パートが辞める本当の理由
岸川 宏(きしかわ ひろし)
「相談しても無駄」が41.1%
退職理由の主な原因としてあげられる「人間関係」。放っておけば、パート・アルバイトが定着しない状態が続いてしまいます。
しかし、パート・アルバイトに職場の人間関係について誰かに相談しているかを尋ねてみると、「相談したことがある」45.9%、「相談ことしたことはない」54.1%という結果。半数以上は誰にも相談していません。
■職場での人間関係の問題を相談したことがあるか
さらに「相談した」と回答したパート・アルバイトに「誰に相談したのか」(複数回答)を聞いてみると、「同僚のパート・アルバイト」が63.8%と最多で、次いで「家族」48.9%、「職場以外の友人」46.8%。肝心の「店長など事業所の責任者」「それ以外の正社員」「パートリーダー」については、20%未満という結果となっています。
■職場での人間関係の問題を誰に相談したか(複数回答)
「相談しなかった」理由については、「仕事上の付き合いと割り切れるから」45.5%という冷めた回答や、「相談しても無駄だから」41.4%といったあきらめとも言える回答が非常に多くなっています。
■職場での人間関係における問題を相談しなかった理由(複数回答)
同僚や家族、友人にグチはこぼしても、問題解決を担うはずの店長や社員、リーダーには相談していないのです。多くの職場で“責任者が信用されていない”“相談できる雰囲気にない”ことがうかがい知れます。
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