日本人だけ転職回数の基準を厳しくするのが許されるのか?
当社はソフトウエアエンジニアなど、IT業界向けに派遣+紹介を行っています。
最近、某大手ソフトウエア会社から広報担当マネージャークラスの求人依頼を
受けました。早速、当社から1名を送りこみました。この方は日本人の女性で、
欧米人と結婚後、配偶者の地元の会社で広報担当をしていたのですが、配偶者の
日本法人への役員としての転籍に伴い、5年ぶりに帰国されました。
日本で求職活動を開始されるにあたり、弊社に登録されました。
某社では1次面接まで進んだのですが、落とされました。
NGの理由を企業様に問い合わせたところ、
個別評価:
1)面接時に行ったスキルチェックや知識レベルのチェックは問題ない。
2)但し、転職回数が35歳で3回と多い。
(結婚前に外資2社。結婚退職1回。在外中に2社。)
総合コメント:
「日本人の場合は、海外在住者でも、35歳では転職は1回が許容範囲。
日本人は転職しない文化なので、海外在住でも解雇しない日系企業に勤めるのが普通の行動。よって、この候補者はNG。日本で労働許可のある外国人の場合はOK。」
と回答されました。
しかしながら、同社の本社に勤務する親しい友人(白人)は、同社入社時点
で30歳位でしたが、すでに6社経験していました。
日本人だけ転職回数の基準を厳しくするのは、認められているのでしょうか?
当社も契約が切られることも覚悟の上で、是正を求めることも考えていますが、
紹介会社には、文句を言う権利は、この場合はあるのでしょうか?
投稿日:2008/07/19 11:19 ID:QA-0013139
- *****さん
- 東京都/情報サービス・インターネット関連(企業規模 6~10人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
日本人だけに適用される転職回数の足きりは妥当?
■厚労省は、本人の持つ適性と能力以外のことで、応募・採用の門戸を狭めることを禁止的に指導しています。つまり、就職の機会均等と職務遂行の適性の基準化を求めています。具体的には、「本人に責任のない事項」「本来自由であるべき事項」「その他個人調査」を採用選考に際して避けるべきだと指導しています。問題の「転職履歴回数」は、特に避けるべき事項として挙げられてはいませんが、その延長線上にある事項だと考えられます。
■「転職履歴回数」による、足きり制度を違法とする法文があるわけではありませんので、この切り口からの是正要求は難しいでしょう。然し、「総合コメント」として挙げられている、居住地域や転職文化などからは、取って付けたような、支離滅裂な事由だとの印象を強く受けますね。抽象的ですが、良質な社会を維持するための、良識、合理、妥当のいずれの基準からも逸脱しています。この点から、紹介会社としては、納得できる説明を求める合理的な理由はあると考えます。
投稿日:2008/07/20 14:49 ID:QA-0013145
相談者より
投稿日:2008/07/20 14:49 ID:QA-0035257大変参考になった
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