契約社員から正社員へ変更時の給与について
お世話になります。
弊社で以前正社員(課長職)で働いていた者が、個人の事情により契約社員契約に変更した者がおります。契約更新の時期が来ており、本人としては、一般職でも正社員に戻りたいという希望があるのですが、理由なく降格することは法律上問題と考え、会社としてはそのまま課長職で働いてもらうことを考えていますが、正社員の契約をする場合に、新たな契約と考え、条件の見直しをすることは可能でしょうか。現在の給与は、正社員時の年俸から本人の希望する短時間勤務の年間時間数により、算出して支給しているので、正社員に戻ったときに、年棒総額を下げると、今の給与より実質下がることになります。現在は、短時間勤務のため、かなり業務量を減らしており、全くもとの給与にそのまま戻すことは難しいというのが会社の考えです。
気をつけなければならない点、問題点などご指導頂きます様、お願い致します。
投稿日:2010/02/23 15:50 ID:QA-0019453
- *****さん
- 兵庫県/医薬品(企業規模 1~5人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、減給や降格等の不利益変更に関しましても労働者本人の自発的な同意があれば差し支えございません。「理由なく」とございますが、本人の希望であるというのはむしろ契約の原則上最も合理的な理由ともいえますし、単に自己都合による短時間勤務で課長職の責務が果たせないようであれば会社の人事管理上も適切な措置といえるはずです。
当事案の場合ですと、降格しても正社員になるというメリットを労働者本人が望んでいますので、きちんと新たな労働契約書を作成し同意の旨署名捺印してもらえば問題になることはないでしょう。
労働契約法におきましても、第8条にて「労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる」と明確に定められていますので、この度は当人の希望を優先させることで対応されるべきというのが私共の見解になります。
また給与の件につきましても御社賃金規程に沿って短時間勤務に応じた給与水準となるのはごく当然の措置といえますし、仮に当人が給与を増やしたいということであれば、勤務時間を増やしてもらう事で解決されるべきです。
投稿日:2010/02/23 22:38 ID:QA-0019455
相談者より
回答ありがとうございます。
本人の希望が合理的な理由となることがわかりましたので、本人と充分話し合い、決定したいと思います。
投稿日:2010/02/24 09:51 ID:QA-0037606大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 冨田 正幸
- 冨田社会保険労務士事務所 東京都社会保険労務士会 所長
Re
下記の件ですが、正社員に戻す場合、契約社員時の契約を見直すことは可能です。
といいますのは、契約社員は、一般的に正社員と別条件で労働契約をすることを前提に契約しており、それゆえ、各種条件も正社員と異なっています。
今回、正社員に戻すとなると、退職金規程あれば、それらも今後適用されると思われますし、それらを考慮しても正社員へ変更する際、改めて正社員として労働した場合の給与の算出をしても問題はございません。
なお、かつて正社員として勤務していたようですので、この正社員として勤務していた場合の様々な正社員の条件を通算するかどうかは、当人と十分話し合いをしておくことをお勧めします。
以上、ご参考にしていただけましたらと思います。
投稿日:2010/02/24 07:04 ID:QA-0019456
相談者より
回答ありがとうございます。
正社員に戻す場合は、新たな契約と考えて問題がないのですね。
現在は、当人にとって重要なことは正社員に戻ることですが、給与も当然重要なことです。充分話し合って、条件を決定したいと思います。
投稿日:2010/02/24 10:01 ID:QA-0037607大変参考になった
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