メンタル疾患からの復職判定に関する判例について
お世話になります。国立大学法人の労務担当者です。
先般、職場復帰関連で質問させていただいたところ、いただいた回答のなかに「安易に復職させて、病状が悪化したり、例えば自殺してしまった場合、会社側が安全配慮義務違反となり、損害賠償を課せられることがある。」との一文がありました。
もし、具体的な判例がありましたらご教示いただきたくお願いいたします。
投稿日:2010/07/29 18:39 ID:QA-0022036
- *****さん
- 東京都/その他業種(企業規模 101~300人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御質問の件ですが、私が確認している判例としましては「JFEスチールほかうつ病自殺事件(東京地裁:H20.12.8)」が挙げられます。
事件詳細に関しましては省略させて頂きますが、出向社員が過重労働によりうつ病に罹り休職となり、一旦復職したものの3ヶ月程後に自殺した事件になります。
判決ではうつ病と自殺との間に相当因果関係が認められ、出向先となる会社が安全配慮義務違反を問われ、一部減免されたものの8千万円近くに及ぶ巨額の損害賠償支払命令を受けています。
ちなみに、こうしたメンタルヘルス関連の判例につきましては、専門家でも見解が割れる事が多く、また事件の経緯・個別具体的な事情も考慮された上で下されるものですので、定まった法令のように一般化されるものではありません。安全配慮義務違反が認められるか否かを始め、あくまで参考程度にしかならない事に留意しておくべきです。
判例自体を自社の場合に準えて安易に判断基準とされないことが重要ですし、何よりもまずそうしたメンタルヘルスの悪化に対する予防措置を普段から講じる事が最重要であると考えるべきといえます。
投稿日:2010/07/29 20:42 ID:QA-0022044
相談者より
早々に回答いただき有難うございました。
メンタルヘルス関連の判例は個々の事案により異なり、定型的な取扱いではないこと認識いたしました。
予防措置には特に力を注いでまいります。
投稿日:2010/07/30 09:15 ID:QA-0040797大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
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復職の判例
たくさんありますが、復職させずに辞めさせた判例としてエールフランス事件がありますが、会社が負けています。強引な休職命令としては、RKB毎日放送事件、LEC東京リーガルマインド事件(大阪地労委)などがあります。
復職後の養生は産業医に相談しつつ、慎重に行なうべきです。短縮勤務なども考えられます。
労働紛争としては休職の無効や、復職を認めない方が多いと思います。
投稿日:2010/07/30 10:50 ID:QA-0022052
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