律などで問題があるものはあるか伺いたいです。
①等級を増やす
②8級の号俸数を増やす
③昇給をストップしてしまう
①の場合、公務員の俸給表に準じる形になりますが、9級以上は役員のような給与になってしまいますので、実際いる役員の報酬とどう折り合いをつけるかが難しいと考えます。役員の報酬をUPするのも簡単ではありません。
②の場合は、自分たちで俸給額を考え作成していく形になるが、それは許されるのかという不安が大きいです。
③の場合は、職員のモチベーション維持的にどうなのか
など、いろいろ考えてしまい決めかねております。
他にもなにか良い方法などありましたらお教えいただければ幸いです。
すみませんが、ご回答をお願いいたします。
投稿日:2026/01/23 15:34 ID:QA-0163548
- サバトラさん
- 東京都/公共団体・政府機関(企業規模 101~300人)
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
各案に法的な問題はありませんが、公務員準用の枠組みを維持しつつ柔軟
に対応するなら、その他の案として、8級の最高号俸到達後に調整給を支給する
方法も有効です。これにより、俸給表を書き換えずに昇給を継続できます。
また、基本給は据え置き、役割や貢献度に応じた役職手当の増額や賞与の加算で
年収を調整すれば、役員報酬との逆転を防ぎつつ高いモチベーションを維持でき
ます。
実態に即した独自の加算ルールを設けるのが、最も現実的な解決策ではないで
しょうか。
投稿日:2026/01/23 17:59 ID:QA-0163562
相談者より
早速のご回答ありがとうございます。
なるほど、そういう方法もあるのですね。調整給についてなどいろいろ調べてみようとおみます。
今の俸給表などに囚われていたようです。
非常に参考になりました。
投稿日:2026/01/26 09:24 ID:QA-0163587大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
ご質問の3案はいずれも直ちに違法となるものではありませんが、労働法上の留意点と実務上の影響を踏まえた設計が重要です。
1. 等級を増やす(9級以上を新設)
等級の新設自体は、私企業である以上、法律上まったく問題ありません。公務員俸給表を「準用」しているにすぎず、完全準拠の義務はありません。ただしご懸念のとおり、
・役員報酬とのバランス
・「名ばかり役員」的な位置付けにならないか
といったガバナンス・説明責任の問題が生じます。役員と同水準の処遇になる場合、業務内容・責任・権限の差異を明確にしないと、社内不公平感を招きやすいため、慎重な設計が必要です。
2. 8級の号俸数を増やす
この方法も法的には問題ありません。賃金は労使の合意で自由に設計可能であり、公務員俸給表をベースにしつつ、自社独自に号俸を追加することは許容されます。
実務上は、
・「8級は最大〇号俸まで」
・昇給要件(評価・勤続・成果等)
を就業規則・賃金規程に明示することで、恣意性の排除が可能です。最も現実的で、役員報酬とも衝突しにくい手法といえます。
3. 昇給をストップする
これも違法ではありません。定期昇給は法定義務ではなく、「55歳以下は昇給」と定めている以上、等級上限到達を理由とする昇給停止は合理性があります。
ただし、
・本人のモチベーション低下
・「若くして昇進した人ほど不利」という逆インセンティブ
が生じやすく、人事政策としては注意が必要です。評価が高いにもかかわらず処遇が止まる場合、説明不足は紛争リスクにもなります。
4.代替・併用案(おすすめ)
法的・実務的にバランスが良いのは、(2)を軸にしつつ、固定給以外で調整する方法です。例えば、
・職責手当・管理職手当の増額
・業績連動賞与(基本給連動ではない形)
・専門職コース(等級は据え置き、処遇で差をつける)
などを併用すると、「俸給表の枠」は守りつつ、処遇の頭打ち感を緩和できます。
5.結論
・違法な案はありません
・実務上は(2)+手当・賞与調整が最も安全
・(3)単独は人事政策上リスクが高め
制度としての「合理性・説明可能性」を重視し、規程整備と丁寧な説明を行うことが重要です。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2026/01/23 20:39 ID:QA-0163569
相談者より
ご回答ありがとうございます。
各案について詳細にご説明いただき、大変勉強になりました。
