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キーパーソンが語る“人と組織”
日本の人事部「HRアワード2016」受賞者インタビュー

人事は世の中でもっとも面白い仕事
注目の新制度「WAA」に込めた、
人と組織への熱く深い思いとは(後編)

島田 由香さん
(ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役 人事総務本部長)

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「元気」「刺激」「気づき」「本気」――人と組織を変える四つの“き”

―― 「WAA」を導入して半年。ここまでの成果や改善点についてはどう見ていますか。

導入後、定期的に社員へのアンケートを取っているのですが、直近のデータでは、「WAA」を利用した社員の7割が「毎日の生活にポジティブな変化があった」と答えていて、「生産性が上がった」という人も7割いました。感覚値で生産性は平均して30%上がったことがデータからわかります。個別の事例をみると、やはり家事・育児との両立や通院といった理由で使うケースが目立ちますね。ただ、なかにはユニークな使い方をしているケースもあります。例えば、平日の昼間にテニスをする社員がいます。「理由を問わず」ですから、もちろん構いません。昼間ならコートはガラガラだし、使用料も安い。1時間半ほど汗をかいてリフレッシュしてから、オフィスに戻るか、別の場所で仕事を続けるというスタイルを実践し、生産性がすごく上がったと聞いています。その人の場合、その働き方がいちばん自分の力を引き出せるわけですね。

一方、改善点としては、やはり「コミュニケーションがとりづらい」という声が、社員から少なからず寄せられました。理由は二つあって、一つはWAAを使う側の少々の配慮の足りなさです。上司への申請が不十分だったり、電話もメールもSNSもつながらず、連絡の取りようがなかったり。これはもう制度の問題というより、それを使う個人の責任の問題ですから、徹底していくしかありません。もう一つの原因は、WAAを使っている人に対する上司や同僚の対応です。「いま、電話しても大丈夫かなあ」「メールしてもすぐに返信がないのではないか」などと勝手に気を回したり、心配したりして、「コミュニケーションがとれない」と不満を募らせているのです。そこは、マネジャーが状況を見極めながら、背中を押して上げるべきでしょう。具体的にどう指導すればいいのか、私たち人事としても、問いかけ方や働きかけ方のヒントを伝えていきたいと考えています。

―― 最後に、“志”を同じくする人事パーソンの方々へのメッセージも兼ねて、島田さんの今後の抱負をお聞かせください。

人と組織のマインドセットを変えていくためには、「元気」「刺激」「気づき」「本気」――この四つの“き”が必要だと、私は確信しています。元気は心身の健康、これがなければ始まりません。そして刺激をたくさん得ること。いろんなことを知ったり、学んだり、新しいことに挑戦したり、人に会ったり。そして失敗したり、文句を言われたりすることも大切な刺激です。まず元気でなければ、逆に刺激がストレスにもなりかねません。次にその刺激を気づきに変えていく。この段階のサポートが特に重要で、3年ほど前からいろいろな取り組みを行ってきましたが、最近になってようやく「島田さんがやりたいことは、こういうことだったんですね」と言ってくれる人が増えてきました。そして最終的には、みんなに仕事ややりがいを感じるものを通じて、本気になれるものをつかんでほしい。自分の本気が見つかれば、何事に対しても、情熱やモチベーションは自然とあふれ出てくるものですから。私はこの会社で、この四つの“き”の追究を思い残すことなくやり尽したい。ユニリーバは、その夢が叶えられる一番の場所だと思っています。

島田由香さん ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役 人事総務本部長

(取材は2016年12月22日、東京・目黒区のユニリーバ・ジャパン・ホールディングスにて)


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