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【ヨミ】シュントウ 春闘

毎年春に各産業の労働組合が経営側に対し、一斉に賃上げ(ベースアップ)などの労働条件改善を要求する運動のことです。最近、日本労働組合総連合会(連合)は「春季生活闘争」、日本経団連は「春季労使交渉」と呼ぶようになりました。バブル崩壊後は賃上げが難しくなり、労組側の要求は雇用維持や労働時間の短縮などにシフトしています。
(2005/3/7掲載)

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春闘のケーススタディ

問われる存在意義。
連合は4年連続でベースアップ要求を見送る

春闘は1956年から始まり、その後、日本特有の賃金決定方式として形成、発展し、日本の経済社会全体に大きな影響を及ぼしてきました。まず産業別連合組織が先行して賃上げ回答を引き出し、その後、大手民間企業、公営企業、中小企業、未組織企業などに回答が順次波及していくというのが、おおよその流れです。しかし昨今では、雇用問題などへの重要性の高まり、成果主義の導入、定期昇給制の見直しなどにより、産業別連合組織の地位や役割が低下、その影響力や存在意義は次第に失われつつあるようです。

2005年3月期決算では、自動車や鉄鋼を中心に史上最高益を見込む企業が目立ちますが、連合は4年連続で統一ベースアップ(ベア)要求を見送りました。個別の労働組合の要求からもベアは姿を消しつつあります。トヨタ自動車は連結最終(当期)利益の1兆円突破が確実であるにもかかわらず、労組は3年連続でベアを要求しませんでした。昨年大手自動車メーカーの中で唯一ベアを獲得した日産自動車も、完全成果主義型の新賃金体系に移行したため、労組はベア要求を掲げずに賃金原資の増額(1000円)を求めています。また業績好調のマツダ労組もベア要求を見送り、一時金要求を昨年より0.2%上乗せするにとどめました。

もっとも、春闘でベア要求がまったく姿を消したわけではありません。繊維、化学、流通などで組織するUIゼンセン同盟(約79万人)は、4年ぶりに統一ベア1000円と定期昇給分の確保を要求しています。またJR東海、西日本などの労組で構成するJR連合(約7万4000人)も同様の要求を掲げています。しかし労働界全体から見れば、きわめて少数と言えます。

日本経団連は「ベアは役割を終えた」とコメントしています。しかし好業績に対する貢献を評価しなければ、従業員の不満が噴出するのは避けられません。そもそも大企業の利益が改善した理由の一つは人事リストラ効果によるもの。にもかかわらず家計は置き去りにされたままです。2005年の春闘は好業績分をどのように一時金に反映させるかが、労使交渉の最大のポイントになりそうです。

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