人材紹介会社のフォロー範囲企業によっては「ご遠慮ください」 細心の気遣いが欠かせない入社後のフォロー
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問題発生か? 「一度お会いしたい」
「転職の際は、いろいろとありがとうございました。近々一度お会いしたいと思っているのですが、ご都合はいかがでしょうか」
B社に入社して1ヵ月ほどたったYさんから連絡があったとき、私は思わず身構えた。新しい職場で働き始めたばかりの人がわざわざ連絡してきたのだから、よほどのことがあったのではないかと考えるのも当然だろう。
「何かお困りのことでも、ございましたか?」
ついつい低姿勢になってしまう。もし苦情だとしたら、まずは落ち着いてもらわなくてはいけない。

「いえ、別に困っていることはないんです。アンケートを書いているうちに、大変お世話になったことを思い出しまして。まだお礼をしていなかったので、一度、食事にでもお招きしたいと思ってお電話したんです」
どうやら、入社後に問題が起きているわけではないようだ。ありがたいことに、こうした「紹介会社にお礼がしたい」という人は少なくない。
「いえいえ、そういったお気遣いは無用ですよ。もし、私どものサービスにご満足いただけたようでしたら、転職をお考えのお知り合いをご紹介ください。それが私どもにとっては一番ありがたいことなんです」
社長・役員クラスを紹介するエグゼクティブサーチならともかく、登録型の人材紹介で入社後まであまり濃いつきあいをしていると、人事に申し訳ないという思いもある。丁重にお誘いを辞退すると、Yさんは少し考えているようだった。
「転職を考えている人ですか……。そういえば心当たりがありますよ」
「ありがとうございます。ぜひご紹介ください」
「実は新しく同僚になった人なんですが、この間、人材紹介会社はどこを使ったのか聞かれたんですよ。どうも転職を考えているらしいので、今度紹介しますよ」
新しく同僚になった人というと、B社の社員ということになるではないか。
「これだから、社員が人材紹介会社とつながるのを嫌がる人事が多いはずだ……」
明るいYさんの声を聞きながら、私は思わず苦笑していたのだった。
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企業と求職者の仲介役である人材紹介会社のキャリアコンサルタントが、人材採用に関するさまざまなエピソードをご紹介します。
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