企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

人材採用“ウラ”“オモテ”

多様化する採用ルート

人材紹介と競合も
増加する「リファラルリクルーティング」との併用

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

売り手市場の中、多くの企業では人手不足が常態化してしまっている。なんとか打開策を見出そうと、最近は「ダイレクトリクルーティング」や「リファラルリクルーティング」など、新しい採用手法に取り組む企業が増えているが、人材紹介や求人広告が必要なくなるほどの実績をあげているケースはまだ少ないようだ。現時点ではとりあえず併用してみよう、と考えるケースがほとんどなのではないだろうか。

似たような人、知ってます!

人材紹介ウラオモテ:人材紹介と競合も増加する「リファラルリクルーティング」との併用 Photo

「以前、英語のできる技術営業の方を紹介していただいたことがありましたね。その節はものすごくお待たせしてしまって、申し訳ありませんでした」

この日はB社の人事部を訪問していた。A社で採用を担当していたFさんがB社に転職し、「よかったらまた、採用を手伝ってもらえませんか」と声をかけてくれたのだ。これまでB社とは取引がなかったので、人材紹介会社としては非常にありがたいケースである。

求人情報に関してやり取りをしているうちに、B社でも、企業がSNSなどを使って人材を直接スカウトしにいく「ダイレクトリクルーティング」や、社員の知り合いを紹介してもうために「現代版の縁故採用」とも言える「リファラルリクルーティング」に取り組んでいく予定だとわかった。

Fさんは、「以前、A社でもリファラル採用に挑戦したことがある」という。しかも、それは私が紹介した人材、技術営業の経験者・Hさんと同時並行での話だったそうだ。

「実は1次面接が終わった時点で、Hさんを採用したい、という話になっていたんです。ところが、担当部長が『今度、こういう人を採用しようと思っている』と部下の一人にHさんの履歴書を見せたところ、状況が変わったんです」

部長としては、「これで少しは人手不足が解消する」と安堵し、部下と情報を共有したかったのかもしれない。しかし、そこで思いがけないことが起こった。ある社員が、「こういうスキルを持った人材なら知ってますよ。僕から声をかけてみましょうか?」と言い出したのだ。

当時、A社では、リファラルリクルーティングの前例がなかった。しかし、社員を通して人材を採用することができれば、人材紹介会社経由で採用する場合に必要な「紹介料」がかからない。英語ができる技術営業の経験者はそれなりの年収だ。紹介料は人材の年収に比例するので、リファラルリクルーティングで採用できれば、数百万円の紹介料が浮く計算になる。

「それで、いったんリファラルリクルーティング優先で進めよう、ということになったんです」

Fさんは当時を振り返って申し訳なさそうに言った。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事にコメントする

この記事に対するご意見・ご感想のコメントをご投稿ください。
※コメントの投稿をするにはログインが必要です。

※コメントのほか、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)がサイト上に公開されます。

※投稿をしたコメントは、『日本の人事部』事務局で確認後、掲載されます。投稿後すぐには掲載されませんので予めご了承ください。

人材採用“ウラ”“オモテ”のバックナンバー

人材採用“ウラ”“オモテ” 
「逆指名」からの紹介ルート開拓
人材紹介において重要な仕事のひとつが、紹介先となる募集企業の確保だ。求人情報は多いほどマッチングしやすいし、その時々の「旬」な求人をそろえるためにも、新規開拓は...
2018/06/01掲載
センシティブな転職相談
一つの言葉にも配慮が求められる転職サポート
人材紹介会社に相談に来る人たちは、みな真剣に転職を望んでいる。しかし、業界や職種によっては、転職希望者に求人を紹介できないことも少なくない。焦る転職希望者は、コ...
2018/05/07掲載
人材採用“ウラ”“オモテ” 
イノベーションと人材紹介~簡単ではない「イノベーション人材」の紹介~
「新規事業の企画に関わってみたい」と考え、転職を考える人は多い。その多くが、現在は営業や生産などの部門で働く、企画職未経験者だ。しかし、見極めの難しい「イノベー...
2018/04/02掲載

関連する記事

人材採用“ウラ”“オモテ” 
企業・求職者・人材紹介会社の「転職」三角関係 ~「電話での転職相談」増加中~
求職者の職務経歴や、転職にあたっての希望などを聞く「転職相談」は、人材紹介会社と転職希望者が接点を持つ機会であり、転職を成功させるために欠かせない意思共有の場。...
2018/03/02掲載人材採用“ウラ”“オモテ”
相談相手としての人材紹介会社
企業の求人を紹介するだけでなく、時には求職者の相談相手となる、人材紹介会社のコンサルタント。家族や友人にも相談しづらい転職の悩みを打ち明けられる、「ほど良い距離...
2018/02/01掲載人材採用“ウラ”“オモテ”
「働き方改革」の弊害か……見失いたくない転職の目的
働き方改革の重要性が叫ばれる中で、転職の際に「ワークライフバランス」を重視する人が増えている。一年前に人材紹介会社を訪れたAさんもその一人だった。しかし、ワーク...
2018/01/05掲載人材採用“ウラ”“オモテ”
人材紹介会社のフォロー範囲
人生の大きな決断である転職。転職先で企業文化の違いに驚いた、場合によってはカルチャーショックさえ受けた、という話は珍しくない。早期退職を防ぐため、入社後も転職者...
2017/12/01掲載人材採用“ウラ”“オモテ”
政治経験者の再就職
多くの候補者がしのぎを削る選挙だが、もちろん当選するのはそのうちの一部。落選した場合は、新しい仕事を探すことになる。しかし、一般企業への転職活動の際には、政治活...
2017/11/02掲載人材採用“ウラ”“オモテ”
管理職としての必須知識を獲得するサービス特集

会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。

Indeedオンラインセミナー

注目コンテンツ


管理職としての必須知識を獲得するサービス特集

本特集では、『日本の人事部』が注目する、管理職育成のための多彩なプログラムをご紹介。体験セミナーへの参加申込み、資料のダウンロードも可能ですので、 ぜひご利用ください。



2020年度の新卒採用を見据える。注目の採用支援ソリューション特集

日本の人事部では、激戦の新卒市場をリードするための最新のサービスやソリューションをご紹介。御社にぴったりのパートナーを見つけてください。


【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


1日30分、週3日、3ヵ月。<br />
それだけでTOEIC®テストスコア500点突破を目指せるプログラムとは?
new

1日30分、週3日、3ヵ月。
それだけでTOEIC®テストスコア500点突破を目指せるプログラムとは?

グローバル化が進む現在、多くの企業が社員の英語力向上を課題としています...


いま考えるべき人事の「未来像」 <br />
~新しい時代における人事の存在意義とは~

いま考えるべき人事の「未来像」
~新しい時代における人事の存在意義とは~

グローバリゼーションやテクノロジーの急激な進化により、いま世界は大きく...