接待ゴルフの日当
お世話になります。以下の事についてご指導ください。タイトルに述べましたように、取引先の接待や会合などでゴルフ・釣りなどのレクレーション的な催しが度々発生し、これまで慣例として接待ゴルフなどに対しては、その日の日当は支払わないとしてきました。当社の出張旅費規程には、接待の場合の旅費・宿泊費の支払規定はあるのですが、日当支払の取り決めがありません。そこで、時に得意先の要請で出席したのに(本意ではなく)日当がつかないのはおかしいとの声があります。特に休日等の場合には、尚のこと、無料奉仕をさせられた感が強いようです。業務上のことであるので、日当がつくのが当然とも思いますが、経営陣はそうは見ておらず、担当部署として他社さんの事例や法規上の視点から説明をしたいと考えております。よろしくお願いいたします。
投稿日:2005/08/12 10:21 ID:QA-0001598
- *****さん
- 東京都/商社(専門)(企業規模 101~300人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- この回答者の情報は非公開になりました
接待ゴルフの日当
原則として、接待ゴルフ等は業務ではありません。(コンペに事務局として参加する場合などは除いて。)
取引先との関係を円滑にすることは、間接的には業務としての側面があることは否めませんが、ゴルフのプレーそのものは娯楽的な要素が強く、それ自体が業務であるとは考えられないからです。
従いまして、一般論としては業務でない以上、賃金の支払も必要ない、ということになります。
しかしながら、自分で業務の割り振りができる管理職ならともかく、一般社員であれば上司命令で参加しているのに何の手当も無いのはおかしいではないか、という意見は当然あり得ます。
まずは基本的な方針として、自分の意志で取引先と懇親を深めるために行うもの以外は、一般社員には参加させないようにし、できる限り管理職(時間管理対象外)が参加するようにすべきです。
それでもどうしても一般社員に参加させなければならないのであれば、休日については日当を支給するなどの配慮も検討すべきと個人的には思います。
(世間一般としてはそこまで配慮することは少ないと思いますが、会社として無用のトラブルは回避したいとか、社員の士気向上などを考慮するか、ということです。)
ただしその場合でもプレー中の事故などに対して原則労災は認められないものとして認識しておく必要があります。
投稿日:2005/08/12 13:32 ID:QA-0001599
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
接待ゴルフの日当
■接待ゴルフは、交際費、出張旅費、労働時間、業務上災害など取扱いの難しい事項に関連しますが、意外に、体系的に理解されていない場合が多いようです。今回のご相談も、たかが「日当」なのですが、関連知識をシッカリ整理して措置方針を出すことが肝要です。(因みに、使用者の業務命令によることが必要です)
■「交際費」
接待ゴルフと業務上必要性との直接の関連度合いの立証は難しいため、企業として業務上経費と認識しても、交際費は税務上、損金算入は大幅に制限されています。
■「出張旅費」
① 旅費はすべて業務活動上の経費で、個人に支給されるのは、本人が立て替えた「実費」が原則です。事実、交通費は100%、宿泊費も多くの場合、支払証憑に基いて旅費清算されます。然し、「日当」については、等級や役職ごとに定額支給され、使用明細や領収書を請求するは稀です。然し、考え方としては、食事や出張に伴う小雑費を補填する実費である限り、本来は交通費と同じものなのです。出張者、会社双方にとっての事務負担、妥当な経験値設定が可能なことなどに鑑み、定額として慣行化したもので、ご苦労賃ではないのです。
② この観点から、今回の接待ゴルフ事例の「日当」で最低限必要なものは「昼食費」になろうかと思いますが、実態は、クラブ食堂での昼食費は、プレイ代などとともに交際費として会社が負担されているのが通常と思います。
③ その点で、昼食費が自己負担の場合が多い通常の客先訪問などの出張とは異なります。日当も本来実費補填の簡便法であることが理解できれば、従来どおり「不支給」とすることが正しく、分かって貰えると思います。
④「業務上のことであるので、日当がつくのが当然とも思いますが」というコメントは、日当で解決するのではなく、時間外勤務の世界で工夫すべきことと思います。(下記の通り、厳しい解釈環境ですが・・)
■「労働時間」「業務上災害」として⇒文字数制限の関係上、詳細な説明は割愛しますが、
① 具体的な商談が、ゴルフプレー中行われるケースを除き、ゴルフプレーの時間は労働時間とは見なされません。ただし、ゴルフコンペの準備、接待、送迎に要した時間は労働時間と認められます。
② 休日のゴルフ接待を業務上と判定する事例がないわけではありませんが、具体的事案は、その事案が持つ具体的事実に則して判断されるものであり一般論で語るのは適切でないと思われます。
投稿日:2005/08/12 14:51 ID:QA-0001601
相談者より
投稿日:2005/08/12 14:51 ID:QA-0030630大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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