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有賀 誠のHRシャウト!人事部長は“Rock & Roll”【第29回】
ユニクロで学んだこと(その2:アメ配り)

株式会社日本M&Aセンター 常務執行役員 人材ファースト統括

有賀 誠さん

有賀 誠のHRシャウト! 人事部長は“Rock & Roll

人事部長の悩みは尽きません。経営陣からの無理難題、多様化する労務トラブル、バラバラに進んでしまったグループの人事制度……。障壁(Rock)にぶち当たり、揺さぶられる(Roll)日々を生きているのです。しかし、人事部長が悩んでいるようでは、人事部さらには会社全体が元気をなくしてしまいます。常に明るく元気に突き進んでいくにはどうすればいいのか? さまざまな企業で人事の要職を務めてきた有賀誠氏が、日本の人事部長に立ちはだかる悩みを克服し、前進していくためのヒントを投げかけます。

みんなで前を向いて進もう! 人事部長の毎日はRock & Roll だぜ!――有賀 誠

ファーストリテイリングに入社することを決めた私は、当時社長であった玉塚元一氏(現ロッテホールディングス代表取締役社長)に引き合わせられました。玉塚氏から言われたのは、「ユニクロ事業の生産担当の役員をお願いしたい」ということ。驚きました。私は鉄鋼メーカー時代には生産管理を担当していましたが、装置産業である鉄鋼と労働集約的な繊維産業のものつくりの共通点は少ないはずだからです。

柳井氏が経営者候補人材を広く採用していることは知っていましたが、直近は自動車メーカーで人事・総務・ITを担当していた私は、当然ユニクロでも管理・インフラ系の業務を担当するものだと思っていました。

玉塚氏はこう言いました。「田中広司さん(当時は専務執行役員、元三菱商事執行役員繊維本部長)もサポートしてくれるし、大丈夫、大丈夫! ユニクロの生産は人事みたいなもんだから!」

「生産が人事……?」

まったく意味が分かりませんでした。しかし、もう前職を辞めることは決まっていましたし、ユニクロへ入社するのだからとりあえずやってみよう、と覚悟を決めました。

ユニクロの生産は人事みたいなもの……

生産部門に着任した私は、新しい仲間たちの前で挨拶をしました。当時ユニクロの生産部門には約170名(東京70名、上海100名)のスタッフがいました。

私は陽気な人間なので、挨拶の中にいくつかのジョークを盛り込みました。アイスブレークや “受け” を狙ったわけです。ところが、私のジョークに誰も笑ってはくれませんでした。ニコリともしてもらえなかったのです。重厚長大産業で育った私は、「業界が違うと受けるジョークも違うのだろう。“外して” あるいは “すべって” しまったのだな。新しい役員は馬鹿なことを言っていると見られてしまった」と思いました。

私は新しい職場では、必ずスタッフと面談を行うことにしています。ユニクロでも個人面談やチーム面談を開始しました。すると、最初に面談をしたリーダーがこう言ったのです。

「人事の仕事をされていた方が新たに生産担当の役員として来られた。これはリストラ(人員削減)のためだと思いました。なので、有賀さんのジョークの裏にどのような意味があるのか、測りかねていたのです。とても笑うどころではありませんでした」

私は驚きました。赤字の会社であればともかく、これは業界で独り勝ち、フリーキャッシュフロー1,500億円(当時)の超優良アパレル企業、それも保守本流部署の一つである生産部門でのことなのです。新任役員のジョークに笑いが出ないほど、組織の雰囲気は暗く、会話や笑いが少ない職場でした。

この体験を経て、私は「ユニクロの生産は人事みたいなもの」という玉塚社長の意図を理解しました。沈滞している職場を元気にしてほしいということだったのです。

自分は1個、相手に2個

よく言われることではありますが、柳井正氏は実によく叱り、怒鳴ります。それは、オフィスが揺れるほどに感じられました。とりわけ生産部門はそのターゲットになっていたのです。

ファッション・ブランドには、企画(マーチャンダイザー)・営業・生産という主要三部門があります。そのうち企画部門と営業部門は、予算を達成できなければ叱られるわけですが、予算をオーバー達成して取り返すことも可能です。ところが生産部門の常として、歩留まり(製品の出来高/材料の投入量)は理論上絶対に100%を超えることはありません。また、品質不良が皆無ということも現実的ではありません。工場が完璧な仕事をしたとしても、搬送途中で商品を引っ掛けられれば、店舗に届くのは不良品です。さらには、納期遅れをゼロにすることも至難です。工場が工期通りに作業をしたとしても、天候や交通事情で搬送が滞ることが起こりえるからです。

