経営理念の策定・浸透に関するアンケート(労務行政研究所)
経営理念、ミッション、ビジョン、行動規範の有無
回答企業のうち、経営理念がある企業は90.6%、1000人以上規模では100%が「ある」と回答。ビジョンについては、300人未満規模や非製造業で「ある」という回答は6割台にとどまる。
「経営理念」等に関して本調査では、「社是・社訓」「クレド」「ウェイ」など、回答企業における名称にかかわらず、下記に示す定義に当てはまるものを回答してもらった。
- 経営理念:企業がよって立つ信念や哲学、経営姿勢を表明したもの。
(例)「常に新しい価値の創造に挑戦し、ビジネスにおける新機軸を打ち出す」など - ミッション:企業が責任を持って成し遂げたいと考える使命。
(例)「社会に対して○○、顧客に対して△△を常に提供し続ける」など - ビジョン:企業が目指す具体的な目標像。
(例)「2020年には売り上げ○○円を実現し、△△の分野で世界ナンバーワン企業となる」など - 行動規範:従業員にこういう行動をしてほしいと考える基本的な方向性。
(例)「既存の経営資源に制約されないマインドを持つ」など
「経営理念」等の明文化と社外公表の有無
経営理念がある企業で「明文化している」は98.7%、このうち85.5%が社外公表をしている。ミッションと行動規範については、「ある」と回答した全企業が明文化。ビジョンについては、明文化している割合、社外公表している割合が他の項目に比べやや低い傾向が見られる。
一番初めに「経営理念」等を明文化した年
経営理念については2000年代前半まで(2004年まで)に明文化された企業が過半数を占める一方、ビジョンについては2010年以降に明文化された企業が53.3%と多い。
今後、「経営理念」等を見直す予定はあるか
経営理念については、規模が大きくなるほど「見直す予定がある」が減少し、1000人以上規模では0社であった。一方、ビジョンについては規模計で「見直す予定がある」「見直す予定はない」が拮抗しており、300人以上の規模では「見直す予定がある」が4割台に上る。
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