SAPジャパン「人事業務効率化セミナー」レポート

野口 謙氏

三井造船グループのシェアードサービスに学ぶ、「業務効率化」の真実

講師 野口 謙氏

株式会社三造ビジネスクリエイティブ
ビジネスサービス事業部 取締役事業部長


昨今の激変する経済環境に企業が対応していくためには、人事業務の「効率化」はひとつの鍵となるだろう。そこで注目されているのが、「シェアードサービス」。グループ企業や企業内の事業部ごとの人事・経理・総務の間接業務やサービスを1ヵ所に集約・標準化し、人件費などのコスト削減と業務の効率化を図る経営手法のことである。ここ数年、グループ経営を重視・推進する動きが増加するとともに、多くの企業が積極的に導入している。それでは、効果的なシェアードサービスを実現するためには、どうすればいいのだろうか。SAPジャパン主催の「人事業務効率化セミナー」で語られた、三井造船グループのシェアードサービスの事例から、そのヒントを見つけて欲しい。
(2010/4/19掲載)
三井造船におけるシェアードサービスの特徴
三井造船株式会社 会社概要
創立 大正6年11月
資本金 443億8,495万円
本社所在地 東京都中央区築地5丁目6-4
従業員数 連結10,324人(平成21年3月31日現在)
単独 4,335人(平成21年3月31日現在)
売上高 連結 6,228億円(平成21年度)
単独 3,489億円(平成21年度)
事業所数 4事業所
支社数 10支社
グループ会社数 49社

※株式会社三造ビジネスクリエイティブは、三井造船および グループ企業のシェアードサービスを行っています。

シェアードサービスの歴史

1998年1月にSAPのシステムを導入。翌1999年に、シェアードサービスを行うグループを、株式会社三造ビジネスクリエイティブ内に設置。本格的なサービスを開始し、システムのバージョンアップを行いながら、現在に至る。

シェアードサービスの状況
  • シェアードサービスの対象会社…28社  対象人員…4,000人(本体と合わせると9,000人強)
  • 提供実績
    • ・システム提供会社…6社
    • ・給与受託提供会社…12社
        ※年末調整や社会保険などの一部の給与業務、または全ての給与業務を受託
    • ・フルアウトソーシング会社…7社
        ※給与業務に加え、人事処遇関係のデータ整備や処理を実施。三井造船本体も含める
    • ・未加入会社…3社
       ※各社が独自で運用
運用体制
  • 株式会社三造ビジネスクリエイティブが、シェアードサービスを担当
  • 三井造船システム技研株式会社がサポートパートナーとして、三井造船グループの基幹システム、ネットワークシステムを管理
シェアードサービスによる成果

シェアードサービスの導入により、大幅なコスト削減を実現

  • 直接労務費を50%削減(給与担当者の人件費のコストダウン)
  • 間接労務費を30%削減(人事・経理担当者の人件費のコストダウン)
  • システム運営費を35%削減(システム維持費のコストダウン)
三井造船が実践する「個別管理方式」とは?

株式会社三造ビジネスクリエイティブの野口 謙氏は、シェアードサービスで 実際に成果を上げるためには、「個別管理方式」の導入が大きなポイントになるという。

「個別管理方式」とは、聞きなれない言葉だが、「制度上の例外者や、制度変更に伴う経過措置等による例外処理をシステム内に取り込み、エンドユーザーが直接設定できるようにした管理方式」のこと。これにより、事務効率は格段に向上するという。

「個別管理方式」という考え方に基づきながら、シェアードサービスに関するさまざまな業務を、いかにしてシステムに吸収していくのか――。シェアードサービス成功のためには、それこそが大きな鍵となりそうだ。

SAPジャパン株式会社 http://www.sap.com/japan/

SAPジャパンは、企業向けビジネス・ソフトウェアの分野における世界のリーディングカンパニーであるSAP AGの日本法人として、1992年に設立されました。SAPの提供するERP(Enterprise resource planning:基幹業務ソフトウェア)およびその他関連ソフトウェアを含むビジネス・ソフトウェアは、25業種を超えるあらゆる規模の企業に幅広く利用され、すでに120を超える世界各国に95,000社以上の顧客企業を有しています。国内でも日本企業の情報化の推進、国際競争力および企業価値の向上に貢献しています。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

注目の記事のバックナンバー

HR Techで人事が組織を変えていく
~データやテクノロジーの活用と新しい人事の仕事~
人事や企業経営を大きく変えていくと言われる「HR Tech」や「ピープル・アナリティクス」。しかし、その導入・活用については、まだまだ手探りというのが実状だろう...
2017/06/20掲載
強い企業ではなく、変化できる企業が生き残る。
2020年以降を見据えたグローバル人材マネジメントの実現に向けて
日本企業の海外売上比率が高まっているが、一方でグローバル人材の育成やマネジメントには、まだ多くの課題が残されている。いま人事はどのような投資を行い、どのような方...
2017/06/08掲載
活躍するプレイングマネジャーは、8つのコンピテンシーを持っている ~プレイングマネジャーの育成に効果が高いプログラムとは~
顧客ニーズがますます高度化、多様化する中、多くの企業がそれに対応できる人材の育成に注力しています。特に重要な課題となっているのが、プレイングマネジャーの育成。将...
2017/04/21掲載
会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。会員ができること

記事アクセスランキング

注目コンテンツ


『日本の人事部』注目のセミナー特集

人事担当者必見の注目のセミナーをご紹介。貴社の人事課題の解決や、情報収集にお役立てください。


【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。