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人事マネジメント「解体新書」第65回
「社内公募制度」「FA制度」で適材適所の人材管理を実現する(前編)

ビジネスや仕事のあり方が大きく変化・進展している現在、「社内公募制度」「FA(フリーエージェント)制度」が注目を集めている。これらの施策は、社員が希望する職種に就きたい時に自由に申請できるというもの。その能力を存分に発揮できる場を提供することで社員本人のやる気を呼び起こし、一人ひとりのキャリアアップと適材適所の人材管理の両立も可能にしようとするものである。『前編』では、「社内公募制度」「FA制度」の狙いと、制度を成功させるために人事部が行うべきサポートについて、そのポイントを紹介していく。

「社内公募制度」「FA制度」とは何か?その目的と狙い

◆社員の自主的な異動により、モチベーションと組織活力を引き出す
~「外発的動機づけ」から、費用対効果の高い「内発的動機づけ」へ

人事部は、経営資源としての「人材」を生かすために、これまで「人事異動」という形で社員の最適配置に注力してきた。しかし、ポストの数が限られる中、全ての社員のニーズを満たすことは難しい。実際、意に沿わない人事によって、社員の不満が蓄積することがこれまで往々にしてあった。いずれにしても、社内異動や転勤、昇進・昇格などは、会社側からの辞令一つで行われてきた。

しかし、企業を取り巻く環境変化が激しく、社員の仕事に対する意識が多様化している中、このような旧態依然としたやり方を続けていては、適材適所の人事管理など望むべくもない。そこで、社員自らが希望する部署や仕事に就けるような制度を採用する企業が増えている。そのための制度が「社内公募制度」「FA制度」だ。社員の自己実現やキャリアアップをサポートし、個人のやる気を引き出すとともに、社内の活性化を図ろうというものである。最近では、公募やFAによる異動の範囲を社内の部署やカンパニーに限定するのではなく、関連会社や事業持株会社にまで拡大し、グループ企業間の人材交流を活発に推進する動きも目立つ。

このような制度が出てきた背景には、価値観が多様化し、成熟化した社会では、賃金・報酬など「外発的動機づけ」だけで社員の高いモチベーションを保つことが難しいという事情がある。新たに仕事に内在する面白さ、やりがいによって行動を促す「内発的動機づけ」が必要となっているのだ。注意しなくてはならないのは、この内発的動機づけは、本人がその仕事を好きで楽しいと思えなければ作用しないこと。管理する側にとっては運用面で手間暇がかかるが、外発的動機づけと比べると費用対効果が高い。特に創造的な仕事においては、その差が非常に大きいと言えるだろう。

社員一人ひとりが創造性を発揮でき、働きがいを感じられ、やる気を高められる仕事や環境をどのように提供するのか。会社としての競争力を高めるためには、そのための施策が非常に重要だ。こういった面からも、人材の活性化、適材適所への対応のスピード感が求められている現在、「社内公募制度」「FA制度」が大きな注目を集めているのである。

◆「自己申告制度」と「社内公募制度」「FA制度」の違い
~人事主導を脱するマネジメントの実現へ

これまでに社員がやりたい仕事ができるよう、適材適所を目指して人と仕事をマッチングさせる制度がなかったわけではない。「自己申告制度」がそれである。では、「自己申告制度」と「社内公募制度」「FA制度」とは何が違うのか、整理してみよう。

(1)人事部門が主導となる「自己申告制度」
「自己申告制度」は人と仕事のマッチングを目指す点では「社内公募制度」「FA制度」と同じである。しかし、運用の主体が大きく異なる。「自己申告制度」は社員からの希望は聞くものの、異動を決めるのは人事部門である。社員にとって問題となるのは、人事部門は経営戦略の遂行を担うという性格上、会社組織にとっての“全体最適”を目指して異動・配置を考えるということである。つまり、組織都合が個人に優先するので、自己申告は異動のための参考資料という位置付けになってしまうのだ。そのため、「自己申告制度」がある会社でも、その実情を見ると、社員側の異動希望がかなうケースはそれほど多くない。その結果、「申告した仕事と違う部門に配属された」「何年も異動申告を出しているのに、まったく動けない」という不平・不満が出てくることになる。

