夏季のみバス通勤許可する場合について
弊社では自宅ー最寄り駅までが2km未満の場合、バスの通勤を認めておらず通勤手当を支給していません。
昨今の気温上昇や従業員の高齢化を鑑みて夏季期間のみバスの通勤を認め、通勤手当を支給しようと考えていますが、就業規則や給与規程の改定が必要になるでしょうか。
現在、給与規程上では自宅から最寄り駅まで2km以上の場合に限り利用を認めると記載があります。
各個人から申請書を提出してもらい、部門の承認を得て臨時的に認めた扱いにしようかと思いましたが、各種規程への記載は必須でしょうか。
投稿日:2025/05/28 13:32 ID:QA-0153111
- ジンジカインさん
- 東京都/その他メーカー(企業規模 501~1000人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
通勤手当規定について賃金の一部ですので、追記が必要です。
部門ごとにですと、部門により違いが出てくる可能性もあり、
その場合、不公平感が生じますので、
会社のルールとして、
「ただし、会社の定めた夏季期間については、バス通勤を認めるものとする」
などと追記し、運用してください。
投稿日:2025/05/28 16:09 ID:QA-0153124
相談者より
部門ごとではなく、対象は全社です。
全社を対象にして、部門に承認を得る形にしたいと思っています。
投稿日:2025/05/29 09:10 ID:QA-0153193大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
結論、スポット的な対応かつ、社員にとっても有利な取扱いとなりますので、
就業規則や給与規程の改定までは不要です。
但し、支払い要件・内容・手続きの詳細につきましては、社員への周知は
漏れなく行ってください。
社内掲示板や、社内イントラネットを通し、対象となる夏季期間の通期を通して、
社員へ周知されている状態が整えられていれば、問題になることはありません。
投稿日:2025/05/28 16:18 ID:QA-0153127
相談者より
ありがとうございます。
投稿日:2025/05/29 09:10 ID:QA-0153194大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
【結論】
「夏季限定のバス通勤手当支給」を正式に運用するなら、就業規則や給与規程の改定が望ましいです。ただし、臨時措置としての運用も可能ですが、その場合は以下のようなリスクや制限があります。
1. 就業規則・給与規程に明記するべき理由
(1)労働条件の明示義務(労基法第89条)
通勤手当は給与の一部であるため、本来は労働条件として明示が必要です。
(2)トラブル防止(平等性・透明性の確保)
「誰に」「どの期間」「どういう条件で」支給されるかを明文化していないと、
他の従業員からの不公平感
管理職や経理部門の対応ブレ
などのトラブルのもとになります。
2. 臨時措置として申請ベースで運用する場合の留意点
一時的な対応は可能です。ただし以下の対策を推奨します。
項目→推奨対応
申請・承認→「臨時通勤交通費申請書」の提出と所属長の承認
実施通知→社内通知や通達で「○年○月~○月の期間に限り、バス通勤を認める」旨を明示
基準の明確化→「気温○度以上」「年齢○歳以上」など基準を決めると公平性が増します
記録保存→支給に関する記録や申請書の保管(後日の証明用)
規程との整合性→現行規程に「例外を認める余地がない」場合は、あくまで規程違反状態での特例扱いとなりリスクあり
3. 推奨される対応(段階的)
STEP 1:今夏のみの臨時対応を行いたい場合
→ 「臨時通勤手当支給通達(社内通知)」を作成し、申請・承認制で運用
→ 就業規則の改定は後からでも対応可能です。
STEP 2:継続的に夏季対応する予定がある場合
→ 給与規程を次のように修正することが推奨されます:
【現行】
第○条 通勤手当は、通勤距離が2km以上の者に限り支給する。
【改定案】
第○条 通勤手当は、通勤距離が2km以上の者に支給する。ただし、会社が特に必要と認めた場合はこの限りではない。
(または)
第○条 夏季期間(7月1日~9月30日)に限り、通勤距離が2km未満の者についても、会社が必要と認めた場合には通勤手当を支給することがある。
4.まとめ
質問項目→回答
夏季のバス通勤手当支給は規程改定が必要か?→原則は「必要」。ただし臨時措置として運用可能なケースもある
就業規則のどの部分を変えるべきか?→給与規程の通勤手当に関する条文を修正または但し書きを追加
申請+部門承認のみで対応可能か?→一時的な措置としては可能だが、恒久運用や公平性の観点からは改定が望ましい
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2025/05/28 16:22 ID:QA-0153128
相談者より
とりあえず仮運用でやってみて、来年度も継続するようであれば、規程改定をしてみたいと思います。
投稿日:2025/05/29 09:11 ID:QA-0153195大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、この度臨時的に認められるという事でしたら、規定は不要といえます。一旦正式に規定されますと、その後の見直しは労働条件の不利益変更に当たり困難となりますので注意が必要です。
そうではなく、今後も必ず夏季に限り支給されたいという事であれば、賃金制度の内容としまして就業規則の必要記載事項に当たりますので規定化が必要とされます。
投稿日:2025/05/28 21:34 ID:QA-0153170
相談者より
今回は臨時的に認めるとして、来年度も継続するかは検討中です。来年度も継続するようであれば、改定したいと思います。
投稿日:2025/05/29 09:12 ID:QA-0153197大変参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
夏季期間のみの臨時的取扱いということであっても、以降毎年継続して制度として運用するということであれば、就業規則(通勤規定等)に規定を設けておく必要があります。
それが労務管理の基本です。
投稿日:2025/05/29 09:12 ID:QA-0153196
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