懲戒時の始末書の提出について
就業規則の懲戒に関する条文において「始末書をとり、将来を戒める」(けん責)と定める企業は少なくないと考えますが、一方、判例では始末書の提出を義務付ける(強制する)ことはできないという話も伺っています。始末書を提出するか否かについては個人の意思を尊重せざるを得ないとすると、就業規則に規定する意味があるのか疑問です。どのように規定化するのが最も望ましい形なのでしょうか。
投稿日:2009/02/19 07:48 ID:QA-0015239
- *****さん
- 愛知県/その他業種(企業規模 501~1000人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
懲戒としての始末書提出についての疑問
■就業規則における「制裁の種類及び程度に関する事項」は、相対的必要記載事項(記載しなくてもよいが、もし決めたのなら記載しなくてはいけない事項)の一つとされています(労基法89条-9)。
■その制定手続は、労働者代表の意見聴取、書面での確認、監督官庁への届出と、法定化されており、その内容は、労使双方を拘束する労働条件の一部となっています(労基法90条)。
■但し、法令又は労働協約に牴触することは許されず、その場合には、行政官庁は、牴触する就業規則の変更を命ずることができることとされています(労基法92条)。
■ご相談の件ですが、「個人意思の尊重」といった一般論ではなく、ご引用の判例が正確ならば、それは、恐らく、特別な条件の下での係争で、その部分を無視した、結論だけで、「(譴責を含む)制裁に関する規定」設定そのものに疑問ありとすることは正しくないと考えます。
投稿日:2009/02/19 10:31 ID:QA-0015241
相談者より
ありがとうございました。参考にさせていただきます。
投稿日:2009/02/19 10:44 ID:QA-0035980参考になった
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