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コロナ禍による危機が促す業界再編
~2020年7-9月期のグローバルM&Aマーケットの動向

ニッセイ基礎研究所 金融研究部 准主任研究員 原田 哲志氏

コロナ禍による危機が促す業界再編

世界のM&A取引や業界再編が活発化している。金融緩和により買収のための資金調達を行いやすい環境となっていることに加え、業績の悪化により事業の売却を行う企業が出ていることが背景となっている。

このような中、一部の企業はコロナ禍による事業売却の増加を好機として、シェア拡大や成長領域への進出など、長期的な展望を見据え買収を行っている。活発化する業界再編やグローバルM&Aマーケットの動向が注目される。

1. 回復に向かうグローバルM&Aマーケット

新型コロナウイルスの流行の影響を受けて、世界のM&A取引は一時急減した。米事務機器大手ゼロックスによる米パソコン・プリンター大手HPの買収の中止、米インターコンチネンタル取引所(ICE)による電子商取引(EC)大手イーベイ買収の中止など、大型の企業買収案件が相次いで中止したことなどから、2020年4-6月期の世界のM&A取引は急減した。

しかし、その後世界のグローバルM&Aマーケットは急速に回復に向かった。9月の世界のM&A取引金額は5183億米ドルと、新型コロナウイルス流行以前のピークである2019年11月の4779億米ドルを上回る水準に達している(図表1)。金融緩和により買収のための資金調達を行いやすい環境となっていることに加え、業績の悪化により事業の売却を行う企業が出ていることが背景となっている。世界のM&A取引や業界再編が活発化している。本稿では、世界のM&A取引の現状について見ていきたい。

グローバルM&Aの取引件数・金額(月次)の推移

2. コロナ禍による危機が促す業界再編

グローバルM&A取引の推移についてその内訳を見てみたい。2020年4-6月期から2020年7-9期のグローバルM&Aの取引金額の変化を地域別に見ると、北米が2198億米ドルから5922億米ドルに増加、欧州が1000億米ドルから2373億米ドルに増加、アジア太平洋が1518億米ドルから2819億米ドルに増加、中南米が65億米ドルから238億米ドルに増加、中東・アフリカが91億米ドルから151億米ドルに増加と各地域で増加していることが分かる(図表2)。特に減少していた北米地域のM&Aの取引が復調している。

世界のM&A取引金額の地域別の変化

次に、2020年7-9月期に公表された主要なM&A取引について見ていきたい。図表3は2020年7-9月期に発表された取引金額上位のM&A取引を示している。それぞれの案件について、見ていきたい。

これを見ると、石油・ガス関連や小売などで同業他社を買収する取引が行われている。日本の小売大手セブン&アイ・ホールディングスは米国の小売大手Speedway(スピードウェイ)の買収を発表した。Speedwayはコンビニ併設型ガソリンスタンドを主な事業としている。米コンビニ市場第1位の米セブンイレブンが業界第3位のSpeedwayを買収することで、北米市場での米セブンイレブンのシェアは拡大する。

セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長は会見で、寡占化が進んだ日本市場とは異なり、米国市場は寡占度の低い成長市場であり、買収は同社が「大きなグローバルリテーラーになるための一歩を踏み出す歴史的な瞬間になる」とコメントしている※1。

この他、英Independent Oil & Gasによる英Deltic Energy買収、米Chevronによる米Noble Energy 買収といった石油・ガス関連企業による同業他社の買収が発表されている。また、米国の電力会社Nextera Energyによる米国の同業Duke Energyの買収が発表されている。

企業による事業の選択と集中で事業ポートフォリオの見直しが行われる一方で、同業他社を買収し、シェア拡大、業界内の地位を強化する動きが見られる。

2020年7-9期の主なM&A公表案件

また、同業他社の買収だけでなく、高い成長の見込まれる企業や有望な技術を持つ企業の買収が行われている。米国の半導体開発・販売大手NVIDIAはソフトバンクグループが保有する半導体設計大手ARMの株式を買収すると発表した。ソフトバンクグループは投資事業の不振などから、投資先であるARMや子会社のソフトバンクなどの株式を売却している。