どの案も法的な問題はなさそうですが、やはり代替え措置を考えるのが良いのかなと思いました。
いろいろ調べてみようと思います。
投稿日:2026/01/26 10:08 ID:QA-0163593大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、昇給に関しましては、各会社が任意で就業規則で定めて運用される扱いになります。御社のように公務員の制度を用いられている場合でも同様です。
それ故、示された事柄に関しましても、就業規則で定められている範囲内でしたら、特に違法性等が発生するものではございません。
そして、挙げられた不安点についてですが、1につきましては、役員の報酬と同じ程度の金額と言えば相当の高い賃金になるはずですが、そうであればやはりそれより低めの賃金設定をされるのが妥当といえます。そして、3についてはご認識の通りで、違法性は無くともモチベーション的に避けるべきといえます。
従いまして、2の方法が妥当といえますし、先にも触れました通り、元々御社が任意で公務員の制度を導入されたわけですので、公務員とは異なりその内容を変更される事も可能です。
また、変更されると言いましても、昇給の機会を増やすといったプラスの方向ですので、労働法令上でも問題にはなりませんし、全面改訂とは異なり容易に実行出来ますので、これを機に検討される事をお勧めいたします。
投稿日:2026/01/24 09:32 ID:QA-0163579
相談者より
ご回答ありがとうございます。
確かに、変えようとしているのは職員にとってプラスな内容で、問題になりにくいという点は安心しました。2の案を詰めていく方法もありだとわかり、その方向も捨てずに考えてみようかと思います。
投稿日:2026/01/26 10:13 ID:QA-0163594大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
労働契約法・民法
以下、回答いたします。
(1)「以下の案に法律などで問題があるものはあるか。1)等級を増やす、2)8級の号俸数を増やす、3)昇給をストップしてしまう」との御相談です。
(2)「明示又は黙示」により「しかるべき昇給」が契約内容となっているのであれば、上記3)では債務不履行として支障が生じるのではないかと推察されます。
(3)また、労働者の「昇給への期待」が社会通念上認められるのであれば、不法行為の問題があろうかと思われます。
(4)いずれにせよ、労働契約法第3条第4項に基づき、労働者の取組が正当に評価され労働条件(賃金)に反映されるよう、代替措置を含め、信義に従い誠実に対応する必要があると考えられます。
(労働契約法 第3条第4項)
労働者及び使用者は、労働契約を遵守するとともに、信義に従い誠実に、権利を行使し、及び義務を履行しなければならない。
(5)本件の場合、実態・実情に基づいて、2)の「自分たちで俸給額を考え作成していく」ことが実際的・現実的ではないかと考えられます。
投稿日:2026/01/24 11:35 ID:QA-0163581
相談者より
ご回答ありがとうございます。
今回の職員だけでなく、今後も同じような職員が出てくる可能性もあるので、将来の為にも真摯に対応したいと思います。号俸数を増やす方向も問題がなさそうで安心しました。
投稿日:2026/01/26 10:41 ID:QA-0163598大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
対応
給与条件は自社経営の根幹ともいえる、最も重大な経営判断の一つです。
本来であれば他社指標ではなく、自社で定めるべきものではありますが、他社指標を活用するというのも一つの判断ですから、現状が合わなくなってきたのであれば、新たな人事政策が必要になります。
役員との整合性は金額ではなく、その評価体制にあるのてばないでしょうか。
有能な人材獲得を目指すため、新たな指標を取り入れたり、評価方法と待遇を自社で見直すことは、むしろ望ましいことと思います。
投稿日:2026/01/26 11:37 ID:QA-0163604
相談者より
ご回答ありがとうございます。
そのとおりですね。考えてみます。
投稿日:2026/01/26 13:18 ID:QA-0163611参考になった
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
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