2014年賃上げの見通し―労使および専門家540人アンケート
物価上昇や消費税率アップ等と自社の賃上げ、賞与・一時金の方向性
※労使に対し、自社の14年賃上げ、賞与・一時金決定にどのようなスタンスで臨むかを尋ねた。
- 方向性:経営側では、賃上げ、賞与・一時金増額により「経済界等の意向や物価上昇・消費税率アップに応える方向で検討」が46.0%
方向性
日本経済の再生を目指す安倍政権と、その意向を受けた経団連は、比較的早い段階から企業に賃上げの要請をしてきました。また、消費者物価は上昇傾向 にあり、14年4月には消費税率が現在の5%から8%にアップします。こうした動きを踏まえ、自社の14年賃上げ、賞与・一時金決定にどのようなスタンス で臨むかを尋ねました(予定・検討中の場合も含む)。
経営側では、賃上げ(ベア)、賞与・一時金増額によって、「経済界等の意向や物価上昇・消費税率アップに応える方向で検討する」が46.0%となり ました。「自社の賃上げ、賞与・一時金の決定において、経済界等の意向や物価上昇・消費税率アップは考慮しない」は33.5%で3分の1となっています。
「応える方向で検討」する場合は、「賃上げ(ベア)」が11.2%、「賞与・一時金の増額」が29.2%、「賃上げ実施、賞与・一時金増額の両方」は5.6%にとどまりました。固定費のアップにつながる賃金ではなく、変動費である賞与で、と考える向きが多くなっています。
労働側にも同様の設問により、自社はどのようなスタンスで臨むべきかを尋ねたところ、「賃上げ」40.5%、「賃上げと賞与・一時金増額の両方」 20.7%、「賞与・一時金増額」17.1%となり、「経済界等の意向や物価上昇・消費税率アップは考慮すべきではない」は7.7%にとどまりました。労 使で、賃上げ・一時金に対するスタンスに顕著な違いが見られます。
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