様々なものにセンサなどを搭載し制御するIOT(Internet of Things)が注目されており、半導体の用途が広がると考えられている。このような中で、半導体設計分野で高い技術とシェアを持つARMの重要性が増している。NVIDIAは、今回の買収に関してプレスリリースで「NVIDIAはARMの英国におけるR&Dを拡充し、ヘルスケア、ロボティクス、自律走行車などの領域でイノベーションの基盤を築き、産業パートナーシップを生み出します。」としている※2。

米遠隔医療(テレヘルス)サービス大手のTeladoc Health(テラドック・ヘルス)は同業のLivongo Health(リヴォンゴ・ヘルス)を買収すると発表した。Livongo Healthでは、高血圧や糖尿病などの慢性疾患に関するデータを患者自身が簡単に計測できる機器を提供している(図表4)。そして、計測されたデータをもとにインターネットを通じて医療従事者からのアドバイスを患者に提供するサービスを行っている。

Livongo Healthのサービスは、将来的に高い医療費が発生するリスクを抑制したい企業や労働組合などから採用され、売上を拡大している。

新型コロナウイルスの流行による外出制限により、医師の診察を受けられない人が増加し、オンライン診療の需要が増加している。このような中で、Teladoc Healthのトゥルマン会長は同社のバーチャル医療プラットフォームにLivongo Healthの慢性疾患のモニタリングを加えることでサービスを拡充していくとしている。将来的に、オンライン診療でも、より充実した医療を受けられるかもしれない。

Livongo Healthの血糖値モニター装置

この他、世界的大手投資ファンドBlackstoneなどによるKansas City Southern買収や米投資ファンドApolloによるドイツの化学品メーカーCovestro AG買収など、投資ファンドによる買収が行われている。

近年、低金利環境の長期化により、プライベートエクイティファンドなどでは、投資家から資金を募集したものの、実際に企業へ投資されていない待機資金が増加していた。コロナ禍による業績悪化で苦しむ企業による事業売却の増加は、こうした待機資金を投資する機会となっている。

コロナ禍による経済の低迷より、事業の売り手が増加している。その一方で、一部の企業は将来を見据えて、買収によるシェア拡大や成長領域への進出などを目指すM&A取引を行っている。新型コロナウイルスによる危機を成長の機会としていることが分かる。

※1 Bloomberg 「7&iHDが過去最大の買収、米コンビニを2.2兆円で―株価急落」 2020年8月3日
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-08-02/QEGHYFDWRGG201
※2 エヌビディアコーポレーション 「NVIDIA、Armを400億⽶ドルで買収 AIの時代に世界をリードするコンピューティングカンパニーへ」
https://www.nvidia.com/ja-jp/about-nvidia/press-releases/2020/nvidia-to-acquire-arm-for-40-billion-creating-worlds-premier-computing-company-for-the-age-of-ai/

3. まとめ

本稿では、直近のグローバルM&Aマーケットの動向とその背景について説明した。2020年7-9月期のグローバルM&Aマーケットは急速に回復し、M&A取引金額は新型コロナウイルスの流行以前を上回る水準に達した。これは、金融緩和により買収のための資金調達を行いやすい環境となっていることに加え、業績の悪化により事業の売却を行う企業が出ていることが背景となっている。

その一方で、シェア拡大や成長領域への進出など、長期的な展望を見据えコロナ禍を好機として買収を行っている企業も見られる。コロナ禍による事業環境の変化が加速した場合、業界再編がさらに進む可能性もある。活発化するグローバルM&Aマーケットの動向に引き続き注目していきたい。


(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。

ニッセイ基礎研究所は、年金・介護等の社会保障、ヘルスケア、ジェロントロジー、国内外の経済・金融問題等を、中立公正な立場で基礎的かつ問題解決型の調査・研究を実施しているシンクタンクです。現在をとりまく問題を解明し、未来のあるべき姿を探求しています。
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