ただ、そうした不平・不満があったとしても、会社が成長を続けていれば将来への期待は膨らみ、「自分の異動希望はかなうだろう」「悪いようにはならないはずだ」などと希望が持てる。しかし、現在は状況が違っている。成長戦略をなかなか描けない中、事業再編、売却なども度々あって、事業所や仕事自体がリストラされることが日常茶飯事となった。また、人事・処遇に対する制度変更も頻繁に起こるようになり、頑張って目の前にある仕事をしているだけでは、自分の思い描くようなキャリアを描くことが難しくなっている。そもそも異動や配置は人事部門のスタッフが生身の頭を使って考えるので、そこに最適解を求めるのは無理がある。また、組織が大きくなればより問題は複雑化してくるだろう。そのような意味からも、「自己申告制度」では適材適所が実現できるとは限らないのである。仕組みとしては平等・公平であっても、実際には不平等・不公平が生まれてしまうのだ。

(2)社内の各部署・部門が主導となる「社内公募制度」
「自己申告制度」で大きな問題となるのは、人事部門が主導となることだが、これを解消するのが、主体が社内の各部署・部門となる「社内公募制度」だ。人材需要のある部署・部門が社内に対して募集を行い、応募してきた社員と面談し、双方が合意すれば異動が成立する、というものである。会社を一つの労働市場と想定し、需要と供給という観点から適材適所を目指して、社内の人的資源の最適配分を実現することを狙いとしている。

その特徴は、募集をかける部署・部門、そして応募する社員に自主性のあること。そして、誰が採用されるかは、競争原理によって決定すること。社員は自らの判断と責任で応募するため、通常の人事異動と比べて納得感が格段に違ってくる。また、仮に不採用となって異動できなかったとしても、それは競争原理によるものだから、会社のせいだとは考えない。「社内公募制」は社内における自主性と競争心を刺激し、組織の活性化を図る異動・配置の仕組みと言うことができるだろう。

(3)社員が主導となる「FA制度」
「社内公募制」は完全な自由化ではない。いわば、内なる自由化である。というのも、主導となるのは、各部署・部門であって、社員ではないからだ。社内の部署・部門に人材需要がなければ、公募は行われない。そのため、社員は自分の行きたいと思う部署・部門が募集を行うまで待つしか方法がない。そこで、社員が主導となり、異動への引き金を持たせたのが「FA制度」である。

「FA制度」ではプロ野球選手のように、一定のFA資格を持った社員がまずFA宣言を行う。自分のやりたい仕事を述べた上で、自らが希望する部署・部門に働きかけることもあれば、自分を必要とする部署・部門からのスカウトを待つこともある。機能として見ると、「社内公募制」が求人型の異動・配置システムであるのに対して、「FA制度」は求職型の異動・配置システムということができるだろう。また、実際の事例を見ると、社内応募をかけるほど緊急な人材不足がなくても、社内で優秀と目される人材がFA宣言をすることを知って、その獲得に乗り出すことがある。そういった意味でも、人材需要の創出が引き起こされる仕組みとして評価できる。

■「自己申告制度」「社内公募制度」「FA制度」の概略
  自己申告制度 社内公募制度 FA制度
内容 本人の異動希望を人事部門に申告する 部署・部門からの公募に対して、社員が応募する
求人型の異動・配置システム
部署・部門に対して、社員が自ら売り込む
求職型の異動・配置システム
主導 人事部門 各部署・部門 社員
対象 全員 全員 有資格者

社内の人材の異動・配置の仕組みを考えた際に、「自己申告制度」「社内公募制度」「FA制度」の三つが揃えば、その主導権は人事部門、各部署・部門、社員など、社内のすべての関係者に付与されることになる。人材の適材適所、組織の活性化という側面から見れば、相互に補完する役割を持つことになることが分かる。


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