このように、生産部門には叱られ代が数多く存在し、一方、取り返し代がないのです。どの業界でも生産部門というのは、叱られること多くして褒められることが少ない、悲しい性とともにあるのです。

柳井氏が役員を叱る、役員が部長を叱る、部長がリーダーを叱る。そして現場のスタッフはそのすべてから叱られるのです。特に柳井氏は、派遣スタッフに対しても直接声を上げるほど徹底していました。そのような体質が、会社全体の組織文化になっていたと言えるでしょう。

私は何から手をつければよいか悩みました。考えたのは、とにかくまずは職場を少しでも明るくしたい、ということです。そして、いろいろな種類のアメを大量に買い込みました。それらをばらまくのではなく、一人に3個ずつ渡して、こう言ったのです。

「1個は自分で食っていい。残りの2個を、自分が日頃からお世話になっている誰かに、笑顔と“ありがとう”という言葉ともに渡せ。同僚でも、関連部署でも、取引先でもいい。いいか、自分は1個、相手に2個だぞ」

私の挨拶がてらのジョークに笑ってくれなかったスタッフたちも、アメを渡されるとニコッと微笑んでくれました。まさにそれが狙いだったのです。

「何ですか、これ。幼稚園みたいですね」

やがてあるリーダーが、私が何を意図しているのかに気づきました。そして、彼もアメを配り始めたのです。となると、こちらも負けたくはありません。私はシュークリームを配ることにしました。しかし、“敵”も負けず嫌いでした。エクレアで反攻に出てきたのです。徐々に競争はエスカレートして、最終的には懐石弁当にまでグレードアップしました。マネージャーの懐は痛んだのですが、職場は明るくなっていきました。

もう一つ、手を打ったのは人事です。私の前任の生産担当役員は、柳井氏が現場社員を叱る際、柳井氏のそばに座り、一緒に配下スタッフを叱っていたということでした。私は、それはいかんと思いました。自分は必ずスタッフと並んで座り、叱られる側に回りました。さらには、柳井氏の側に座っていたような部長をポジションから外し、叱られる側のリーダー格であった人物を部長に登用しました。例のアメ配りの競争相手です。

さて、そもそもなぜ生産部門がこっぴどく叱られていたかというと、その原因は品質問題でした。当時のユニクロでは、月間約20件の品質問題が発生していました。ユニクロの事業規模で月間20件というのは、一般的な感覚では極めて少ないと言えるでしょう。発生率で見れば、競合ブランドのおそらく1/10以下だったのではないでしょうか。ただ、月に20件という頻度は、会社に行っている日、毎日叱られていることになるわけです。しかもそれは、オフィスが揺れるほどなのです。

メーカー出身の私は、「答えは現場にあり」という教えとともに育てられました。そこで、ユニクロでの品質問題を解決するべく、私は仲間と一緒に中国の工場へ向かったのです。

有賀誠の“Rock & Roll”な一言
こっぴどく叱られたことはあるかい?
笑いで返すというのはどうだろう。


有賀 誠さん(株式会社日本M&Aセンター 常務執行役員)
有賀 誠
株式会社日本M&Aセンター 常務執行役員 人材ファースト統括

(ありが・まこと)1981年、日本鋼管(現JFE)入社。製鉄所生産管理、米国事業、本社経営企画管理などに携わる。1997年、日本ゼネラル・モーターズに人事部マネージャーとして入社。部品部門であったデルファイの日本法人を立ち上げ、その後、日本デルファイ取締役副社長兼デルファイ/アジア・パシフィック人事本部長。2003年、ダイムラークライスラー傘下の三菱自動車にて常務執行役員人事本部長。グローバル人事制度の構築および次世代リーダー育成プログラムを手がける。2005年、ユニクロ執行役員(生産およびデザイン担当)を経て、2006年、エディー・バウアー・ジャパン代表取締役社長に就任。その後、人事分野の業務に戻ることを決意し、2009年より日本IBM人事部門理事、2010年より日本ヒューレット・パッカード取締役執行役員人事統括本部長、2016年よりミスミグループ本社統括執行役員人材開発センター長。会社の急成長の裏で遅れていた組織作り、特に社員の健康管理・勤怠管理体制を構築。2018年度には国内800人、グローバル3000人規模の採用を実現した。2019年、ライブハウスを経営する株式会社Doppoの会長に就任。2020年4月から現職。1981年、北海道大学法学部卒。1993年、ミシガン大学経営大学院(MBA)卒。

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群馬県 半導体・電子・電気部品 2022/06/01

 

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