東証プライム上場企業の2024年
夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査
全産業114社ベースで84万6021円、対前年同期比4.6%増
1970 年の調査開始以来、夏季一時金では初めての80万円台に
労務行政研究所
民間調査機関の一般財団法人 労務行政研究所(理事長:猪股 宏)では、東証プライム上場企業を対象に、今年の賃上げと同時期に交渉・妥結した夏季賞与・一時金について調査し、支給水準は114社、支給月数は112社の結果を集計した(2024年4月9日現在)。
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2024 年夏季賞与・一時金の支給水準
東証プライム上場企業の全産業ベース(114 社、単 純平均)で 84 万 6021 円、対前年同期比で 4.6%増となった。産業別に見ると、製造業は同 4.3%増、非製造業は同 6.6%増と、ともにプラス(下表および[図表1])。 -
妥結額の推移
各年 4 月時点の集計で見た夏季一時金妥結額は、コロナ禍の影響で 2021 年は 71 万 397 円(対前年同期比 2.5%減)と減少したが、2022 年には 76 万 5888 円(同 6.5%増)と大幅な増加に転じ、2023 年も 79 万 4008 円(同 1.5%増)と対前年同期比プ ラスを維持。2024 年は 84 万 6021 円(同 4.6%)と 3 年連続の増加[図表 2~3]。 -
支給月数の水準
全産業 112 社の平均で 2.64 カ月。同一企業で見た場合、前年同期 (2.58 カ月)を 0.06 カ月上回った。一方で、最高月数は 5.00 カ月と前年同期(5.55 カ月) を下回り、最低月数も 1.40 カ月と前年同期(1.50 カ月)より低い[図表 4]。
[1]2024年夏季賞与・一時金の支給水準
2024 年春季交渉時に決まった夏季賞与・一時金の支給水準は、東証プライム上場企業の全産業ベース(114 社、単純平均)で84 万6021 円、同一企業で見た前年の妥結実績(80万8508 円)と比較すると、金額で3万7513円増、対前年同期比で4.6%増となった[図表1]。
1970 年の調査開始以来、夏季一時金として妥結水準が最も高かったのは 2023 年の 79 万4008 円であり、2024年は初めて80万円台に上った。
[2]夏季賞与・一時金妥結額の推移
妥結額の推移を見ると、2021年はコロナ禍で71万397円、対前年同月比2.5%減とマイナスであったものの、2022 年には 76 万 5888 円、同 6.5%増と大幅な伸びとなり、2023 年も 79 万4008 円、同1.5%増と対前年同期比プラスを維持。2024年は84万6021円(同4.6%増)と3 年連続の増加となっている[図表2~3]。
[3]2024年夏季賞与・一時金の支給月数
支給月数は、集計社数112社の平均で2.64カ月となり、同一企業で見た場合の前年同期(2.58カ月)を0.06カ月上回る[図表4]。一方で、個別企業における月数の最高は5.00カ月(前年同期5.55カ月)、最低は1.40カ月(同1.50カ月)といずれも前年同期を下回っている。
産業別に見ると、製造業の平均支給月数は2.76カ月と前年同期の2.70カ月から微増しており、非製造業も1.99カ月(同1.90カ月)と増えている。
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調査名
「2024 年夏季賞与・一時金の妥結水準調査」 -
調査対象
東証プライム上場企業(2024年3月31日現在で1651社)のうち、原則として労働組合が主要な単産に加盟している企業。持ち株会社が東証プライム上場企業の場合、その主要子会社は調査対象とした。なお、図表中の「商業」は卸売業、小売業。「情報・通信」には、IT関係のほか、新聞、出版、放送を含む。[図表1、4]の業種分類は、東洋経済新報社『会社四季報』をベースとしている -
集計対象
調査対象のうち、調査時点で2024年夏季賞与・一時金を妥結・決定しており、「2024年夏季」「2023 年夏季」「2023年年末」の三者の金額または月数が把握できた企業(組合) -
集計社数
金額集計は114社。月数集計は112社 -
集計対象範囲と集計方法
集計対象範囲は、原則として組合員1人当たり平均(一部「年齢ポイント」「標準労働者」「全従業員平均」による妥結水準を含む)。集計は、単純平均による(=各社 1 人当たり平均を単純に足し上げ、集計社数で除した) -
調査時期
2024 年3月18日~4月9日
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