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『労政時報』提携

2013年役員報酬・賞与等の最新実態 (3/3ページ)

2014/6/16

業績連動型報酬の導入状況

一般社団法人日本取締役協会は2013年4月、公開企業の経営者報酬ガバナンスの強化に向けて独自に策定している「経営者報酬ガイドライン」を6年ぶりに改訂し公表しました
http://www.jacd.jp/news/comp/130412_2013.html )。

新しいガイドラインは、役員の年次インセンティブ(業績連動賞与)の拡大に主眼を置き、固定報酬と業績連動報酬の明確な分類、業績目標達成度に応じた報酬増減幅の拡大、財務指標を中心とした業績評価指標の明確化、中長期インセンティブの併用などを提言。変化の激しい経営環境下で、投資を行う株主と業績に応じた報酬を受ける役員が同等のリスクを負い、業績が向上したときには双方が大きなメリットを得られるWin-Winの関係性を目指すべきとしています。

このような役員層に対する業績連動報酬の拡充を促す動きを受けて、本調査としては09年以来4年ぶりに、役員の個人業績に連動する報酬制度の導入状況について調べました(同項目の前回調査は、第3764号-09.12.25を参照)。

役員個人の業績に連動する報酬制度の導入状況
1000人以上の企業では4割が導入

まず「役員個人の業績に連動する報酬制度」の有無を尋ねたところ、「制度あり」と答えた企業の割合は32.0%でした。回答企業は異なりますが、09年調査での導入割合は30.4%で、前回調査以降、導入状況にさほど大きな変化は現れていないように見受けられます。

規模別に見ると、1000人以上では「制度あり」40.0%に対し、300~999人は34.2%、300人未満では20.0%となっていて、規模が大きいほど導入割合が高くなっています。

「制度なし」と答えた企業に、今後3年間の予定を尋ねたところ、「当面予定なし」が68.3%と7割近くに上り、「導入を予定・検討中」とする企業は3.7%にとどまっています。

次に、役員個人の業績をどの報酬部分に反映しているかについては、「役員賞与に反映」しているところが64.1%と3分の2近くを占め、次いで「毎月の『固定報酬』部分に反映」が35.9%で続いています(複数回答)。

一方、このように役員の個人業績を報酬に反映する際、どのような指標で業績判定を行っているかを複数回答で尋ねたところ[図表3]、回答があった29社の中で最も多かったのは「定量指標以外の目標達成度」で62.1%を占めました。当期業績を示す具体的な指標では、「営業利益」51.7%の採用割合が高く、次いで「売上高」44.8%、「当期利益」34.5%の順となっています。また、「その他」20.7%の内容について具体的な回答は少なかったものの、「担当分野の営業利益率・キャッシュフロー」や「投下資本利益率(ROIC)」などのほか、自社独自設定の指標などを挙げる例が見られました。

【図表3】役員の個人業績を測る評価指標(複数回答)
【図表3】役員の個人業績を測る評価指標(複数回答)
[注]「EVA(経済的付加価値)」を選択肢に加えていたが、評価指標とする企業はなかった。

注)

* ここでは、一般財団法人労務行政研究所が2013年7月16日~10月17日)にかけて行った「2013年役員報酬・賞与等の最新実態」をもとに、『日本の人事部』編集部が記事を作成しました。詳細は『労政時報』第3859号(2013年12月27日発行)に掲載されています。

◆労政時報の詳細は、こちらをご覧ください→ 「WEB労政時報」体験版


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