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『健康経営会議2019』開催レポート

講演3:生涯現役社会の実現に向けて
経済産業省 商務・サービス審議官 藤木 俊光 氏

藤木氏は、日本の高齢化が世界から注目されていると語る。その理由は、世界レベルでみても進展が早いから。これから日本が高齢化にどのように対処するのかを、世界中が注目しているのだ。しかし、その前に日本では高齢者の変化が見られている。

「実は高齢者は元気になっています。体力・運動能力は、この10年強で約5歳若返っている。歩行速度も、2006年までの10年で約10歳若返ったとのデータもあります。75歳以上の人を支えられる側とすると、世の中の高齢化の景色は変わります。もちろん75歳まで働いてほしいということではなくて、むしろ体力的には75歳までは自然な社会生活ができるから、そのような社会をつくることがこの先必要だ、ということです。そのためには労働環境も変わらなければいけない。高齢でも働く人ほど健康であり、就労は健康予防・維持に寄与すると考えられています」

『健康経営会議2019』開催レポート

次に藤木氏は、年齢による自立度の変化パターンのデータを見せる。65歳で自立している人はその後も高い生活の質を維持しやすい。リタイヤメントのときにどれくらい健康でいられるかが、その後の生活の質に大きく関わるのだ。また、男性と女性を比べると、男性のほうが65歳時点で1割ほど健康に問題を抱えている人が多い。そして男性の1割ほどは90歳まで自立して元気。そのような人は社会性が高いと言われる。

「人生100年時代では『健康づくりは若いうちから』『いつまでも社会と関わる』ということが重要です。若いうちから健康に投資をしておく。そして、定年後の第二の社会活動では自分の望むレベルに合わせて、『ゆるやかな就労』から『社会貢献活動』『農業・園芸活動』『身体のリハビリ』『居宅でのサービス利用』『介護施設の利用』までやることを選んでいく。自分らしく生きるためには、多様なニーズに応じた柔軟な仕組みづくりが必要です」

人生100年時代に対応するには、個人の賢い選択を実現する「明るい社会保障改革」も必要だ。ここでの個人への支援は次の四つの応援が考えられる。一つ目は、ナッジ(自発を促す)の活用。個人の健康状態の見える化などで、当人に気づきの機会を与える。二つ目は、制度改革。高齢者の雇用を増やし、中途採用を拡大するなど多様で柔軟な働き方を実現させる。三つ目は、予防・健康インセンティブの強化。生活習慣病・認知症予防のインセンティブ強化などを行う。四つ目は、民間活力の活用。予防・健康づくりを応援する民間サービスの拡大を図る。

「こうした状況下では、企業における健康経営という概念が重要になってきます。現状、健康経営優良法人の認定法人数の増加、健康経営度調査の回答法人の増加から、健康経営の普及・浸透が進んでいます。自治体においても、健康経営等顕彰制度を設けるなど健康経営への取組が広がっています」

次に藤木氏は、世界からみた日本の健康経営について解説した。2019年3月に開催されたB20 Tokyo Summitの共同声明では、健康経営が一つの重要なトピックとして取り上げられた。6月にはG20保健大臣会合関連のイベントが行われ、健康経営を始めとした予防や健康の分野における重要性を日本から発信、意見交換などが行われた。では、健康経営を現状からさらに進化させるために必要なことは何か。藤木氏は二つのポイントを挙げる。

「一つ目は、健康投資管理会計ガイドラインの作成です。効率的に健康投資が行われているかを分析、評価し、投資の見える化を行います。これから先は健康投資の中身が問われる時代になっていきます。二つ目は、健康経営の発展という意味からのビジネスチャンスです。これからはヘルスケア産業の中に健康経営に関わるさまざまなビジネスが生まれると考えられます。保険外の健康ビジネスが発展することで、中核にある公的な医療・介護も支えられていく。互いが健全に発展していくことが重要です。そのために大切なことは、品質評価ができなければいけない、ということ。そのための一つの枠組みとして、業界で「ヘルスケアサービスガイドライン」といった基準を、プロフェッショナルを中心につくっています」

2018年10月には、世界の有識者、企業、投資家、官公庁が一堂に会して、高齢化社会に対応する世界の取組やソリューションを討議する「1st Well Aging Society Summit Asia-Japan」が開催された。

「政府の成長戦略には、認知症対策が盛り込まれています。これは、認知症対策が新たなビジネスチャンスになるということです。経済産業省では認知症対策の社会実装に向けて、企業・自治体・介護施設・アカデミアなどにおける取り組みや、ニーズ・シーズに関する実態把握を進めています」

また、イノベーションの観点では、2019年7月にヘルスケアやライフサイエンスのベンチャー企業などによる支援をワンストップで行う相談窓口「Healthcare Innovation Hub(InnoHub)」を開設している。

「ベンチャー企業に加え、イノベーションを必要とする多様な団体から幅広く相談を受け付けています。サポーター団体には、医薬品、医療機器、通信キャリア、生命保険、商社、VC、自治体などが参加しています。生涯現役社会の実現に向けて、経済産業省でもさまざまな健康経営のお手伝いしていきます」

パネルディスカッション
「Value Based Kenkokeiei」-健康投資の見える化に向けて-

モデレーター:
NPO法人 健康経営研究会 岡田 邦夫 氏

パネリスト:
産業医科大学 教授 森 晃爾 氏 / 経済産業省 ヘルスケア産業課長 西川 和見 氏 / 株式会社三菱ケミカルホールディングス 常務執行役員 経営戦略部門 ヘルスケア戦略室長 松本 健氏

