出張におけるグリーン車と航空機の利用基準を調査
~90年代前半と比べ、グレードダウンが顕著~
海外出張における航空機の利用等級基準
役員ではビジネスクラス、従業員ではエコノミークラスの増加が顕著
海外出張における航空機の利用等級基準についても、上級者や顧客随行、座席の確保が困難、病気、やむを得ない場合などを除き、通常の利用について調べました。
役員では、いずれの役位においてもビジネスクラスが最も多く、社長で41.5%、専務以下で53.2~55.0%となっています。社長の場合、次に 多いのはファーストクラスで、25.1%と4社に1社を占めます。しかし、専務以下ではエコノミークラスが2割台を占め、ファーストクラスは1割未満にと どまりました。
一方、従業員ではエコノミークラスが77.2~87.4%で大半を占めました。ファーストクラスを認める企業は皆無であり、さらに、部長級でもビジネスクラスは13.6%にとどまりました。
役員でファーストクラスを認める企業の割合を、バブル経済崩壊直後で、まだ出張費用の削減も本格化していなかった92年と今回14年で比較すると、 社長75.0%→25.1%、専務52.3%→8.2%、常務46.2%→5.8%、取締役31.1%→4.1%と激減しています。「都度決定」の選択肢 を98年から設けていますが、これについては1割前後で大きな変化がないことから、ファーストクラスの減少分はビジネスクラス等下位の利用等級に移行した といえます。
従業員については、もともとエコノミークラスの利用が主流であるものの、ビジネスクラスの割合を92年と比較すると、部長級 34.5%→13.6%、課長級28.5%→6.8%、係長級23.0%→3.9%、一般22.0%→3.4%と、こちらもかなり減少しています。また、 03年調査までは部長級でファーストクラスを認める企業がわずかながらありましたが、08年以降は1社もありません。
人事の専門メディアやシンクタンクが発表した調査・研究の中から、いま人事として知っておきたい情報をピックアップしました。