パート募集 超短時間シフト増加中?
アイデム人と仕事研究所 所長/社会保険労務士 岸川 宏
主婦パートの最も大切な労働条件は?
主婦パートが、働く理由として一番にあがるものは、「育児(家事)と仕事のバランス」「都合のよい時間(日)に働きたい」となっています。当社が調査を開始して以来、ほぼ変わることはありません。この二つの理由は、主婦パートが働くうえで普遍的なものと言えそうです。
職種によって勤務シフトは異なっている
では、パートの採用競争が激化している中で、主婦パートが働く条件として最も重要と言っても過言ではない「勤務時間」について、企業側の募集条件はどのようになっているでしょうか。
当社が発行する求人メディアのうち、「しごと情報アイデム」「ジョブアイデム」に掲載された求人募集データを調べてみました。
●調査元:しごと情報アイデム ジョブアイデム 発行紙面のうち 各月2発行分
●雇用形態:パート・アルバイト
●賃金形態:時給
●勤務拘束時間:9時間以内(始業~終業時刻が9時間以内)
●対象地域:一都三県
※2016年は8月分までのデータを集計
2016年データにおいて、勤務シフト(勤務拘束時間)で、最も多いものは4時間台(4時間以上5時間未満)で、20.7%。次いで3時間台が14.4%、2時間台と5時間台が12.0%となっており、5時間未満の勤務シフトで、53.4%となっています。
また、職種別にみてみると、5時間以上の勤務シフトが多い職種は建設・土木職が96.6%、農林漁業職81.7%、営業職81.5%、技能・製造職が74.1%、等となっています。反対に、5時間以上の勤務シフトが少ない職種は販売職の29.4%、労務職39.5%、サービス職(飲食調理)48.74%等となっています。特に販売職については、2時間未満の勤務シフトも10%以上あり、多様な勤務シフトとなっている様子がうかがえます。
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