岡田:最初に、健康投資の見える化とはどういうことか、西川様にご説明いただきたいと思います。

西川:「健康に投資することで組織の生産性が上がり、従業員の創造力が増す」とは、具体的にどういうことなのか。そういった関係性が分かる地図づくりを国は行わなければなりません。そして、従業員側にも健康経営の付加価値とは何か、そこにどんな意味があるのかを示さないといけない。何が健康投資で、何が効果なのかということがわかる枠組みをつくること。そうした活動が健康投資の見える化だと考えています。

『健康経営会議2019』開催レポート

岡田:企業アンケートからは「健康経営の価値を把握するために、何を測定すればいいかわからない」という声も聞かれます。企業を代表して、松本様に健康経営の現状をお聞きしたいと思います。

松本:当社では従業員・職場の健康支援と働き方改革を両輪に、健康の観点から、企業の財産である社員の活躍を最大化する「KAITEKI健康経営」を推進しています。最初は具体的に何を行うのかを決めるため、人事、経営戦略部門、産業医が集まって話し合いました。そこで具体的な目標として決まったのは「従業員の健康を支援」「従業員の生産性を上げる」「従業員の創造性を高める」の3点です。

活動で問題になったのは、「KPIとして何を測るか」ということでした。私たちは、従業員のやりがい、熱意、成長を示す「いきいき活力指数」、働き方に関する意識、行動、取り組みレベルを指数化した「働き方指数」、健康項目、生活習慣の質や満足度レベルを指数化した「健康指数」の三つを指標としました。当社はICT を活用した健康サポートプログラム「i2 Healthcare」を始動させており、ウェアラブルデバイスから取得した活動量・睡眠データや、働き方データなどを連携させて可視化させKPIに役立てています。また、デジタルな指標だけではなく、従来行っている従業員意識調査に加え、健康について従業員の取り組み状況を確認する健康サーベイを定期的に実施。現状の多面的な把握に役立てています。健康経営のKPIで悩まれたときには、まずは企業側がどうしたいのか、と考えてみることが大事ではないかと思います。

岡田:森さんにお聞きします。こうした指数を取ることは、健康投資における一つの見える化と考えてよいでしょうか。

『健康経営会議2019』開催レポート

森:お話をうかがって頭の中が整理できたように感じますね。企業の中には目指すものを決めずにただ「健康管理をやってくれ」と言っているところも多いのですが、目標を明確にすることは重要だと思います。KPIも方針がきちんとあって、どこまで進んでいるかを把握するための目安として設定すれば実行しやすいと思います。

岡田:この点について、西川さんはいかがですか。

西川:企業には健康課題を考える以前に経営課題があるはずです。経営課題をまず設定して、その経営課題と健康課題の関係を考えながらPDCAをしっかりと回す。国としても、企業でPDCAを回すためのガイドラインをつくっていきたいと考えています。

岡田:松本さんの話の中で、従業員に健康サーベイを行われているという話がありました。健康会計や投資というと、すぐ数量的な成果が必要だと考えてしまいがちですが、健康に関しては少しファジーな要素もあると捉えるべきなのでしょうか。

松本:例えば「私は元気で働いています」という表現も人によって違うと思いますから、ファジーな要素があることは避けられないと思います。しかし、私たちのサーベイはスコアリングを意識して作成しており、内容についても何らかの基準で数値に置き換える努力をし、比較できるようにしています。まだスタートして2年ほどしか経っていませんが、表れた数値が適切で意味のあるものであれば、将来的には経営指導の中にも入れられるかもしれません。

岡田:ただ一方でKPIの意味合いが強まると、健康づくりそのものが労務管理になったり、業績評価になったりしてしまう懸念があると思います。この点はいかがですか。

松本:健康経営で考えるべきなのは従業員の立場に立って、「この活動が自分にとっても価値のあるもの」と思ってもらうことだと思います。ただ、これらを経営ツールとして踏み込んで実施することは、従業員からすれば望ましくないことかもしれません。従業員も含めた対話の中で、よりよい使い方を考える必要があると思いますね。

岡田:ストレスチェックも答えるか答えないかは自由であり、答えたとしてもその内容を開示するかどうかは自由です。同様に企業が行う健康管理においても、従業員に対しては不利益な取り扱いはしない、個人情報は守る、といった運用ルールが浸透していくのではないでしょうか。ただし、データがあることは人を縛ることにもつながります。それによって働き方と健康管理の間に、制限やコントロールが生まれるのなら、ギャップを感じてしまいます。

森:データは正しく活用しないと、恩恵をもたらしません。使い方によっては、とても有益なものになる可能性があります。ストレスチェックを例に取ると、この先研究が進めば、誰かにストレスが生じたときに、「職場でこんな問題が起きていますよ」とストレスの意味を職場環境に翻訳できるような時代が来るかもしれません。

西川:なぜ企業が健康投資をするのかについて、経営側と従業員がしっかりと対話して、納得感のある答えを持つことが重要だと思います。それがしっかりしてくれば、データもうまく使えるはずです。「従業員を元気にして企業が元気になるのか」と「元気な従業員を集めて元気な企業をつくるのか」では、その方向性はまったく異なります。何のために健康投資を行うのか、という理念をしっかりとつくることが企業には求められていると思います。

岡田:健康投資をいかに見える化するか、という議題でしたが、これは難しい問題であり、数値ではっきり表せるものではないことを理解してください。そのうえで企業は独自の取り組みを追究し、従業員の元気さを引き上げ、生産性を高めることにつなげていってほしいですね。本日はありがとうございました。

『健康経営会議2019』開催レポート

当日の講演資料はこちら(リンク先画面の下部をご確認ください)
http://www.kk-kaigi.com/event2019.html

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