女性活躍推進の重要性が叫ばれる現在も、変わらず求められるのは
「トップやマネジメント層の理解」と「女性社員の意識改革」
~「女性管理職3割以上」時代に向けて実態を調査~
『日本の人事部』では、全国のビジネスパーソン(経営者、管理職、人事担当者など)に対して「女性管理職」に関するWEBアンケートを実施し、その結果をまとめました。(調査期間:2014年7月28日~8月4日、回答社数:217社)
昨今、女性管理職の登用を推進する企業が増えています。企業の現状はどうなっているのかを知るために、「女性管理職に期待していること」「活躍している女性管理職のタイプ」「女性管理職を増やすための取組み」の三項目について聞きました。
「次世代の管理職のロールモデル」として期待される、女性管理職。女性ならではの視点・感性を活かした商品開発や組織変革にも期待
「女性管理職に期待していること」という質問に対する回答で最も多かったのは、「次世代の管理職のロールモデルとして、従業員の仕事への意欲の向上」(45.5%)。あとに続く女性社員の「ロールモデル」として、意欲を与える存在であることが期待されているとわかりました。続いて、「経営や組織の“あり方”の変革」(25.8%)、「多様な視点・感性を活かした商品やサービスの開発」(22.7%)も、多くの投票を集めました。これからの時代、企業が成長・変革していくには多様性が重要だと言われますが、女性ならではの価値観や能力は企業が成長していく上でプラスになると、多くの方々が期待していることがわかりました。
実際に活躍している女性管理職の半数は「プレイングマネジャー型」
「活躍している女性管理職のタイプ」について聞いたところ、5割の方が「プレイングマネジャー型」と回答。管理職は男女関係なく、プレーヤー業務に従事しなければならないという現状を再確認する結果となりました。
女性管理職の登用を促進するには、トップやマネジメント層の理解と女性社員の意識改革が重要
「女性管理職を増やすための取組み」について聞いたところ、「管理監督者・マネジメント層の理解」(25.6%)、「経営層によるコミットメント」(18.6%)、「女性社員の意識改革」(17.4%)、「仕事と生活の調和(ワークライフバランス)・両立支援」(17.4%)という結果になりました。トップやマネジメント層がその重要性を社内に向けて発信することや、女性社員自身の意識変革が上位を占めたことで、いまだに「女性管理職」を登用することの重要性について理解が進んでいないことがわかります。一方で「管理職候補の育成にはたいへん時間がかかるもの。短時間で女性管理職をつくろうとすることに疑問を感じる」など、現在の急速に「女性管理職」を増やしていこうとする風潮に、疑問を呈する声も聞かれました。
【調査概要】
調査対象 :全国のビジネスパーソン(経営者、管理職、人事担当者 など)
調査期間 :2014年7月28日~8月4日
調査方法 :WEBアンケートによる回収
有効回答社数:のべ217社